青森市 × フィリップス・ジャパン、認知機能低下を予測する新サービスの実証実験を開始「予防」と「見守り」をつなぐ「早期発見」に寄与、包括的支援の実現へ
フィリップス・ジャパン、認知機能低下を予測する新サービスの実証実験を開始「予防」と「見守り」をつなぐ「早期発見」に寄与、包括的支援の実現へ 青森市(市長:小野寺
晃彦)と株式会社フィリップス・ジャパン(代表取締役社長:ジャスパー・アスエラス・ウェステリンク、 以下 フィリップス)は、
二者で推進している青森市民の健康寿命延伸を目指す事業において、 あおもりヘルステックコンソーシアム参画企業である株式会社エナジーゲートウェイ(代表取締役社長:林
博之、 以下 エナジーゲートウェイ)が提供する、 認知機能低下を予測する新サービスを導入し、
その基盤整備および社会実装に向けた実証実験を2022年中に推進していきます。
新サービスは、 電子レンジや洗濯機など日常的に使用する家電の使用状況をモニタリングするだけで、 機能低下の予兆をいつでもダッシュボードで確認できます。
ご自宅での家電使用のモニタリングは、 対象者の身体または精神への侵襲性が低く簡易な方法により認知機能低下を早期発見するスクリーニング法として、
基盤整備により認知機能低下疑いの方の病院受診につながることが期待されています。
本事業では、
2020年度よりフレイルや生活習慣病を予防するための「モビリティを活用した予防サービス」と訪問看護利用者や独居高齢者向けに「IoTを活用したみまもりサービス」を推進しております。
予防サービスは網羅的に収集したデータから市民の健康意識や疾患リスクの傾向などを特定する一方、
日常生活の中で疾患リスクを早期に発見し病院受診に繋げる手段が不足していました。
みまもりサービスはエナジーゲートウェイの高精度電力センサーなどを活用した利用者宅の情報の見える化を実施する一方、 疾患リスクに関わる予兆検知は困難でした。
新サービスは、 今まで困難であった「早期発見」を可能にし、 「予防」と「見守り」をつなぐ「発見」という重要なピースを埋め、 本事業の拡充に貢献します。
導入の背景
高齢化が進む日本では、 2025年には約5人に1人が認知症を発症すると予測されています[1]。
青森市の高齢化率は33.3%[2]と全国平均(28.8%[2])より高く、
青森市内で行った調査では42.7%[3]が認知機能のリスク該当者であることが分かりました。
青森市ではかねてより、 「認知症カフェ」や「認知症ケアパス」など自治体や地域による取り組みを推進していましたが、
本事業における2つのサービスとの連携は十分ではありませんでした。
事業における役割・位置づけ
本実証では、 エナジーゲートウェイが独自のアルゴリズムを活用し認知症予備軍である軽度認知障害(以下MCI)検知とデータ取得を行い、
青森市が既存の自治体運営サービスとの連携や実証フィールドの調整、 またその効果検証や事業性の評価を行い、 フィリップスは、
取得されたデータの活用やコンソーシアム参画企業との協働を推進します。 予防・早期発見・見守りという、 認知症に関する包括的支援により、
青森市民の健康寿命延伸に寄与していきます。
認知症の早期発見・早期対応の重要性について
認知症の予防には、 運動不足の改善、 糖尿病や高血圧症等の生活習慣病の予防、 社会参加による社会的孤立の解消や役割の保持等が役立つ可能性が示唆されており、
認知機能低下のある方や、 認知症の早期発見・早期対応が重要です[4]。 中でも認知症予備軍であるMCIへの適切な対策により、
MCIの改善や認知症の発症を予防できる可能性があります。 そのため、 MCIの早期発見は認知症対策では非常に効果がある反面、
MCIの方は記憶障害があっても日常生活動作は自立しているため、 環境的に発見されにくいのが現状です。
「ヘルステックを核とした健康まちづくり事業」の概要
青森市とフィリップスは、 青森市民の健康寿命延伸を目指し2019年2月に「ヘルステックを核とした健康まちづくり連携協定」を締結、
