日本が本当の「日本」だった時代の、最後の国史教科書『復刻版・高等科国史』増刷決定
当時の教育レベルの驚くべき高さ、戦後教育の著しい劣化を認識させられる戦時教科書。6月10日増刷出来。 戦後、
「皇国史観」は否定されるべきものとして学校教育から排除された。 皇室にまつわる祝祭日の名称も変更され、 本来の意味がわからなくなってしまった。
森喜朗内閣総理大臣(当時)が「日本の国、 まさに天皇を中心としている神の国」と発言したとき、 「戦前の軍国主義を思い起こさせる」と、
マスコミから袋叩きにあった。 我々は戦争に負け、 大きく変質した世界に生きている。 本書は、 変質する前の日本の姿を見ることができる、 最後の国史教科書である。
本書は、 戦時中の国民学校高等科一、 二年生用国史教科書である。 一巻は発行はされたものの、 学徒の勤労動員が本格化したため恐らく使用されず、
二巻は発行すらされていない。 本書はその合本であり、 文字通り「幻の教科書」が七十六年の時を経て、 初めて世に出たものである。
本書は、 日本が本当の「日本」だった時代の、 最後の国史教科書であり、 神代と現代の精神的連結という基本理念で貫かれている。 いわゆる皇国史観であり、
年代表記も皇紀が用いられている。 以前の国史教科書との違いは、 本書は敗色の濃い時期に執筆されたものであるという点だ。
昭和十九年のレイテ沖海戦まで言及されているが、 この時初めて組織化された神風特別攻撃隊の戦果を「驕敵破砕の一撃」と書いている。 国家危急存亡の秋、
我々の先祖は如何にしてその危機を乗り越えてきたのか、 というのも本書が生徒に伝えようとした重要な内容である。 今の日本も存亡の時を迎えつつあり、
我々は本書から学ぶべきことは数多くある。
高等科一、 二年は今の中学一、 二年にあたるが、 本書を読めば、 当時の教育レベルの高さに驚かされると同時に、 戦後になって教育がどれだけ劣化したか、
ということにも気づかされる。
なお国民学校の国史教育は初等科・高等科で完結するよう構成されている。 既刊の『復刻版 初等科国史』も併せて読まれると、 より国史の理解が深まる。
【書籍情報】
書名:[復刻版]高等科国史
著者:文部省
仕様:A5並製・296ページ
ISBN:978-4802401111
発売:2021.01.23
2刷:2021.06.10
本体:1800円(税別)
発行:ハート出版
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