島の小さな本屋から日常を揺り動かす「わからなさ」を配達します by 本屋アルゼンチン
本屋アルゼンチン
教授の退任後に行き場をなくした2000冊の本が、日本中に届けられます。ランダムに選ばれた10冊の本が、ひと月の間誰かに開かれるのを待っています。
応募は10月末締め切り
合同会社こっから(以下、Kokkara)が運営する本屋アルゼンチンは、センコーグループホールディングス株式会社と共同で、大学教授の本棚から書籍を配本するサービス「教授の本棚」を開始しました。
教授の本棚サービスサイト []
本サービスでは、教授や専門家が長年にわたり収集してきた貴重な書籍から約10冊を貸し出します。期間は1ヶ月になります。九州大学名誉教授であり筑紫女学園大学学長を務める南博文先生ご提供の書籍をもとに、全50枠でサービス参加者の募集を開始します。今後は、さまざまな分野の教授をお迎えし、多様な知識との出会いを提供する場を広げてまいります。
<背景>なぜ「教授の本棚」を開始したか
本屋アルゼンチンは、本を生業とする人たちが、道具として選び、集めてきた書籍の価値に着目しています。教授の本棚プロジェクトは、南先生が約40年の間で収集してきた2000冊の書籍が、九州大学退任後に行き場を失うという問題に直面したところから始まりました。
教授の退任時に頭を悩ませる蔵書の処分方法は、大学図書館も蔵書数の圧迫で余裕がなく、廃棄するか、古本として散り散りになるほか、選択肢は限られます。これからも退任する教授が増加する中、多くの書籍がその文脈を失い廃棄される未来が待っています。
そこで本屋アルゼンチンは行き場をなくした書籍を小さなサイズの本棚に再編集し、日本中へ届ける試みをスタートしました。この取り組みによって、廃棄書籍の利活用、サービス利用者の高校生には偏差値偏重の大学選びにおける新たな選択肢を、社会人には「大人の学び」のきっかけを届ける予定です。
<特徴> わかりにくさを届ける
配本される書籍は専門性が高く、日常生活では触れることのない「学術書」が中心になります。環境心理学・社会学・人類学・哲学を中心とした学際的な分野の書籍が10冊1セットでまとめられています。内容は難解であり専門分野を研究していない方にとっては理解が追いつかない部分があります。しかし、わたしたちは「わかりやすさ」が重視される社会において、「わからなさ」と出会うことを避けているのではないか。その問題意識から単に破棄するのではなく「わからなさ」をランダムに届けることによって人々の好奇心を喚起するのではないかと考え、本サービスを運営しています。
廃棄処分の可能性があった南先生の本棚<概要>教授の本棚サービスについて◼︎「教授の本棚」とは
「教授の本棚」は、大学教授の本棚から書籍を配本するサービスです。教授の本棚。それは、本を選び、読み、教え、咀嚼してきた教授の生きた時間が圧縮された知の世界です。そうした書籍たちは、普段学校の外にいる私たちの知的好奇心をも揺さぶる存在ではないでしょうか。
時に難解で、考えさせられる言葉の数々。しかしそれは、受け取り手の日常を揺り動かす「わからなさ」かもしれない。教授の本棚には沢山の書籍が並んでいます。多くの本は、書棚で眠っており、教授の退任時には破棄される本も少なくありません。彼らが磨き上げてきた身体の一部ともいえる教授の本棚を、社会へ開くことはできないか。私たちはそう考えました。曖昧さを許さず「わかりやすい」ことのみが尊ばれ、本や書籍がインスタントに「消費」されていく時代
。そんな社会の潮流に向けて、本屋アルゼンチンからささやかな抵抗を始めます。その一歩が「教授の本棚」です。
◼︎サービス概要
「教授の本棚」プロジェクトの参加者は、1か月の間、約10冊の書籍を受け取り、期間中に書籍や参加者との交流を通じて「わからなさ」を味わいます。今回は、全50枠の募集を行い、そのうち5枠は高校生向けに無料で提供いたします。
▶︎募集枠
全50枠(一般枠45枠、高校生枠5枠)
※応募が定員を超えた場合には、抽選で参加者を決定いたします。▶︎参加費用
一般枠:4,000円(税込)
高校生枠:無料▶︎応募期間
10月7日~10月30日▶︎サービス期間
11月上旬~12月上旬▶︎応募方法
教授の本棚申し込みフォーム
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<教授紹介>▶︎教授
▶︎南博文先生広島生まれの環境心理学者。アメリカの大学院を終え、広島生まれの環境心理学者。九州大学名誉教授。現在、筑紫女学園大学学長。20代の半分をアメリカ東海岸で過ごす。鶴見俊輔の文庫本『アメリカ哲学』がその間の心の支えとなった経験から、本屋アルゼンチンとの衝撃的な出会いを経て、不定期で本屋店員を修行中。通称「みーさん」。十代の悶々とした鬱屈を晴らしてくれると期待して心理学を志したが、学問としてのそれは方法論に縛られ「人生の問い」に応えてくれない科学だった。
北米体験はそんな殻を破るきっかけを与えてくれ、帰国後、同じ問題意識をもつ仲間たちと雑誌『質的心理学研究』を創刊。現在も学会として継続中。興味があるのは、精神分析学、生態心理学、人類学的フィールドワーク、環境デザイン、その他、言語を中心とした現代思想全般。ライフワークは、広島8/6とニューヨークの9/11を人間の経験として解釈すること。もう一つは、宗教的な分野を含めて、自己と他己の成長を見届けること。「どこまで行けるか、行けるまで行ってみよう」がモットー。
<運営メンバー>
本屋アルゼンチン福岡県糸島エリアにある小さな本屋。アマチュア向けのフィールドワーク実践プログラム「ソフトな人類学」、黒鳥社との共同開催した概念検索を学ぶ「検索の学校」、集団の成り立ちを周縁から学際的に解き明かす「組織をよむ。研究会」の運営など“学びほぐし“をテーマにしたLearning
Programを展開中。
センコーグループホールディングス株式会社時代に先駆け新潮流の創造にたゆみなく挑戦する、「情報流通企業」。商流・物流一体型サービス、ライフサポート事業など、人々の暮らし・産業・社会の発展に貢献する事業を開拓し成長中。新たな100年に向かって、事業を通じて社会の課題解決と新しい価値創造を目指し、「教授の本棚」に参画。
polaris(クリエイティブパートナー)「思索の旅」をテーマにしたトラベルマガジン・デザイナーズコレクティブ。日本と英国を拠点に活動し、世界中を旅しながらその土地の人々が持つ語り(ナラティヴ)を収集し、編み、人生を思索するためのきっかけへと昇華させる。出版活動の他英Royal
College of Artや武蔵野美術大学等とアカデミア等と提携し、人々のナラティヴが社会を動かすための「力」について探求する。
合同会社こっから(本屋アルゼンチン)
糸島・二丈エリアの最果ての地にわざわざ足を運んで遭遇する「わからなさ」が価値。ビジネスパーソンに届けたい「ビジネス書以外」を用意。並ぶ本以外に多様なイベントを展開中。ビジネスとアカデミアの間をつなぐ頼りない吊り橋として存在するのがこの本屋の特徴。吊り橋は揺れる。揺れるから身体に染み込み、忘れない。ズレとユレをアマゾンではなく、アルゼンチンから。
https://prtimes.jp/a/?f=d84646-17-41151982318cd295f73005c9dfec64b1.pdf
当リリースの詳細について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000084646.html
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