アストラゼネカと奈良県広陵町、肺の生活習慣病COPDに対する住民の受診・診断の向上にむけた疾患啓発の連携・協力における協定を締結
アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:堀井 貴史、以下、アストラゼネカ)と奈良県広陵町(町長:山村
吉由、以下、広陵町)は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の疾患啓発の推進における協定を締結しました。本協定のもと、広陵町においてCOPDによる死亡率の減少や健康寿命の延伸と生活の質の向上を目指し、COPDの疑いがある高リスク者とCOPD治療中断患者さんに対する個別受診勧奨を推進してまいります。
左から、アストラゼネカ株式会社 執行役員 コーポレートアフェアーズ本部長 木戸口 結子、広陵町 山村 吉由 町長
左から、アストラゼネカ株式会社 執行役員 コーポレートアフェアーズ本部長 木戸口 結子、広陵町 山村 吉由 町長
この度の協定は、広陵町が以前からCOPDのリスクの高い方等に対して重症化予防に取り組んでおり、住民の健康寿命の延伸等の実現を図ることを目指していること、そして、アストラゼネカはCOPDにおいて患者さんの早期受診、早期診断、および適切な治療が受けられるよう患者さん中心の医療に貢献することで、COPDによる死亡率減少を目指していることから、両者が手をとり更なるCOPD対策の推進に合意したことで締結に至りました。
COPDは、主に長年の喫煙習慣などにより、気管支が狭くなったり、肺胞が壊されたりすることにより気流閉塞が生じる肺の生活習慣病です1。COPDは世界の死亡原因の第3位2、日本人男性の死因13位であるにもかかわらず3、日本における推定有病患者数が約530万人4といわれている一方で、治療を受けているCOPD総患者数は約36.2万人にとどまっており、約500万人が受診していない、または正しく診断されていないことになります5。「健康日本21(第三次)」では、2032年までに人口10万人あたりのCOPDによる死亡を10.0まで減少させるという新たな目標が掲げられており、対策が求められています。
今回の協定締結において、奈良県広陵町の山村吉由町長は次のように述べています。「広陵町では、「~みんなでつくろう 元気でやさしいまちづくり~元気で80
健幸なまち広陵」をキャッチフレーズに、健康長寿をこれからの「まちづくり政策」の中核に捉え、生活習慣病予防及び寝たきり予防を可能とするまちづくりを目指し、様々な取り組みを行っています。COPDは、要支援や要介護状態の要因でもあるため自治体が自ら住民に働きかけを行うことが必要であると考えています。今回の取り組みにより、住民の健康づくりを推進し、効果的な事業への展開に繋がることを期待しています」。
アストラゼネカの執行役員でありコーポレートアフェアーズ本部長の木戸口
結子は次のように述べています。「COPDは未受診・未診断の患者さんが多いことが課題です。その背景には、主な症状が「息切れ・咳・痰」のため、なかなか自分で気づかないこともCOPDにおける課題として考えられます。
そういった現状の中で、COPDによる死亡率の減少に向けては、疾患に対する正しい理解を促進することが必要であり、企業、医療従事者、自治体等多くの関係者が協力し潜在患者さんを含めた市民に対する疾患啓発や受診勧奨、早期発見などの働き掛けが不可欠だと考えています。アストラゼネカは本協定のもと、医学的エビデンスやCOPD領域における知見を提供することで広陵町における疾患啓発活動の推進に貢献していくと共に、今回の取り組みが、他の自治体においてCOPD対策推進の参考になることを期待しています」。
以上
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COPDについて
COPDは、肺の気流閉塞により息切れが起き、体力が消耗する進行性の疾患です6。肺機能の改善、増悪の減少、また、息切れなどの日常的な症状を管理することが、COPDの重要な治療目標です6。COPDが悪化すると、著しい肺機能の低下7、生活の質の大幅な低下7、平均余命の大幅な短縮、死亡リスク増加につながる可能性があります8,9。
COPDはがん、循環器疾患、糖尿病と並んで、国民の健康を推進する健康日本21(第二次、第三次)で対策が必要な疾患として目標が掲げられています。2024年度からの健康日本21(第三次)においては、人口10万人当たりにおける死亡率が現状値13.3人(2021年)から目標値10.0人(2032年度)まで減少させるという新たな目標が掲げられました。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については
または、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく
活動しています。アストラゼネカ株式会社については
https://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。フェイスブックAstraZeneca.Japan とインスタグラム
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References
1.一般社団法人日本呼吸器学会:COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第6版
2.World Health Organization. The Top 10 Causes of Death. Accessible at:
https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/the-top-10-causes-of-death
[last accessed May 2023]
3.厚生労働省:2022年人口動態統計
4.Fukuchi Y et al. COPD in Japan: the Nippon COPD Epidemiology study:
Respirology.2004; 9(4):458-465
5.厚生労働省(2020)「令和2年患者調査の概況」
6.Khunti K, et al. Prim Care Diabetes. 2017; 11(2):105-106.
7.Halpin DMG, Decramer M, Celli BR, et al. Effect of a single exacerbation on
decline in lung function in COPD. Respiratory Medicine 2017; 128: 85-91.
8.Ho TW, Tsai YJ, Ruan SY, et al. In-Hospital and One-Year Mortality and Their
Predictors in Patients Hospitalized for First-Ever Chronic Obstructive Pulmonary
Disease Exacerbations: A Nationwide1. Population-Based Study. PLOS ONE. 2014; 9
(12): e114866.
9.Suissa S, Dell’Aniello S, Ernst P. Long-term natural history of chronic
obstructive pulmonary disease: severe exacerbations and mortality. Thorax. 2012;
67 (11): 957-63.
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