大野裕氏の新刊「楽しい!が元気をつくる 「こころ」を健康にする本IV」発売
「こころ」を健康にする本IV」発売
日本経済新聞社グループの出版社、日経サイエンスは精神科医で認知行動療法の第一人者として知られる大野裕氏の新刊「楽しい!が元気をつくる
「こころ」を健康にする本IV」を発売しました。「不安で前に進めない」「同じことを繰り返し考えてしまう」「人前で話すのが苦手」「人間関係がギクシャク…」──。多くの人が抱えるそんな悩みに、解決の糸口となる方法をそっと伝授します。日本経済新聞の人気連載「こころの健康学」をもとに構成しました。
本書は精神科医である大野裕氏が、身近な出来事や著者自身の体験を通して、認知行動療法のアプローチを日常に取り入れ、不安や悩みを乗りこえて自分らしく生きるためのヒントを綴ったエッセイ集です。苦しいとき、こころが晴れないとき、小さな「楽しい」を体験することで、あなたを取り巻く風景は変化していくかもしれません。最終章には、舞台で活躍中の歌舞伎俳優・市川笑也さん、声楽家・釜洞祐子さん、チェロ奏者・花崎薫さんによる座談会「舞台のプロに学ぶ
パフォーマンス不安を乗りきるコツ」を収載しました。緊張やあがり症を克服する方法をプロの皆さんの体験を通してアドバイスします。
書名:楽しい!が元気をつくる 「こころ」を健康にする本IV
著者:大野裕
精神科医
認知行動療法研修開発センター理事長
ストレスマネジメントネットワーク代表
国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター顧問
長崎大学客員教授
発行:日経サイエンス社
発売:日経BPマーケティング
発売日:2024年6月27日
定価:1870円(10%税込)
判型:四六判/208ページ
〈目次〉
序章 夢があるから頑張れる
夢をこころのエネルギーに
第1章 ストレスとの付き合い方 力を抜いて、こころを軽く
ゆっくりとこころのエネルギーを満たして
楽しい気持ちになれることを増やす/求めている夢を意識し、日常生活で喜びを体感/ため息呼吸法でウェルビーイングを高める/目を閉じて、好きな風景や音楽をこころに流す/ストレスに気づいたら、自分への「ごほうび」/「してはいけない」よりも、意識をほかに向ける
足元の世界から一歩踏み出す
自動会話システム「こころコンディショナー」/ネットで雑談、悩みを明かして孤独感を和らげる/セルフケアに落とし穴、人の力を借りて問題に取り組む
気持ちが動揺したら目的に立ち返る
怒りを前進のエネルギーに/私がパワハラ? 自分中心の考えから距離をとる/怒りの波をやり過ごし、実現への道を考える
第2章 自信を育み、価値を認める 内なる輝きを発見
長所に目を向けて、自分を再発見
褒められたうれしさで前向きな気持ちに/良い面、価値ある面に目を向ける/関心を 向けることで自信 新しい生活へ/辛抱強い積み重ねで自分らしい生き方
悩んでいるとき、現実に足を踏み入れて
恩師ベック先生 温かい好奇心で寄り添う/「肌で体験することが大事」/不安はあっても思いきって行動/自分が大切にしていることを意識する
こころのクセを上手に利用
見方を変えれば短所も長所/性格の欠点を生かしながら/さみしがり屋の性格に救われた/無理をせず、こころのなかを振り返る時間を持つ
こころの力を信じて
解決を焦らず、心配してくれる人を思い浮かべる/大切な人のつらさを理解できない苦しさも/趣味の会合で孤独を回避/人とのつながりでやりがい
ネガティブ感情も味方に
闘うか逃げるか固まるか 感情には自分を守る役割/波乗り技術を身につける/伝わりやすいネガティブ感情 タイミングを考えて
第3章 コミュニケーションの力 人間的交流でこころをつなぐ
こころを癒やすコミュニケーション
「人薬」でこころが元気に/聴衆とこころのなかで会話しながら/「うさぎ効果」に注目 安心できる関係づくり/人間的な触れあいの大切さ/オンラインとリアル
