一般社団法人アイディーフォー、第二期の実証実験を開始 研究用iPS細胞の提供拡大を目指す

・第二期では、バイオバンクとの提携の推進や、分化細胞の提供、細胞情報・臨床情報データベースの構築などを開始

・疾患特異的iPS細胞、分化細胞の提供を希望する医薬品研究開発企業(賛助会員)を広く募集

一般社団法人アイディーフォー(本部:神奈川県藤沢市、代表理事:藤本利夫、以下「iD4」)は、2024年7月、第二期の実証実験を開始しました。疾患特異的iPS細胞提供プラットフォームの事業化を目指し、より拡大した形での実証実験を行っていく予定です。

患者さんの細胞から作られるiPS細胞は、疾患メカニズムの解明や治療薬の開発を進めるうえで非常に有用です。しかし、日本においては、情報の不足や体制の未整備により、研究に活用できるiPS細胞を容易に入手できないという課題があります。

そこで、iPS細胞の安定的な提供基盤を確立し、疾患の研究加速を促すことを目的として、2020年8月、iD4が設立されました。iD4はアイパークインスティチュート株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:藤本利夫、以下「アイパークインスティチュート」)が運営する湘南ヘルスイノベーションパークに拠点を置き、アイパークインスティチュート代表取締役社長の藤本利夫が代表理事を務めています。

2021年2月から始まった第一期実証実験では、1つの疾患におけるすべてのプロセスを完遂し、法的、社会的、倫理的、科学的な課題に取り組み、本プラットフォーム事業の実現可能性を実証しました。

【第一期実証実験で取り組んできた課題】

・倫理・法律の遵守

・社会認知・啓発

・細胞品質・データの充実

・提供フローの確立

今回開始した第二期では、法人の体制を拡大し、創薬・診断薬に関する研究開発を行う企業から広く賛助会員を募集します。

また、新たに創薬・診断薬研究の発展に活用するための

・バイオバンクとの提携の推進

・iPS細胞由来分化細胞の提供の開始

・細胞情報、患者さんの臨床情報のデータベースの構築

を行っていく予定です。

賛助会員に関してご興味がございましたら、

https://www.id-four.com/

よりお問い合わせください。

今回の第二期実証実験開始に際し、iD4代表理事 兼 アイパークインスティチュート代表取締役社長の藤本 利夫は、次のように述べています。

「研究用iPS細胞の供給体制確立を目指して設立したiD4が、4年の実証実験を経て、このたび次のステップに進めることを嬉しく思います。第一期においては、実証実験を進める中で、iPS細胞の提供や製造などの各過程において、情報の不足や細胞の均一性など、事業化に向けた具体的な課題が見出されました。第二期では、これらの課題に対する解決策を検討し、希少疾患をはじめとしたさまざまな疾患の研究の加速につながるようなiPS細胞提供基盤の構築を目指してまいります。」

研究用iPS細胞をめぐる課題について

研究用iPS細胞において、日本では下記のような課題があるとされています。

1.細胞提供過程:ドナーからの同意内容にばらつきがあり、細胞が創薬研究に使用できない。また、ドナー由来の細胞付属情報が不足している。

2.iPS細胞製造・保管過程:製造方法が異なるため細胞の品質が不均一である。また、細胞保管機関が集約されておらず、検索・入手が容易でない。

3.細胞活用過程:入手した細胞に関する情報が乏しく、目的組織への誘導に適した細胞が分からない。

一般社団法人アイディーフォーについて

名称:一般社団法人アイディーフォー

(英語名:iD4; iPSC Delivery on Demand for Drug Discovery)

代表理事:藤本 利夫

設立日:令和2(2020)年8月3日

事業内容:1.医療機関等からの細胞及び細胞付随データの入手・管理

2.ヒト由来細胞及び細胞付随データを用いた下記サービスの提供

i) iPS細胞、分化細胞等(以下「加工細胞」という)の販売

ii) 加工受託サービス

iii) 加工細胞を用いた創薬支援サービス

iv) 細胞付随データ使用権の販売

3.細胞付随データを活用したデータプラットフォームの開発

4.加工細胞の産業利活用に関する普及活動

会員構成:正会員(運営者):アイパークインスティチュート株式会社、三菱商事株式会社

準正会員(運営者):千代田化工建設株式会社

アイパークインスティチュート株式会社について

アイパークインスティチュート株式会社は、産業ファンド投資法人(IIF)、武田薬品工業株式会社、三菱商事株式会社を主要株主として、2023年4月に事業を開始しました。2018年より武田薬品が担っていた湘南ヘルスイノベーションパーク(神奈川県藤沢市、略称:湘南アイパーク)の運営事業を2023年に承継し、施設の運営・管理のほか、イノベーション創出促進、技術交流・研究連携促進など、ライフサイエンスエコシステムの構築・活性化のための事業を行っています。当社に関する詳しい説明はこちら(

https://www.shonan-ipark.com/company/?utm_source=pressrelease&utm_medium=click&utm_campaign=ec_from_pressrelease-click

)をご覧ください。

湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)について

湘南アイパークは、2018年4月に武田薬品工業が自社研究所を外部に開放して誕生した、日本初の製薬企業発サイエンスパークです。現在は武田薬品工業株式会社から独立したアイパークインスティチュート株式会社が運営を行っており、幅広い業種や規模の産官学が結集してヘルスイノベーションを加速する場となることを目指しています。現在、製薬企業のみならず、次世代医療、細胞農業、AI、行政などの企業・団体が集積し、約180社、約2500人(2024年8月現在)の企業・団体が集積し、エコシステムを形成しています。

公式HP: https://www.shonan-ipark.com

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【プレスリリースはこちらのPDF版でもご覧になれます。】

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