九州大学発ベンチャー「株式会社ガイアバイオメディシン」への投資を実行
NK様細胞を用いたがん免疫細胞療法の開発に取り組む九州大学発のベンチャー企業「株式会社ガイアバイオメディシン」に対し、 100百万円の投資を実行しました。
本件は、 大阪大学以外の国立大学の研究成果を活用したベンチャー企業への投資が可能になったOUVC2号ファンドでの初の他大学案件になります
「株式会社ガイアバイオメディシン」への投資を実行
大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、
代表取締役社長:清水速水)を無限責任組合員とするOUVC2号投資事業有限責任組合(以下「OUVC2号ファンド」)は、
株式会社ガイアバイオメディシン(以下「ガイアバイオメディシン」)(本社:東京都新宿区、 代表取締役:倉森 和幸)に対し、
6月4日付で100百万円の投資を実行しました。
なお、 本件は、 大阪大学以外の国立大学の研究成果を活用したベンチャー企業への投資が可能になったOUVC2号ファンドでの初の他大学案件になります。
九州大学の研究成果を基に、NK様細胞を用いたがん免疫細胞療法を開発
ガイアバイオメディシンは、 九州大学大学院薬学研究院・米満吉和教授の研究成果を活用して、 新規細胞医薬品の開発に取り組む九州大学発のベンチャー企業です。
細胞医薬品は、 細胞そのものを人に投与して治療効果を得る薬剤です。 近年注目されている新たな創薬モダリティであり、
もともと人に備わるT細胞やナチュラルキラー(NK)細胞などの免疫細胞をベースにがん細胞への攻撃力を増強させた細胞が使われます。
同社は、 NK細胞と形質上類似するNK様細胞(GAIA-102)を開発し、
他家細胞*1を用いることによりスケーラブルな医療を可能とする新たながん免疫細胞療法の開発に取り組んでいます。
GAIA-102は、 死亡数の最も高い肺がんの中でも8割を占める「非小細胞肺がん」への高い有効性が見込まれており、
T細胞を遺伝子改変したCAR-Tなど他の細胞医薬品に比べて固形がんに対し有望な免疫細胞療法となることが期待されます。 加えて、 他の細胞医薬品と異なり、
極めてシンプルな製造/投薬プロセスが可能となることから、 商業利用の点でも優れた競争優位性を有しています。
*1他家細胞:患者本人の細胞ではなく、 健康なドナーから採取した細胞
今回の投資資金により、非小細胞肺がんを対象とした臨床試験の準備を進める
ガイアバイオメディシンでは、 今回調達した資金を活用して、 非小細胞肺がん患者を対象とした第I相臨床試験を完了させるとともに、
2ndパイプラインの治験に向けた準備も進める計画です(パイプラインについては下記の同社HPをご参照ください)。
同社の事業は、 未だ有効な治療薬が存在しない創薬の開発につながるものであり、 医学的・社会的な意義が大きいと判断し、 投資を実行致しました。
ガイアバイオメディシンの概要
会社設立 2015年10月
事業内容 固形がんへの効果が期待できる再生医療等製品の開発
所在地 東京都新宿区
代表取締役 倉森 和幸
URL
OUVC2号ファンドの概要
ファンド名称: OUVC2号投資事業有限責任組合(OUVC2号ファンド)
ファンド規模: 106.5億円
運用期間: 2021年1月1日~2032年12月31日(最大3年の延長可)
投資対象: 大阪大学並びに他の国立大学の研究成果を活用したベンチャー企業
有限責任組合員: 大阪大学、 国内金融機関・事業会社
無限責任組合員: 大阪大学ベンチャーキャピタル
【お問い合わせ先】
大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社 管理部
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番8号 テクノアライアンス棟3階
TEL : 06-6879-4982 FAX : 06-6105-5210 E-mail : [email protected]
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