減らすだけでは間に合わない! 地球沸騰時代を生き抜くための「適応策」の決定版『アダプテーション[適応]』を出版しました
地球沸騰時代を生き抜くための「適応策」の決定版『アダプテーション[適応]』を出版しました
インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:二宮宏文)は、肱岡靖明編著、根本緑著『アダプテーション[適応]』を出版しました。
二酸化炭素の排出を減らす「緩和策」だけでは、現在の気候危機を乗り切ることはできないことが知られています。すでに変わってしまった気候条件や海水温度などの環境に「適応」しながら、生活し、農業や漁業、保険・金融業などあらゆる産業におよぶ負の影響をできるだけ減らす必要があります。
すでに気候変動の影響は広範に及んでいます。気温上昇のために米の等級が落ちたり、海水温上昇によってホタテ貝や牡蠣が大量に死んだり、秋刀魚やイカの漁獲量が激減しています。
私たちがスーパーなどで「リンゴもミカンも高いな」と感じることがあったとしても、実はその裏で農家が気候変動に「適応」するためにさまざまな努力をし、その負の影響を極力下げてくれたおかげかもしれないのです。
生活圏においても、海抜ゼロメートル地帯が広がり、地下鉄が網目のように走る都市部では、豪雨や高潮の影響を低減するためのさまざまな努力が払われています。これらもすべて、気候変動への「適応」なのです。
このように、身近に存在しながら、これまであまり知られていなかった「適応」について、本書では「アダプテーション=適応」していくことの大切さを、ていねいにわかりやすくにまとめ、計100のテーマごとに紹介しています。各テーマごとに国内外の具体的な適応事例を集め、課題を整理していますので、学校教育の現場はもちろん、行政、そしてあらゆる産業にかかわる方、そして気候変動の影響を受けている市民まで幅広く手に取っていただける内容となっています。
本書は「気候変動適応策」について、包括的で、かつ豊富なビジュアルでわかりやすくまとめた初めての本です。
編著者の肱岡靖明さんは、国立環境研究所・気候変動適応センター(CCCA)のセンター長で、IPCC報告書の執筆者でもあり、「適応」という現代社会が緊急に取り組まなければならない地球規模の課題を調査研究し、一般に広く知らしめることを使命として長年取り組まれている専門家です。CCCAでは独自の取材を行い、「気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)」というサイトで情報発信をしてきましたが、本書はその長年の蓄積を書籍化したものです。
【目次】(一部掲載)
農業
水稲、栽培・管理方法、品種、果樹、加工品、病害虫、何も無駄にしない(フードロス)、デジタル技術
水産業
回遊生魚介類、沿岸域の海面漁業、海面養殖業、海藻養殖、藻場、内水面漁業
水環境・水資源
湖沼・ダム湖、地表水、地下水
自然生態系
高山生態系、国立公園、竹林、スギ人工林、ニホンジカ、イノシシ、湿地・湿原、マングローブ林、サンゴ礁、EbA、NbS
自然災害・沿岸域
逃げる、防災情報、守る、流域治水、Eco-DRR、バリア、管渠、舗装、田んぼダム、都市緑化・雨庭、動かす
健康
暑熱リスク、熱中症警戒アラート、WBGT、マラソン、学校プール、クールスポット、グリーン、ダニ媒介感染症
産業・経済活動
適応ファイナンス、グリーンボンド、TCFD、TNFD、建設業、製造業、卸売業・小売業、金融業・保険業
国民生活・都市生活
水道、廃棄物・リサイクル、道路交通、地下鉄、港湾、空港、橋、電力・エネルギー、ヒートアイランド
【推薦の言葉】
全力で温暖化を止めても、未来の地球はもっと熱い。
社会、ビジネス、個人が、気候変動にしなやかに備えるための書。—東京大学教授 江守正多博士
今しばらくは悪影響をしのぎながら、温暖化を止めていかなくては。
生命と暮らしと社会を守るための100のヒント!—環境ジャーナリスト 枝廣淳子氏
【書誌情報】
書 名:アダプテーション[適応] –気候危機をサバイバルするための100の戦略
著 者:肱岡靖明・編集、根本 緑・著
発売日:2024年4月16日
版 型:A5判
頁 数:400ページ
定価:3080円(本体2800円+税10%)
ISBN:978-4635310482
掲載URL:
【山と溪谷社】https://www.yamakei.co.jp/
1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心とした山岳・自然科学・アウトドア・ライフスタイル・健康関連の出版事業のほか、ネットメディア・サービスを展開しています。
さらに、登山やアウトドアをテーマに、企業や自治体と共に地域の活性化をめざすソリューション事業にも取り組んでいます。
【インプレスグループ】
https://www.impressholdings.com/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:松本大輔、証券コード:東証スタンダード市場9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「航空・鉄道」「モバイルサービス」「学術・理工学」を主要テーマに専門性の高いメディア&サービスおよびソリューション事業を展開しています。さらに、コンテンツビジネスのプラットフォーム開発・運営も手がけています。
以上
【本件に関するお問合せ先】
株式会社山と溪谷社 担当:岡山
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング
TEL03-6744-1900 E-mail: [email protected]
https://www.yamakei.co.jp/
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません