食時に発症経験があるアレルギー当事者は約7割。原材料とアレルギー表示の有無がお店選びのキーポイント
【食物アレルギーに関する外食実態調査】外食時に発症経験があるアレルギー当事者は約7割。原材料とアレルギー表示の有無がお店選びのキーポイント
Webで店のアレルギー対応を調べる人が多数、ゲストへの的確な情報提供が重要 食べられないものがある人の外食を救うサービス「CAN
EAT(キャンイート)」を開発・運営する株式会社CAN EAT(本社:東京都新宿区、 代表取締役:田ヶ原絵里)は、 NPO法人アレルギーっこパパの会と共同で、
「食物アレルギーに関する外食実態調査」(オンラインによるアンケート調査)を実施しました。 2月20日の「アレルギーの日」、
2月17日~23日の「アレルギー週間」にあわせ、 その結果を公表いたします。
■背景
食物アレルギーなどの食事制限は増加・多様化の傾向にあり、 外食に関して悩みを抱える人が増加しています。 CAN EATは、
「すべての人の外食をおいしく・楽しく・健康的にする」をミッションに、
アレルギーがある人やアレルギー対応に取り組む飲食店をサポートするシステムを開発・運営するとともに、
アレルギーに関する調査活動や啓発活動を積極的に行ってきました。
今回は、 外食全般におけるアレルギー当事者の悩みやアレルギー対応の課題を幅広く把握し、 サービス改善と啓発活動に役立てるため、
NPO法人アレルギーっこパパの会と連携し、 『食物アレルギーに関する外食実態調査」を行いました。 アンケート作成には食物アレルギーの当事者も関わり、
充実した内容になるように努めています。
本日2月17日から、 日本アレルギー協会が制定する「アレルギー週間」がはじまり、
各地でアレルギーに関する医療相談やオンライン講演会などの行事が開催されています。 弊社のアンケート結果が、
より多くの人にアレルギーを身近な問題として考えていただくきっかけとなれば幸いです。
■調査概要
調査手法:オンラインによるアンケート調査
調査期間:2020年10月30日(金)~11月21日(土)
調査対象者:CAN EAT及びアレルギーっこパパの会のSNSコミュニティ(Twitter・Facebook・LINE)
有効回答数:124
■回答者属性
<回答者の年代別人数(人)>
<誰に食物アレルギーがあるか(人)>
<アレルギーがある人の年齢別人数(人)>
<品目別人数(人)>
・特定原材料7品目
・特定原材料に準じる21品目
■調査結果 * 約4割の人が外食時に食物アレルギーがあることをお店に伝える
「外食の際(もしくは事前に)食物アレルギーがあることをお店に伝えますか?」という質問に対し、
全体の44%の人が「毎回必ず伝える」「伝えるときの方が多い」と回答しました。 一方で、
「伝えないときの方が多い」「ほとんど伝えない」「全く伝えない」と回答した人を合計すると約3割にのぼり、 人によって差が大きいことがわかりました。
* Webでアレルギー一覧表が確認できると、 食物アレルギーがあることをお店に伝えない人が増加する
「Webでアレルギー一覧表が確認できる場合、 食物アレルギーがあることをお店に伝えますか?」という質問に対し、
約33%の人が「毎回必ず伝える」「伝える時の方が多い」と回答しました。 一方で、
「伝えないときの方が多い」「ほとんど伝えない」「全く伝えない」と回答した人は全体の半数にのぼりました。
* エピペンを処方されている人の約7割が外食時にエピペンを携帯している
「外食する際にエピペンを携帯していますか?」と尋ねたところ、 全体の半数以上、 エピペンを処方されている人に限定すると約7割の人が「はい」と回答しました。
その他に、 「普段よく食べるものしか外食では食べないようにしてエピペンは携帯しない」「抗アレルギー薬だけ持参」という回答がありました。
※エピペン……医師の治療を受けるまでの間、 アナフィラキシー症状の進行を一時的に緩和し、 ショックを防ぐための補助治療剤
* 約8割の人が店側のアレルギー対応に不安を感じたことがある
「店側のアレルギー対応に不安を感じたことはありますか?」という質問に対し、 約8割の人が「はい」と回答しました。 不安に感じる対応を具体的に尋ねたところ、
下記の回答がみられました。
【不安を感じる対応の例】 ・確認もせずに容易に「大丈夫です」と店員に言われた
・店員が原材料を理解していない
・アレルゲンについて質問した際に「多分使っていないと思います」のような曖昧な回答をされた
・加工品にもアレルゲンが使われていることをわかっていない
(例)乳アレルギーの人は牛乳だけ避ければよいと思っている * 約7割の人が外食で食物アレルギーを発症した経験がある
「外食で食物アレルギーを発症したことがありますか?」という質問に対し、 約7割の人が「はい」と回答しました。 また、
「はい」と回答した人に「これまでの外食での発症原因が、 回答者(もしくはご家族)側とお店側のどちらにあったと思われますか?」と尋ねたところ、
「回答者もしくはご家族」と回答した人が約38%、 「お店側」と回答した人が約31%となり、 大差はありませんでした。
【具体的な発症状況の例】 ・提供ミスなど、 完全なお店側のミスによりアレルギー物質を摂取してしまい発症したケース
・コンタミネーション(アレルゲン物質が材料として含まれないものの、 工場の同じ設備で特定原料が使用されていたり、
調理器具を共有していたりして微量混入の可能性が否定できないこと)による発症だと考えられるケース
・回答者もしくはご家族が原材料を確認せずに食べてしまい発症したケース
・自宅負荷と外食での差により発症したケース
* 約4割の人が食べずにお店を出たことがある
「お店に入った後、 何らかの理由で食べずにお店を出たことがありますか?」という質問に対し、 「はい」と回答した人は全体の約39%でした。
その理由を尋ねたところ、 「食べられるものがなかった」「アレルギー対応を断られた」という回答が多くみられました。
* 食物アレルギーがある人は、 アレルギー一覧表が準備されているチェーン店をよく利用する
外食の際によく利用しているお店を尋ねたところ、 ファミリーレストランやファーストフードなどのチェーン店が多く、アレルギー一覧表が用意されているお店を選ぶ人が多い
ことがわかりました。 また、 加工品の使用頻度が少なく原材料を確認しやすい寿司屋や焼肉屋も人気を集めました。
一方、 「食物アレルギーの観点から利用しないようにしているお店」を尋ねたところ、
上位は特定原材料7品目に該当する原材料をほとんどのメニューに使用していると考えられるお店で占められました(例:お好み焼き:卵・小麦 / イタリアン:小麦 /
ラーメン:卵・小麦)。 また、 中華料理や韓国料理、 エスニック料理など、
調味料や材料の種類が多く原材料の確認が難しい料理を提供している店は避ける人が多いこともわかりました。
上記の結果から、 食物アレルギーがある人が利用する飲食店を決める際には、「原材料の確認ができるか」「アレルギー一覧表があるか」が大きな判断基準になっている
ことが推測されます。
* 初めてのお店を利用する際には8割以上の人がアレルゲンに関する情報を調べる
「初めて行くお店を利用する際、 事前にアレルゲンに関する情報を調べますか?」という質問に対し、
全体の約84%の人が「毎回必ず調べる」「調べるときの方が多い」と回答しました。 事前にアレルゲンに関する情報を調べない人は少数派であることがわかりました。
* 食物アレルギーがある人がもっとも知りたい情報は「アレルギー一覧表の有無」と「食べられるものがあるかどうか」である
アレルゲンに関して、 お店に行く前にどのような情報を調べているのかを尋ねたところ、
「アレルギー一覧帳がWebにあるか」「アレルギー一覧帳が店舗にあるか」「自分のアレルゲンを使っていないメニューがあるか」という回答が多くみられました。
* 約9割の人がアレルゲンに関する情報をお店の公式ホームページで調べている
「事前にどのような手段でアレルゲンに関する情報を調べますか?」という質問に対し、 約9割の人が「お店の公式ホームページ」と回答しました。
電話やメールで直接問い合わせなくてもアレルゲンに関する情報を確認できる体制を整えることが、 アレルギーがある人でも利用しやすいお店づくりにつながります。
* 約8割の人がメニューにアレルギー表示(27品目)があればお店を利用できる
「アレルギー一覧表がWeb上にも店舗にもない場合、 店内でどのような対応があればそのお店を利用できますか?」と尋ねたところ、
「メニューにアレルギー表示がある」という回答がもっとも多くなりました。 目視ですぐに情報を確認できるかどうかが、
アレルギー当事者にとって重要な基準であることがわかります。
■まとめ・考察
今回の調査結果から、 食物アレルギーのある人が飲食店を利用する際には、 アレルギー一覧表やメニューのアレルギー表示などにより「
自分の目でアレルギー表示を確かめられる」ことを重要視していることがわかりました。 公式HPなどを閲覧してWeb上で情報を収集する人が多く、
アレルギー情報に簡単にアクセスできることも当事者にとって大切なポイントであることが伺えます。
しかし、アレルギー表示をすぐに確かめられる店は限られており、 多くの人が一部のチェーン店など特定の飲食店に頼らざるを得ない実態が見受けられました。
アレルギーに関する情報を得られないまま店に入り、 何も食べずに店を出たことがある人や、 店側の対応に不安を感じたことがある人も多く、 アレルギー当事者にとって、
外食はまだまだ高いハードルであることがわかります。 これらの問題を解決するためには、 飲食店側のアレルギーへの理解とゲストへの的確な情報提供が必須です。
CAN EATでは、 アレルギー表作成代行サービスやアレルギーヒアリングシステムなど、 ITの力で飲食店のアレルギー対応をサポートする事業を展開し、
当事者と飲食店の双方にとってプラスになる仕組み作りに取り組んできました。
アレルギーのある人が快適に利用できる環境を整えることは、 飲食店にとって大きな強みとなり、 他社との差別化につながります。 ご興味のある事業者の皆さまは、
お気軽にお問い合わせください。
■株式会社CAN EATについて
「すべての人の食事をおいしく・楽しく・健康的にする」をミッションに、 食べられないものがある人の外食を救うサービス「CAN EAT」はじめ、
食物アレルギー当事者やアレルギー対応に取り組む外食事業者を支援するサービスの開発・運営を行っています。
会社名:株式会社CAN EAT(英語名:CAN EAT Inc.)
代表者:代表取締役社長 田ヶ原絵里
本社所在地:東京都新宿区天神町7番地11 No.14
設立:2019年4月1日
公式HP:
食べられないものがある人の外食を救うサービス「CAN EAT」:
アレルギー表作成代行サービス:
https://biz.caneat.jp/allergenlist/
アレルギーヒアリングシステム:
https://biz.caneat.jp/allergyhearing/
<本件に関するお問い合わせ>
株式会社CAN EAT [email protected]
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