同時に事業を推進する共同体として「あおもりヘルステックコンソーシアム」を結成しました。 2020年度には
「モビリティを活用した予防サービス(フレイル/生活習慣病)」、 「IoTを活用したみまもりサービス(訪問看護利用者/独居高齢者向け)」を開始。
サービスを通じて蓄積されるデータの分析及びみまもりサービス実施の拠点として、 2021年5月、 浪岡病院内に「あおもりヘルステックセンター」が完成しました。
2021年度は、 予防サービスでは228名が参加、 みまもりサービスは15名の方に提供しました。
[1]: 平成29年版高齢社会白書
[2]: 令和3年版高齢社会白書
[3]: 青森市高齢者福祉・介護保険事業計画第8期計画
[4]: 厚生労働省, 認知症施策推進大綱
株式会社エナジーゲートウェイについて
東京電力パワーグリッドの子会社である当社は、 電力情報を中心としたデータの収集・分析・連携を行うIoTプラットフォームサービスを提供しています。
コンセプトは「データを紡いで世界を繋ぐ」。 電気や家電の使用状況などの情報をもとに人や電気のみまもりを行うことで、
「快適性・利便性の向上」「安心・安全の提供」「人と人との繋がり」の実現を目指しています。
青森市について
青森市は、 青森県のほぼ中央に位置する人口約28万人の県庁所在地で、 江戸時代より本州と北海道を繋ぐ交通と物流の要衝として発展した、
北東北における交通・行政・経済・文化の拠点都市です。
空と海と陸の駅、 地方の宝である豊富な資源を有する都市として、 更なる交流人口の拡大を図るとともに、 新たなビジネスの創出などにより、
産業・経済の発展や地域の活性化につなげるためにチャレンジし続ける「市民一人ひとりが挑戦する街」を目指します。
(
https://www.city.aomori.aomori.jp/index.html)
フィリップス・ジャパンについて
フィリップス・ジャパン(旧フィリップス エレクトロニクス ジャパン)は、 超高齢者社会を迎える日本の健康と医療の問題に貢献したいと、
2019年4月1日よりフィリップス・レスピロニクス合同会社と統合し、 ヘルスケア分野の変革に取り組んでいるヘルステックカンパニーです。 今後、
病院で使用されるフィリップスの先進医療機器やパーソナルヘルスと呼ばれるオーラルヘルスケア(電動歯ブラシ)、 AED、 在宅呼吸器などがクラウド上で繋がることで、
人々の健康な生活、 予防、 診断、 治療、 ホームケアという「一連のヘルスケア・プロセス」において、 革新的な医療ソリューションを提供していきます。
医療従事者の皆様、 患者様だけでなく、 すべての人々の健康な生活への貢献を目指します。 (
https://www.philips.co.jp/a-w/about/news/home.html)
ロイヤル フィリップスについて
ロイヤル フィリップス(NYSE:PHG, AEX:PHI)は、 人々の健康の向上にテクノロジーで貢献するヘルステック分野のリーディングカンパニーです。
健康な生活、 予防、 診断、 治療、 ホームケアという一連のヘルスケアプロセスを通じて、 先進的なテクノロジーと、 医療従事者および消費者のインサイトを基に、
人々の健康を改善し良好な結果をもたらすための包括的なソリューションを提供しています。 主な事業領域は、 画像診断、 画像誘導治療、 生体情報モニター、
ヘルスインフォマティックスのみならず、 パーソナルヘルスや在宅医療まで、 さまざまな領域に渡ります。 フィリップス
ヘルステック事業の2021年の売上高は172億ユーロ、 オランダを拠点に全世界に78,000人の従業員を擁し、 世界100ヵ国以上でビジネスを展開しています。
フィリップスに関するニュースはこちらからご覧ください。 (
http://www.philips.com/newscenter/)
当リリースの詳細について
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