株式会社U-Factorが産業技術総合研究所と幹細胞培養上清液を用いた共同研究を開始
~アルツハイマー型認知症などの疾病に対する新薬開発に向け、培養上清液の安全性・有効性を検証~
アルツハイマー型認知症の製剤化を目指す株式会社U-Factor(本社:東京都千代田区、 代表取締役社長:井島 英博、 以下:U-Factor)は、
国立研究開発法人 産業技術総合研究所(東京本部:東京都千代田区、 理事長:石村 和彦、 以下:産総研)の細胞分子工学研究部門 分子機能応用研究グループと共同で、
U-Factorが研究開発している乳歯由来歯髄幹細胞培養上清液※1のメカニズム解明に向けた研究(以下:本共同研究)を、 2021年8月1日から開始しました。
私たち人間の身体は約37兆個の細胞で構成されています。 細胞は日々の入れ替えやケガ、 病気、 老化などで損なわれていきますが、 損なわれた細胞を修復するのが、
幹細胞と言われる特殊な細胞です。 幹細胞は自らが様々な細胞に分化(変身)し、 自ら再生する大きなパワーを持つ細胞です。
幹細胞を培養するときに分泌される幹細胞培養上清液には数千種類の成長因子が含まれており、 これを使用することで、 体内の細胞組織の再生を促し、
幹細胞移植治療と同等の治療効果を期待できることが近年の研究で分かってきました。
アルツハイマー型認知症の製剤化を目指す株式会社U-Factor
アルツハイマー型認知症の製剤化を目指す株式会社U-Factor
2.本共同研究の概要
本共同研究では、 U-Factor取締役で幹細胞培養上清液研究の第一人者である、
名古屋大学大学院医学研究科の上田実名誉教授が開発した乳歯髄由来の幹細胞培養上清液を使用します。 U-Factorより幹細胞培養上清液を提供し、
産総研にて幹細胞培養上清液のメカニズムや、 臨床研究に向けた様々な基礎研究を行っていく予定です。 乳歯由来の幹細胞培養上清液は、
他の間葉系由来の幹細胞培養上清液に比べて成長因子を豊富に含んでおり、 体内の幹細胞を活性化させる効果を期待できます。
3.今後について
数年かけて研究を実施し、 幹細胞培養上清液の産業化を目指します。 U-Factorは、 本共同研究を通じて、
アルツハイマー型認知症や様々なアンメットメディカルニーズ※2に応える新薬開発に取り組んでいきます。 世の中には有効な治療方法が確立されていない病気が多数存在し、
そのような疾病に対して、 幹細胞培養上清液の安全性・有効性を検証していく予定です。
U-Factorの細胞培養研究室が入っているラボ外観
U-Factorの細胞培養研究室が入っているラボ外観
※1乳歯由来歯髄幹細胞培養上清液
細胞を培養する過程で得られる上澄み液で、 幹細胞より分泌された大量の生理活性物質や細胞外マトリックスを含んでいます。
2011年に世界で初めて名古屋大学大学院医学研究科の上田実名誉教授が発見しました。 従来の再生医療では、
幹細胞そのものを体内幹部へ直接移植する方法のみが有効とされていましたが、 幹細胞培養上清液の発見により、 幹細胞移植同等の治療効果が期待でき、
従来の定説を覆しました。
乳歯から歯髄を採取し培養上清液を回収するイメージ図
乳歯から歯髄を採取し培養上清液を回収するイメージ図
※2アンメットメディカルニーズ
有効な治療方法が確立されていない疾病に対する医薬品・医療への強い要望を、 アンメットメディカルニーズと呼びます。
4.両社の概要
■株式会社U-Factor
設立 :2020年3月
代表者:代表取締役社長 井島 英博
所在地:東京都千代田区麹町4-8-1
URL :https://u-factor.com/
事業内容:アルツハイマー型認知症の治療薬をつくり、 「アルツハイマー病ゼロ社会の実現」をミッションに、
上田実名誉教授が開発した乳歯髄由来の幹細胞培養上清液の基礎研究、 製剤化を目指しています。
■国立研究開発法人 産業総合研究所 細胞分子工学研究部門 分子機能応用研究グループ
URL:
https://unit.aist.go.jp/cmb5/group/2-9Group.html
研究内容:細胞機能やタンパク質発現を精密に制御する要素技術を確立し、 その応用・実用化を進めています。
5.本件に関するお問い合わせ先
株式会社U-Factor 広報担当
TEL: 03-5357-1580
Email: [email protected]
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