文京区立森鴎外記念館コレクション展

近所のアトリエー動坂の画家・長原孝太郎と鴎外 文学とアートが楽しめる展覧会です!

鴎外が文京区に暮らした明治20年代から大正期、区内には文学者だけでなく、多くの美術家も暮らしていました。鴎外の居宅・観潮楼(現・当館)のほど近くにアトリエを構えた長原孝太郎(号・止水(しすい))もその一人です。長原は小山正太郎や原田直次郎、黒田清輝に学んだ後、東京美術学校(現・東京藝術大学美術学部)で長く教鞭を執った洋画家です。長原は鴎外の主宰雑誌「めさまし草」の裏表紙絵に始まり、鴎外の著書や主宰雑誌に優れた装丁を施しました。

本展では、長原と鴎外の交流を、館蔵資料からご紹介いたします。長原の高いデザイン性や装丁の美しさ、カリカチュア(戯画)の楽しさなど、文学はもちろん美術愛好家の方にもお楽しみいただけるコレクション展です。

▶長原孝太郎略歴:元治元(1864)~昭和5(1930)年。岐阜県生まれ。洋画家。明治12(1879)年、東京大学予備門入学、後に退学。画家を志し小山正太郎、原田直次郎に学ぶ。同26(1893)年、風刺漫画雑誌「とばゑ」創刊。同28(1895)年、黒田清輝に師事、翌年白馬会に参加。同31(1898)年、東京美術学校助教授(後に教授)。代表作に《停車場の夜》《入道雲》《残雪》等。2024年に生誕160年を迎える。

▽長原孝太郎装丁による、鴎外の著書や主宰雑誌

※ 美奈和集縮刷版(上段右)は、口絵にある鴎外を長原が描いた

▽鴎外主宰雑誌「めさまし草」裏表紙絵34点を一挙展示

長原孝太郎「残菊」制作年不詳

長原孝太郎「残菊」制作年不詳

会期等概要

□展覧会名/コレクション展「近所のアトリエ-動坂の画家・長原孝太郎と鴎外」

□会期/2024年1月19日(金)~4月7日(日)

□主催/文京区立森鴎外記念館

□会場/文京区立森鴎外記念館展示室2

□休館日/ 1月22日(月)23日(火)2月26日(月)~28日(水)3月25日(月)26日(火)

□開館時間/10時~18時(17時30分最終入館)

□観覧料/ 300円、中学生以下無料(その他割引等HP参照)

展覧会初日の1月19日(金)は、鷗外の162回目の誕生日を記念して、展示観覧料は無料。

■関連講演会「<裏表紙>で鴎外を支えた画家、止水長原孝太郎」

須田喜代次(大妻女子大学名誉教授、森鷗外記念会会長)3月2日(土)14時~15時30分

■ギャラリートーク2月14日(水)3月20日(水祝)いずれも14時から