持たない、捨てない社会をつくるクラス、総額19.4億円の資金調達を実施。持続可能な成長「サステナブル・グロース」で事業展開を加速

2024年1月24日

認知度No.1（※1）の家具と家電のレンタル・サブスク「CLAS（クラス）」（

）を運営する、持たない、捨てない社会をつくる株式会社クラス（本社：東京都目黒区、代表取締役社長：久保

裕丈）は、パーソルベンチャーパートナーズ、ANRI、千島土地、京信ソーシャルキャピタル他1社を引受先とする第三者割当増資ならびに、金融機関やリース会社等からのアセットファイナンスおよび融資（借入枠含む）等により、総額19.4億円の資金調達を実施いたしました。

今後、EC事業、法人事業の成長とともに、耐久消費財の強固で巨大な循環型エコシステムの構築に向け、事業展開を加速させてまいります。資金調達の内容＜第三者割当増資＞

・パーソルベンチャーパートナーズ合同会社・ANRI

・千島土地株式会社

・株式会社京信ソーシャルキャピタル他1社

＜その他＞

・マネーフォワードケッサイ株式会社

・株式会社Yoii 他

＜資金調達手法＞

第三者割当増資／アセットファイナンス／セールアンドリースバック／ファクタリング／レベニュー・ベースド・ファイナンス（RBF）／ポジティブ・インパクト・ファイナンス／融資

クラスの事業について

当社は「“暮らす”を自由に、軽やかに」をビジョンに掲げ、耐久消費財のPaaS（Product as a

Service、商品のサービス化）プラットフォームを運営。

個人向けに家具と家電のレンタル・サブスク「CLAS（クラス）」、法人向けに「CLAS

BUSINESS（クラスビジネス）」としてオフィス構築・大型オフィス家具のお試し利用、デベロッパー・ハウスメーカー向けに物件の早期成約を支援するインテリアコーディネート「CLASホームステージング」と、事業展開しております。

ECサイト約2,000点、法人向け約4,000点（2023年12月時点）の循環に適した商品が月額制で1点から必要な期間だけ利用でき、「所有しない利用」を推進することで、循環経済と脱炭素社会づくりに貢献してまいりました。

「CLAS」：https://clas.style/

https://clas.style/

「CLAS BUSINESS」：

https://clas.style/biz/

「CLASホームステージング」：

主な事業成長

◆持続可能な成長「サステナブル・グロース」で営業損失72％縮小、黒字化も目前

資金調達の手段が多様化する昨今、スタートアップを取り巻く市場環境では、成長速度と良好な利益構造を同時に実現し続けることが求められています。

当社では利益率の改善と事業成長の両立に注力し、持続可能な成長「サステナブル・グロース」に取り組んでまいりました。

その結果、営業損失72％縮小、販売管理費32％削減、労働生産性48％向上いたしました。

◆「事業インフラの進化」と「循環在庫」増加により、経営効率と生産性が向上

クラスでは、2018年の創業より商品の生産／仕入れ・調達・管理・販促・配送から返却・交換品の回収、回収した商品のリペア（修繕）・クリーニングまで、循環最適なシステムをはじめとする事業インフラを自社で構築。

全情報の一元管理と連携を行い、一気通貫型のサービスを実現しています。

データの分析結果を活用し、在庫の部品単位での故障・リペア履歴の蓄積とマニュアル化、需要と供給のバランスに適した価格設定（ダイナミックプライシング）、需要だけではなく返却量も加味した商品調達量の最適化など、経営効率と生産性が向上。事業インフラの進化により、

2022年から2023年の1年間で個人・法人ともに累計利用が1.5倍に増加した上、物流費高騰が叫ばれる中、配送・保管コストを40％削減しました。

返却・交換品をメンテナンスした二巡目以降の商品を「循環在庫」と定義しており、「循環在庫」を増加するための工程もすべて内製化。専門のリペア・クリーニングチームが作業を施し、新品同様によみがえらせた「循環在庫」を次のお客様へ再レンタルしています。

作業の優先順位付けもシステムで自動化し、機会損失と商品調達量を最小化。リペア費用を63％削減した上、「循環在庫」を85％まで増加させました。

「循環在庫」が増加することで、お客様により低価格で自由で柔軟な商品提供と同時に、二酸化炭素（CO2）排出量や廃棄物発生量の抑制が可能になります。

2022年12月に採択された、環境省の令和4年度「デジタル技術を活用した脱炭素型資源循環ビジネスの効果実証事業（デジタル技術活用効果実証）」において、2023年2月時点で当社がサービス展開している家具を対象に試算した結果、

従来の売り切り型ビジネスと比較し、二酸化炭素（CO2）排出量36％削減、廃棄物発生量38％削減の効果が認められました。詳細は下記をご参照ください。

当社の事業活動における、脱炭素・資源循環の貢献効果に関する調査結果：/119

出典：令和4年度デジタル技術を活用した脱炭素型2Rビジネス構築等促進に関する実証・検証委託業務報告書

（ベースライン：売り切り型、脱炭素型2Rビジネス：当社事業）

調達の目的と今後の展開

この度調達した資金は、今後さらに強く顕在化するであろう耐久消費財の所有にまつわる課題を解決するため、循環型事業の成長において、より本質的に求められる企業アセットの獲得および強化に充てる予定です。

EC事業では、現在提供している家具、家電、ベビー＆キッズ、アウトドア用品、オフィス家具に加え、更なる取扱商品の拡充と、生活サービスなど耐久消費財以外の取り込みを実施し、市場規模を2.5倍に拡大します。

