結ぶ、祈る、贈る、日本のかたち
株式会社誠文堂新光社(東京都文京区)は、 2022年6月3日(金)に、 『日本水引』を発売いたします。
水引は古来より封印や魔除け、人と人を結び付けるという意味合いがあり、 現代においても冠婚葬祭の熨斗袋や贈答用の装飾等に使用され、 日本人の生活に根差しています。
水引の始まりは日本人の祈りに原型を見ることができます。
本書では、水引の作法、 結び方はもちろんのこと、はじまりから、 そして現代のよく知られた贈答文化、 これからの水引の行く末を辿り、 現代へと繋がっていく流れ
を紹介。
結ぶ、 祈る、 贈る、 日本のかたちを、 水引デザイナーであり、 水引文化の研究をライフワークとして取り組む著者が、 豊富な図版と共にわかりやすく紹介します。
【目次抜粋】
第一章 水引
水引のルーツを紐解く/紙縒の誕生/元結は実用、
水引は装飾/二つある水引の起源/神様に捧げる作法/水引の語源/製造方法説とそうめん説/遣唐使と水引餅/和歌のなかの水引/武家文化と折形/内裏で作られた水引/[コラム]本数の単位
第二章 礼法
金封マナーの流れ/内向きの礼法・外向きの礼法/たくさんの小笠原流/町民がもとめた礼法/贈りものが変われば、 作法も変わる/[コラム]流派の歴史、 小笠原流系譜、
往来本
第三章 基本の結び
基本の結び―真結び・両わな結び・あわび結び/水引結びの変遷/[コラム]現在の基本の結び、 結婚式の歴史、 挙式の形式、 葬式の歴史
第四章 元結
元結のルーツ/紙縒の元結/文七元結と結髪文化/水引二大産地の交流/[コラム]人生の儀式(通過儀礼)、 長寿のお祝い
第五章 陰陽五行
水引と陰陽五行/金封に見られる陰陽五行/日本で発展した陰陽道/天子南面と左上位/[コラム]相撲と陰陽五行、 神と仏、 二十四節気、 雑節、 節句(節供)、
六曜(六輝)
第六章 水引の色
基本の色/白/赤と紅/ハレとケ/紅白/昭和天皇御即位の紅白水引/黒/キリシタン禁制とお葬式/凶事の色と黒喪服/黄/[コラム]喪服
第七章 熨斗
熨斗の贈りもの/シンボルとしての熨斗/熨斗鮑/不老長寿の祈り/熨斗を付ける・付けない/鮑と日本神話/神様へのお供えもの/熨斗がやってきた道/贈りものの主役/[コラム]忌と斎
第八章 結び
原始の結び/巫と覡/結びの呪術/結びの「目」と「体」と「手」/手のコミュニケーション/[コラム]結びの名称、 結びと文字
第九章 贈答
贈答の始まり/直会の神人共食/贈答廃止運動/八朔儀礼/贈り合う文化の誕生
おわりに/日本水引索引/参考文献
【著者プロフィール】
長浦 ちえ(ながうら・ちえ)
水引文化研究家、 水引デザイナー。
福岡県生まれ。 2013 年に自身のブランド「TIER(タイヤー)」を立ち上げる。
同年に書籍『手軽につくれる水引アレンジBOOK』(エクスナレッジ)が出版されたことをきっかけに、
伝統を守りながらも従来の水引をアップデートする表現が話題となり、 たちまち水引を世に広める。 プロダクトデザインのほかに、 「2020
年ドバイ国際博覧会」日本館の水引制作に携わるなどアートワークでも幅広く活躍している。 企業や地域、 教育機関との取り組みの中で水引文化を伝えている。
【書籍概要】
書 名:日本水引
著 者:長浦 ちえ
仕 様:A5、 224ページ
定 価:2,640円(税込)
発売日:2022年6月3日(金)
ISBN:978-4-416-52051-2
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