使い分けて充実/距離感のコントロールに注意
やりとりは相手のことを考えて
言葉以外の交流にも意識を向ける/同じ方向に進んでいく気持ちで/責められていると受け取られないように/相手の負担を考えながら会話を進める
信頼し寄り添うことの大切さ
「聴き上手ボランティア」 つながりを通して元気に/幸せな気持ちをお裾分け/言葉の裏にある思いにも配慮/孤立をなくす語らいの場
笑顔でこころを明るく
アウトサイド・インの効用/伝染する感情 不快なときも穏やかに
こころの健康と医療の役割
植物学と精神医学の意外な結びつき/診断や病名、不調に苦しむ人の助けに/対話型 AIはカウンセリングが得意?/カウンセリングは主体的な関わりが大事
第4章 小さなヒントでこころを手助け 未来を描いていまを生きる
身のまわりの気づきを生かして
マインドフルの本質 周囲にも自分にも心配り/ラジオ体操の記憶 一緒に体を動かして笑顔に/寝る前に楽しい体験を3つ思い浮かべる
日々の習慣でこころと体をリフレッシュ
朝の光を浴びて生活リズムをリセット/パワーナップは午後への活力/15分の早歩きで運動の効果/冬場の気分の落ち込み 楽しい活動を増やして
やる気を出す秘訣は?
少しだけ試しに取り組んでみる/待っているだけでは意欲は出てこない/考えすぎずに取り組める行動メニュー
思い込みから離れて目標を確認
希望と違う現実 本来の動機を思い出す/思い通りにいかないときこそ、次につながるヒント/慣れていないことが力になる場合も/一人で頑張りすぎないで
新たなチャレンジへの助走
その道はどこかにつながっている/ひとまず考えから離れて 庭掃除のすすめ/ダメな自分のイメージが変わるとき/ラップ劇で思いを表現
夢を忘れず仲間とともに/フットサルの活動 やりがいを見つけて自分らしく
動画を役立てこころの健康づくり
ペンギンアニメで元気に/動画の活用、生活のさまざまな場面で/積極的に情報発信 さらなる工夫の活力に
第5章 落ち着いて問題に取り組む 夢に向かって一歩ずつ
失敗は成功へのステップ
原因追求よりも解決の手立て探しを一緒に/こころの視野狭窄から抜け出す/人間関係のトラブル、互いの責任を冷静に振り返る/試してみなければ先に進めない/大学入試の失敗から学んだこと/苦しくても学ぶ力がある
選べなくても環境は変えられる
「ガチャ」から自由になれ/それぞれの持ち味が発揮できる環境づくり/あきらめずに続ける 「日薬」「時薬」も助けに
目的を見失わずに努力を重ねて
「まず行動」が良い結果に/不安になっているときは自分を責めない/失敗か成功かよりも目的への努力を忘れずに
現実的ポジティブ思考で問題に対処
良くないことに気づけたら、解決への第一歩/想定外で慌てないために、ポジティブな悲観論を意識/身に迫る危険
最悪の場合を考えて行動/行動変容には正確な情報が必要/人の行動を変えるのは難しい 辛抱強い工夫も必要
視野を広げてまわりを見わたす
立場を配慮できる社会に/個々の性的指向、尊重を/互いのこころを思いやる余裕を
第6章 舞台のプロに学ぶ パフォーマンス不安を乗りきるコツ
座談会 歌舞伎俳優 市川笑也さん
声楽家 釜洞祐子さん
チェロ奏者 花崎薫さん
緊張で頭が真っ白に プロとしての責任や期待も/主役は意外にあがらない? 大事なのは流れに乗ること/積み重ねで感覚を身につける
まずは親しい人の前で練習/体をリラックスさせるコツ 深呼吸はまず吐いてから/不安を乗り越えてステージヘ そのパワーの源は?
あがり症の原因は? 思い込みを修正して不安な場面に慣れることが大切
学校や職場など、社会生活に問題を抱えやすい/性格の問題ではなく治療をすれば改善する/最初は頑張りすぎずに、段階を踏んで自信をつける
あとがき
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