ディア紹介が相次ぐ『あの胸が岬のように遠かった』(永田和宏著)、重版決定!
同書が原作のNHKドラマは6月6日(月)よる9時放送予定! 歌人で京大名誉教授(細胞生物学)の永田和宏さんが、
妻の遺した日記と手紙300通に向き合った究極の恋愛ノンフィクション、 『あの胸が岬のように遠かった――河野裕子との青春』。 3月24日の発売以来、
各メディアの取材が相次ぎ、 朝日、 読売、 毎日、 日経、 産経の全国紙すべてでインタビュー記事が掲載され、 大反響を呼んでいます。 この度、
新潮社では同書の重版を決定いたしました。
■書籍『あの胸が岬のように遠かった』について
戦後を代表する歌人・河野裕子(かわのゆうこ)さん。 彼女のもっとも有名な歌である
「たとへば君 ガサッと落葉すくふやうにわたしを攫って行っては呉れぬか」
は、 歌壇きってのおしどり夫婦と名高い永田和宏さんへの想いを読んだものと、 永田さん自身も含め誰もが疑っていませんでした。 しかし、 河野さんの死後10年、
夫・永田和宏さんが、 押し入れから発見した河野さんの遺した手紙300通と日記10数冊には、 「二人のひとを愛してしまへり」という言葉とともに、
当時10代だった河野さんが、 永田さんの他に、 もうひとり「N」という青年へのひたむきな愛の言葉が……。
この日記を読んでいくうちに、 永田さんの心は若き日の河野さんとの思い出があふれだします。
はたして、 河野さんが「君」と呼び掛けていたのは、 その後夫となり生涯を共にした永田さんだったのか、 それとも青年Nだったのか――。
そして、 河野さんが遺したメッセージに呼応するように、 永田さんも驚くべき告白を連ねていきます。
「知らぬまま逝ってしまつた きみを捨て死なうとしたこと死にそこねたこと」――。
熱く、 性急で、 誠実ゆえに傷つけあった若き日々。 理想のおしどり夫婦とされてきた二人のイメージを一変する、 知られざる愛の記憶を描いた本書、
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■本書が原作のNHKドラマ、 まもなく放送予定
本書を原作とするNHKドラマの放送日も決定しました。 柄本佑さん、 藤野涼子さん主演の「あの胸が岬のように遠かった ~河野裕子と生きた青春~」はBS
プレミアム(BS4K 同時)で2022 年6月6(月)よる9時~10時29分放送です。
このドラマの撮影現場を訪れ、 主演のおふたりと交流する時間をもった永田和宏さんは、 次のようにコメントをしています。
「主演の柄本佑、 藤野涼子さんと一緒に飲む機会がありましたが、 五〇年前の私たち二人を前にして、 共に飲むというのは、 まことに不思議な体験でした」
■ドラマ放送を記念した特別POPを制作
主演の柄本佑さん、 藤野涼子さんが互いを一心に見つめ合う、 ドラマの名場面。 この写真を使用し、 放送予定日を記した特別POPを作成、
全国の書店へ発送しています。
■目次
はじめに
湖に降る雪ふりながら消ゆ
風のうわさに母の来ること
消したき言葉は消せざる言葉
手を触るることあらざりし口惜しさの
わが十代は駆けて去りゆく
青春の証が欲しい
さびしきことは言わずわかれき
二人のひとを愛してしまへり
あの胸が岬のように遠かった
きみに逢う以前のぼくに遭いたくて
わが頬を打ちたるのちに
わが愛の栖といえば
はろばろと美し古典力学
泣くものか いまあざみさえ脱走を
おほよその君の範囲を知りしこと
「夏がおわる。 夏がおわる。 」と
寡黙のひとりをひそかに憎む
今しばしわれを娶らずにゐよ
附記
おわりに
■筆者紹介
永田和宏 ながたかずひろ
1947年滋賀県生まれ。 歌人・細胞生物学者。
京都大学理学部物理学科卒業。 京大再生医科学研究所教授などを経て、 2020年よりJT生命誌研究館館長。 日本細胞生物学会元会長。 京大名誉教授。
京都産業大名誉教授。 歌人として宮中歌会始詠進歌選者、 朝日歌壇選者をつとめる。 「塔」短歌会前主宰。 読売文学賞、 迢空賞などを受賞。 2009年、
紫綬褒章受章。 近著に『知の体力』『置行堀』(第十五歌集)。
河野裕子と1972年に結婚。 2010年、 64歳で亡くなるまで38年間連れ添った。 最後の日々を綴った著書に『歌に私は泣くだらう―妻・河野裕子
闘病の十年』(新潮文庫)がある。
■書籍データ
【タイトル】あの胸が岬のように遠かった――河野裕子との青春
【著者名】永田和宏
【発売日】2022年3月24日
【造本】四六変大
【本体定価】1,870円(税込)
【ISBN】978-4-10-332642-7
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/332642/
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