スマルナステーション、加古川学園(少年院)の少年約100名への性教育講演を6月5日(月)に実施
「からだとこころの健康」をテーマに、性教育を通じてより良い人生を描くきっかけ作りを 株式会社ネクイノ(大阪市北区 代表:石井 健一
以下、ネクイノ)が運営するユース向け相談施設「スマルナステーション」は、2023年6月5日(月)に加古川学園で性教育講演を実施しました。
加古川学園は兵庫県にある少年院で、約100名が在園しています。「スマルナステーション」では、包括的性教育に向けての取り組みとして、これまで学校での性教育講話を行ったこともあり、その一環として加古川学園での講話を行いました。少年院にいる少年たちは、少年院を出てから周りに頼れる大人がいない場合もあり、孤立してしまうことも少なくありません。今回の性教育講演は、性に対する正しい情報を習得し、よりよい人生を描くきっかけを作るとともに、出所後に悩みを相談できる場所としてスマルナステーションがあることを知ってもらう機会になれば、と企画しました。
当日講演を受けた少年たちは性に関する知識だけでなく性的同意や対等な関係性の在り方から「相手への思いやり」についても学び、講演後の質問も多く挙がるなど大変有意義な機会となりました。
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■講演概要
実施場所:加古川学園(兵庫県加古川市八幡町544)
実施日:2023年6月5日(月)
講師:スマルナステーション 助産師 神保ゆうこ
対象者:加古川学園に在園する少年 約100名(15~20歳)
■講演内容
今回の講演は「からだとこころの健康」と題し、男女のからだの変化・対等な関係性(デートDV・性的同意)・妊娠と避妊・性感染症とコンドームなどについて講演し、講演後性器模型を使ったコンドームワークを行いました。
男女のからだの変化では、男女それぞれの性器模型を用いて射精の仕組みや排卵・生理の仕組みを解説し、男女の身体の違いを説明しました。[]
また、「自分のからだは自分のもの」と伝えたうえで、プライベートゾーンなどにも触れ、からだの自己決定権についても説明しました。
続いて、対等な関係性(デートDV・性的同意)のテーマでは、絵本や動画を用いながら「相手を大切にするとはどういうことなのか」を少年たちと一緒に考えました。デートDVの例を見た少年たちからは「(デートDVの例を見て)自分の周りでよく見る光景だと思った」「こんなことを言われたら嫌だと思った」などの声が聞かれました。性的同意について講師は「性的動画などでは男性が女性に断りなく乱暴なセックスをするシーンが描かれがちであるが、これは現実の世界では絶対に許されないこと、同意がないセックスは性暴力になる」と話しました。
妊娠と避妊のテーマでは、セックスの先に起こる「妊娠」、「産む・産まないの選択」、そしてそれぞれの選択にどんなことが必要になるかを伝え、妊娠を希望しない場合には避妊が必須であること・具体的な避妊の方法などについて話しました。講師は「セックスは2人ですること。でもその結果の妊娠は女性の身体だけに起こります。希望する時に妊娠してほしいからこそ、希望しない時は正しくきちんと避妊することが必須です」とコメントしました。
性感染症とコンドームのテーマでは、性感染症が若者に増えていることに触れ、感染しても気付かないことが多いこと・気付かないからこそ相手を感染させてしまう危険があることを伝えました。「ほとんどの感染症は検査でわかり、早く発見すれば治療ができるので気になったら検査をすること、そして大事なのが相手と一緒に治療することです。それが自分を大事にすること・相手を大事にすることに繋がります」と強調しました。
講義後の性器模型を使ったコンドームワークでは、少年たちが実際に性器模型にコンドームを付ける練習を行いました。コンドームの包装を破って開ける時に注意が必要なことや裏表があることなどを伝えると、少年たちからは「意外に難しい」「(包装を)破く時にまで注意が必要なことは知らなかった」などの声が聞かれました。[]
質疑応答では当日の講義の内容から、生理中のパートナーにしてあげたいサポートについてや、インターネット上の誤った情報などについてたくさんの質問が挙がりました。講師は「SNSや友人から性の情報を得ることが多いと思うが、正しい情報とは限らない。鵜呑みにせずにきちんと確認するようにしてほしい」と話しました。
最後に講師は「出所後に自分らしく生活するために、今日の講演内容を生かしてほしい。性教育講演が自分や周りの人を大切にしたいと思うきっかけになれば。もし何か悩みがあったらいつでもスマルナステーションに相談に来てください」と締めくくりました。
<参加した少年の感想> *
今まで性教育を受けたことはあるが妊婦体験や父親体験などが主で、今回のような男女の身体の違いやコンドームを触る授業は経験したことがなかった。「相手への思いやり」に関する話など、今後自分が結婚することなどを考えるととてもプラスになる授業だと感じた。
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今回の講演では特にパートナーとの付き合い方・相手への同意が印象に残った。高校時代に付き合っていた彼女との関係性に悩み、とてもひどいことを言ってしまったことがある。その時相手が悲しんでいたかと思うと、今日の講義の内容をもっと早く知りたかった。知っていたらもっと良い関係性が作れたと感じた。
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過去に交際していない女性を妊娠させてしまったことがある。今回の講演を聞いて、妊娠するのは女性だけだから男性側がちゃんと知ったり考えたりすることが大事だと思った。
* 避妊のことなど周りの大人に言えないこともあるので、スマルナステーションのような相談場所があるのはありがたいと思った。
スマルナステーションでは、今後もユース世代を中心とした相談や性教育活動を通じて若者たちが健やかに生きるためのサポートを推進してまいります。
■スマルナステーションについて
2021年10月に大阪の心斎橋にオープンした関西初のユース世代向け相談施設です。所属する助産師などの専門家が、生理や避妊、婦人科にまつわる相談を無料で受け付けます。
・施設名 :smaluna station(スマルナステーション)
・所在地 :〒542-0083 大阪市中央区東心斎橋1-14-14 T・Kビル3F
・営業時間 :9:30~18:30 (土は9:30~12:30)
・休診日 :木曜日、日曜日、祝日
・URL :
オンラインでも相談を受け付けています。
公式LINE:@672acioe
対応時間:10:00~18:00 (木曜日、日曜日、祝日以外)
■株式会社ネクイノ 会社概要
医師や薬剤師、弁護士など、医療及び関連法規分野に知見を持つ人材が集まり、2016年6月に創業。ICTを活用したオンライン診察をはじめ、健康管理支援、未病対策など、一人ひとりのライフスタイルや健康状態に合わせて選択活用できる医療環境を生み出している。「世界中の医療空間と体験をRe▷designする」メディカルコミュニケーションカンパニーを掲げ、テクノロジーと対話の力で世の中の視点を上げ、イノベーションの社会実装を推進。2018年6月、婦人科領域に特化したオンライン診察プラットフォーム「スマルナ」をリリース。2020年にはマイナンバーカードと健康保険証をリンクさせるセキュアな個人認証システム「メディコネクト」の提供を開始。
会社名:株式会社ネクイノ(英表記:Next Innovation Inc.)
代表取締役:石井 健一
所在地:〒530-0002大阪府大阪市北区曽根崎新地1丁目13番22号 御堂筋フロンティア WeWork
URL:
https://nextinnovation-inc.co.jp/
設立:2016年6月3日
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