耐久消費財の強固で巨大な循環型エコシステムの構築と、そこで得た事業インフラの積極的な外販等、バリューチェーンの拡張を推進し、耐久消費財の持たない・捨てない「所有しない利用」をより大きく世の中に広めてまいります。

法人事業の住宅領域においては、国内大手不動産デベロッパーの大半はすでに顧客としてモデルルームの構築やマンスリーマンション・宿泊施設構築等でご活用いただいておりますが、顧客のより実質的な課題解決に向けた事業開発を推進してまいります。

また、オフィス領域では主要顧客である成長著しいスタートアップの顧客基盤をさらに広範に拡大しつつ、「働き方」にまつわる経営課題を根本から解決するソリューションプロバイダーとして進化し、2024年2月より新サービスの提供開始を予定しております。

売上規模100億円を目指し、目まぐるしく起こる社会情勢の変化にも対応できるサービスを通して、お客様の手間やコストを抑え、選ぶ自由と軽やかな“暮らし”と“働く”顧客体験を提供し続けます。

誰もが自由で軽やかに、自分らしく生きることができる社会の実現に向けて、より一層挑戦してまいります。

投資家からのコメント

・パーソルベンチャーパートナーズ合同会社代表パートナー加藤丈幸氏

この度、クラス社に出資させていただきましたことを非常にうれしく思います。耐久財を循環させ、廃棄を削減しサステナブルな社会を実現するというコンセプトを実現するためには、商品開発から回収・リペアまで広範囲にわたるバリューチェーンを、サービスコンセプトに合わせ独自に構築していく必要があります。この非常に大変な仕組みづくりを、クラス社の多種多様な専門性を持ったチームは必ず実現できると信じております。パーソルでは、サービスの実現に向けた組織ケイパビリティの拡大・強化の部分もしっかりとご支援させていただき、クラスの目指す世界観の実現をサポートさせていただきたいと思っております。

・ANRI 代表パートナー佐俣アンリ氏シードラウンドから出資させていただいているクラスに今回追加出資させていただきました。

コロナ禍を越えて事業が順調に伸長して、黒字化直前まできました。サーキュラーエコノミーど真ん中で、非常に強固なインフラに支えられた筋肉質ないい会社になってきて、いよいよ心強いです。

・千島土地株式会社代表取締役社長芝川善行氏

この度株主としてお迎えいただけたこと、大変うれしく思います。

これまで所有が主であった家具家電のレンタル・サブスクリプション事業は、すべての人の生活にインパクトを与える大きなチャレンジであるとともに、耐久財の廃棄削減による環境負荷低減にも大きく貢献するものです。

オペレーションの効率化を泥臭く、徹底的に進めながら当事業に取り組むクラスの姿勢に感銘を受け、この度出資を決定させていただきました。今後も弊社アセットを活用しながら、クラスの事業を支援してまいります。

・株式会社京信ソーシャルキャピタル代表取締役国本丈弘氏

弊社は京都信用金庫の子会社VCとして、社会課題の解決や地域活性化に資する事業を応援しております。

‘持たない’、‘捨てない’という価値観は、消費者がライフスタイルの変化に応じて家具や家電の購入と廃棄を繰り返す消費社会から、レンタルシェアする循環型社会への転換に繋がるものと考えております。

京都は学生の街といわれ、ライフスタイルの変化が激しい若い世代が多く、クラス様のサービスに親和性を感じています。環境モデル都市に選定されている京都に本店を構える地域金融機関として、循環型社会や脱炭素社会につながる取組に共感し、その一助となれるように努めてまいります。

・マネーフォワードケッサイ株式会社代表取締役社長冨山直道氏

ここ数年で「SDGs」や「脱炭素」という言葉は浸透し、世界規模で持続可能な社会を実現するためのアクションが求められています。クラスの展開する家具と家電のレンタル・サブスクリプションサービスは、まさに持続可能な社会づくりに貢献するものであり、当社も資金調達という側面でご支援できたことを大変嬉しく思っています。当社はこれからもクラスのビジョンである「"暮らす"を自由に、軽やかに」の実現を応援していきます。

・株式会社Yoii 代表取締役CEO 宇野雅晴氏

今回、クラス社の資金調達をご支援させていただき、大変光栄に思っております。

資金調達の手段が多様化する中、クラス社は自社のアセットを活用し、様々な革新的な資金調達を進めています。その一環として、弊社のレベニュー・ベースド・ファイナンス（RBF）をご利用いただいたことを嬉しく思います。弊社のビジョンである「資産の流動性を上げ、挑戦する起業家・企業の成長を後押しする」を体現する形でのご利用は、私たちにとっても大変意義深いものです。

弊社はクラス社が取り組む、耐久消費財における強固かつ巨大な循環型エコシステムの構築に向けた事業に深く共感しています。今後もクラス社が目指す未来を支え、加速させるために全力を尽くしてまいります。

当社代表取締役社長久保裕丈のコメント

昨今、スタートアップを取り巻く環境はより一層厳しさを増しております。しかしながら、そうした環境下でも持続可能な成長「サステナブル・グロース」を実現できたことは、次なる大きな飛躍に向けての準備が整った証左であると考えます。

我々が手掛ける耐久消費財の循環型ビジネスは、非常に面倒で手間がかかり、多額のキャッシュが必要な、「普通ならば誰もがやりたがらないビジネス」です。しかし、この事業が広まったあかつきには、確実にお客様、そして社会の幸福につながると信じています。

チーム一同「面倒で大変なこと」を楽しみながら、我々のビジネスがグローバルスタンダードとなる日を夢見て邁進してまいります。