清水潔さん推薦! “引き揚げの神様”松村義士男による集団脱出工作がいま甦る――驚愕の発掘ノンフィクション『奪還 日本人難民6万人を救った男』が本日発売!

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株式会社新潮社 プレスリリース:2024年06月17日 報道関係者各位 清水潔さん推薦!

“引き揚げの神様”松村義士男による集団脱出工作がいま甦る――驚愕の発掘ノンフィクション『奪還 日本人難民6万人を救った男』が本日発売!

第二次大戦後、朝鮮半島。知られざる“もう一人の杉原千畝”がいた

1945年8月15日、植民地だった朝鮮半島に取り残された日本人の運命は一変します。敗戦の10日後には北緯38度線が封鎖され、その以北にいた日本人は事実上の「難民」になったのです。北朝鮮地域にはソ連軍が直接侵攻し、略奪や暴行が横行。食料もなく、疫病も蔓延するなか、かつての権威――要職に就いていた役人や有力者たちの大半は、民間人を見捨てて我先にと本土へ逃げ帰ってしまいました。なすすべもなく斃れゆく老若男女の前に忽然と現れ、母国へと導いた男。

それが、松村義士男という一介の市民、かつて国家から断罪された“アウトサイダー”でした。驚くべき度胸と頭脳、行動力でソ連兵の監視をかいくぐり、およそ6万人もの集団脱出工作を成功させた彼は、「引き揚げの神様」と呼ばれるまでになります。私的な借金までつくって集団脱出の費用に充てていた松村の「究極の利他」とは……。歴史に埋もれた英雄の姿を蘇らせる、発掘ノンフィクション『奪還

日本人難民6万人を救った男』を6月17日、新潮社より刊行いたします。

■本文「はじめに」より一部抜粋

松村は当時、三十四歳という若さであり、一介の民間人に過ぎなかった。しかも戦前には、治安当局の弾圧に遭い、世間からは「アカ」と白眼視された“アウトサイダー”だった。

そんな人物がなぜ、敗戦によって日本が国家としての主権を失い無力だった状況で、在留邦人を引き揚げさせるために身を賭したのか――。■目次はじめに第一章 棄民

その日、故郷は「外国」になった平穏だった八・一五老いも若きも赤旗を振り総督府は責任を丸投げ明暗分けた南と北突然の空爆応戦するすべを持たず

民間人を見捨てた要塞司令部「大きなバッタの群れみたいだ」炎暑の逃避行/山中で敗戦を知る鏡に映った自分に泣くソ連兵によるすさまじい略奪「マダム、ダワイ!」

朝鮮人の自警団による横暴も家屋を奪われた在留邦人北から押し寄せる避難民そして在留邦人は放置された第二章 異端の人、動く対ソ連の最前線で終戦を迎える

捕虜収容所へ連行中に逃亡“左翼運動の手伝い”で中学退学労組再建を画策し逮捕される共産党に「入党するの要なかるべし」二度目の検挙/再び朝鮮へソ連軍に“顔が利く”

避難民の惨状に苦悶同志・磯谷との再会二人三脚「このままでは日本人は死に絶えてしまう」日本人組織「大改編」の絵を描く「一枚の看板」の効果

日本窒素の街にも避難民が殺到みじめな弁当にみせた怒り第三章 包囲網を突破せよ終戦の年、八万人が南に強制移住先での惨状「飢餓の村、死滅の村なり」

山野を揺るがした慟哭京城行きを決断元警察幹部と協力を誓う集団脱出構想の具体化試験的南下脱出専門組織の結成「朝鮮人の信用博す」白昼堂々、鉄道での大量輸送

興南でも集団移動画期的な“病院列車”松村が残した獣道モスコーと呼ばれた若い女性三八度線を飛び越えた海路での試験的脱出幻の“大集団渡航工作”月明かりの船出

下船するとそこは……まるで別世界のテント村第四章 苦難そして苦難突然の移動禁止令米ソ間の攻防“死の三八度線越え”を繰り返し試みたが託された手紙

強い信頼と期待を背負って動かぬ平壌東大生、金日成に直談判松村、平壌駐在を画策幽閉された技術者たちニセ情報磯谷との確執膨らむ疑念第五章 引き揚げの神様

「堤がふたたび破れた」「日本人の命を保証することができるのか!」たった一日で出航させた船団活気あふれた城津工場「引き揚げの神様」来るアパトフ列車

ソ連軍、集団脱出を応諾保安署に拘束されるもすぐに釈放十三歳が見た「神様」興南技術者の逃避行闇船で技術者を送り出す「転落の女性」が歌う古里の歌不信と対立の構図

遅延に遅延を重ねた「正式な引き揚げ」三八度線が生んだ巨星おわりに■推薦コメント棄民にされた日本人の老若男女を引き連れ、

飢餓や疫病が蔓延するなか、北朝鮮・ソ連の包囲網を突破する。驚くべき脱出行は、私の戦後知識の「空白」を見事に埋めてくれた。――清水潔氏■書籍内容紹介

太平洋戦争の敗戦で朝鮮半島北部の邦人は難民に。飢餓、伝染病、ソ連軍の監視下で老若男女を母国へと導いた松村義士男の「究極の利他」がいま甦る。驚愕の脱出実話。

■著者紹介 :城内康伸(しろうち・やすのぶ)

1962年、京都市生まれ。中日新聞社入社後、ソウル支局長、北京特派員などを歴任し、海外勤務は14年に及ぶ。論説委員を最後に2023年末に退社し、フリーに。著書に『シルミド―「実尾島事件」の真実―』『猛牛(ファンソ)と呼ばれた男―「東声会」町井久之の戦後史―』『昭和二十五年

最後の戦死者』(第20回小学館ノンフィクション大賞優秀賞)『金正恩の機密ファイル』など。■書籍データ【タイトル】奪還/日本人難民6万人を救った男

【著者名】城内康伸【発売日】2024年6月17日【造本】四六判/ハードカバー(224ページ)【定価】2,090円(税込)

【ISBN】978-4-10-313733-7【URL】

https://www.shinchosha.co.jp/book/313733/ 当リリースの詳細について

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