高槻市の中学生が夏休みに次世代がん治療施設で体験学習
最先端の医療技術に触れて職業選択の一助に
令和6年8月1日(木曜日)、高槻市、学校法人大阪医科薬科大学は、「健康医療先進都市たかつき」推進の取り組みの一環として、「次世代のがん治療「BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)」を学ぼう」と題して、市内在住の中学生を対象とした大阪医科薬科大学
関西BNCT共同医療センターの見学会を開催しました。
高槻市では、市民が健康でいきいきと暮らすことができ、質の高い医療・介護が受けられるまちを「健康医療先進都市」と定義。本市が全国に誇るべき医療体制を生かし、関係機関との連携の中で「健康」「医療」の施策のさらなる充実に取り組むとともに、全国に向けてその強みや魅力を発信する取り組みを進めています。
本見学会では、次世代のがん治療として有望な「BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)」の臨床・研究の拠点施設である大阪医科薬科大学
関西BNCT共同医療センターに中学生を招き、従事する医師による講義や施設・設備の見学会を実施し、中学生に最先端の医療技術、地域医療を担う医療従事者に対する興味・理解を深め知的好奇心を高めることで、将来の職業選択の一助となることを目的として初開催されました。
当日、参加した中学生14人は、「がんに対する放射線治療
最先端のBNCTとは」をテーマに同センター長の二瓶圭二さんから、BNCTを活用するとこれまで治療が難しかったがんや再発性がんに対して効果があること、BNCTの歴史などに関する講義を受けたあと、中性子を発生させる加速器が設置された部屋や中性子の照射を行う治療室に移動し、普段目にすることができない最新の医療現場を見学しました。
見学を終えた生徒は「科学の進歩はすごいなと思いました」「医療の世界に興味を持ちました」などと話していました。
(参考情報)
【「健康医療先進都市たかつき」とは】
市民が健康でいきいきと暮らすことができ、質の高い医療・介護が受けられるまちを「健康医療先進都市」と定義し、本市が全国に誇るべき医療体制をいかし、関係機関との連携の中で「健康」「医療」の施策のさらなる充実に取り組むとともに、全国に向けて、その強みや魅力を発信する事業です。
本年2月、高槻市、学校法人大阪医科薬科大学、一般社団法人高槻市医師会、一般社団法人高槻市歯科医師会、一般社団法人高槻市薬剤師会の5者で、『健康医療先進都市』推進のための連携に関する協定」を締結し、取り組んでいます。
【BNCTについて】(出典:大阪医科薬科大学関西BNCT共同医療センター ホームページ)
BNCT(Boron Neutron Capture
Therapy)は、中性子とホウ素の核反応を利用したもので、正常細胞にほとんど損傷を与えず、がん細胞を選択的に破壊する治療法です。初発・単発がんのみならず、個別臓器に広がったがんや転移性がん、難治性がんにも効果が期待できます。
また、通常の放射線治療を行った後でも治療可能で、再発がんの治療にも効果が期待されるほか、他の治療法とBNCTを併用することによって治療の効果がさらに高まる可能性もあります。この治療法では、切開や切除を行わないため患者にかかる負担が小さく、患者のQOL(生活の質)向上が大きく期待できます。
2020年6月からは、切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部がんを対象とした保険診療が開始されています。
【大阪医科薬科大学 関西BNCT共同医療センターについて】
2018年、アカデミアに附属する日本唯一の臨床施設として開設。大阪医科薬科大学病院の協力のもと、BNCTの臨床、研究、人材育成の拠点施設となっており、2020年度から2023年度の4年間で計289件の治療実績を有します。
【関連ホームページ】
健康医療先進都市の推進(高槻市ホームページ)
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