資生堂プロフェッショナル、ヘアカラーの褪色を抑制する技術を開発

特定のアスコルビン酸誘導体とカチオン界面活性剤の組み合わせがヘアカラーに対して優れた褪色抑制効果を有することを発見しました。 この新知見により、

従来よりも色持ちが良く※、 染めた後の色をより長く楽しめるヘアカラー剤の開発が可能となり、 今後発売される商品に採用していく予定です。

※当社製品との比較 ■開発背景

近年、 市場におけるサロンヘアカラーのニーズが多様化していく一方、 依然多くの女性がヘアカラー後の褪色に悩んでいます。

資生堂プロフェッショナルが全国の10~20代女性、 674名を対象に独自の調査を行ったところ、 「サロンヘアカラーに、

仕上がりの次に何を求めるか」という質問に対し、 半数以上の方が「色持ちの良さ」と答えています(図1)。 この褪色抑制のニーズに応えるべく、

様々なアプローチで検討を重ねた結果、 ヘアカラー後のシャンプーによる褪色を抑える成分の組み合わせを発見しました。

図1) 資生堂プロフェッショナル、 サロンヘアカラー調査結果図1) 資生堂プロフェッショナル、

サロンヘアカラー調査結果

図1) 資生堂プロフェッショナル、 サロンヘアカラー調査結果

■技術内容

今回、 ヘアカラーの褪色を抑制する成分について様々な検討を行った結果、 特定のアスコルビン酸誘導体とカチオン界面活性剤を組み合わせて配合したヘアカラー剤は、

未配合のものと比べてヘアカラー後のシャンプーによる褪色を抑制することを確認しました(図2)。図2)褪色抑制効果の確認(色差計測値、

毛髪外観像)

図2)褪色抑制効果の確認(色差計測値、 毛髪外観像)

このアスコルビン酸誘導体は毛髪表面のアミノ基と化学的に結合します。 一方、 プラスの電荷を持つカチオン界面活性剤は、

ヘアカラー使用によるダメージでマイナスに帯電したアニオン部分とイオン吸着することが分かっています。 これら2つの働きの相乗効果により、

毛髪表面に疎水性の被膜を形成するため、 毛髪内で発色した酸化染料の流出を抑制しているものと考えられます(図3)。

本知見によって得られた技術を利用して優れた褪色抑制効果を有する色持ちの良いヘアカラー剤の開発が可能となりました。 本技術は今後、

様々なヘアカラー製品に採用していく予定です。

図3)アスコルビン酸誘導体、

カチオン界面活性剤による疎水性被膜形成と褪色抑制のイメージ

図3)アスコルビン酸誘導体、 カチオン界面活性剤による疎水性被膜形成と褪色抑制のイメージ

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