重版7刷『みんな蛍を殺したかった』の著者木爾チレンによる最新刊『私はだんだん氷になった』が販売!

冷たくて鋭い氷のペンと、熱くて甘い毒入りのインクで――。木爾チレンが描き出す、少女たちのこの残酷な謎物語はきっと、読む者の心に属性を超えて突き刺さり、その深みを掻き乱すだろう。–綾辻行人

株式会社二見書房より『私はだんだん氷になった』(木爾チレン)が9月21日に発売されます。 登山家の父の遭難死、 心を閉ざした氷織(こおり)に降りかかる、

いじめ、 虐待。

安らぎは推しアイドルのなりきりとのメッセージの交歓だけだったが——

少女の心を繊細に描く著者が描き出す、 つらい現実を生きられなかった少女たちが、 誰にも言えない恋をしたがゆえの——禁断の黒歴史ミステリ。

美しい少女・氷織の父である、 有名登山家の信春(のぶはる)はエベレスト登頂間際で猛吹雪に巻き込まれ凍死した。

愛する父を失ったショックで声を失った氷織は心を閉ざし、 学校では居場所を失い、 やがて母の再婚相手である義父から性的虐待を受けるようになる。

氷織の唯一の生きる糧はアイドル「四宮炭也(しのみやすみなり)」の推し活だけになっていった。 しかし、

SNSで感染病流行によってライブが中止になったことを嘆くと、 不謹慎だと大炎上してしまう。 批難と擁護のDMが相次ぐ中、 ある一件のメッセージを開いたとき、

氷織の心臓は跳ねた。 それは密かに憧れていた炭也の【なりきり】からだったからだ。 以降、 二人は文字上で逢瀬を繰り返すようになり、

やがて氷織は顔も見たことのない相手に、 依存するほどの恋に落ちていくが……。 それはすべての悲劇のはじまりだった。

<WEBサイト>

https://www.futami.co.jp/book/index.php?isbn=9784576221465

* みなさまから頂いた絶賛の声(敬称略)

未知の領域に足を踏み入れてしまいました。 知ってはいけないことを知ってしまった気分です。 まさか、 こんな結末が待っているなんて——。

「黒歴史」という新たな小説のジャンルが確立しました。

(小説紹介クリエイター・けんご)

なかなか重量感がすさまじいと感じました。 ただ、 終始真っ暗ではなく、 その暗闇の中に、 救いも希望も、 光も確かに見えた、 氷のような美しい作品でした。

(未来屋書店 石巻店・成田開生)

——あの頃、 黒歴史を積み重ねたすべての私たちへ。

澄み切った氷になることは償いで、 救済で。 それはとても残酷だけれど、 同時に美しいとも思いました。 心を抉られながら、

しかし凍りゆく彼女たちに祈りを捧げずにはいられません。

(うさぎやTSUTAYA 宇都宮東簗瀬店・猪俣)

凍てつくような痛みの中に、 差し込む光、 ゾッとした分、 ホッとした。 刺激だけに終わらせない物語を、 またもや読んでしまった。

(未来屋書店 高の原店・元尾和世)

* 著者紹介

木爾チレン(きなちれん)

1987年生まれ。 京都府出身。 京都府在住。

大学在学中に応募した短編小説「溶けたらしぼんだ。 」で、 新潮社「第9回女による女のためのR-18文学賞」優秀賞を受賞。

美しい少女の失恋と成長を描いた『静電気と、 未夜子の無意識。 』(幻冬舎)でデビュー。

その後、 少女の心の機微を大切に、 多岐にわたるジャンルで執筆し、 作品表現の幅を広げる。

他に、 『これは花子による花子の為の花物語』(宝島社)、 『みんな蛍を殺したかった』(二見書房)がある。

■ 二見書房ウェブサイト

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