未だ治療法のない生活習慣病NASH(非アルコール性脂肪肝炎)治療アプリの治験をCureAppが開始

~世界初※のアプリによる治療法確立を目指す~

報道関係者各位

2024年2月20日株式会社CureApp(キュア・アップ / 本社:東京都中央区 代表取締役社長:佐竹

晃太)はNASH*(非アルコール性脂肪肝炎)治療アプリ(以下、本アプリ)について、2024年1月より治験(国内第III相臨床試験)を国内にて開始したことをお知らせいたします。

当社は2016年よりNASH治療アプリの研究開発を進め、2022年からはサワイグループホールディングス株式会社とともに治験の実施に向けて取り組んで参りました。今後も世界初のアプリによるNASHの治療法確立を目指して参ります。

*:Nonalcoholic Steatohepatitisタイトル部分※自社調べ ・調査年月:2024年1月 ・調査範囲:

薬事承認および保険適用を受けたNASH治療アプリ

本治験概要

本治験では、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)と診断された患者のうち、生活習慣指導により治療効果が期待できると医師が判断した患者を対象に、治験実施医療機関にて本アプリを併用して診療する介入群と生活習慣指導シートと体重記録シートを併用して診療する対照群に分け行う。

登録後48週時点での有効性と安全性を検証する。主要評価項目は、登録後48週時点において、肝線維化の増悪を伴わないNASHが改善した患者の割合(NASHからnon-NASHになった割合)を評価する。

NASH治療の現場課題と治療アプリの可能性

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、肝臓へ脂肪が蓄積し炎症が起こる病態であり、肥満や糖尿病、高血圧や運動不足などを背景とし発症する肝炎である。肝硬変や肝がん、血管疾患等の重篤な疾病に繋がるリスクがありながら、未だ多くの認知を得られていない生活習慣病の一種である。本国でのNASH有病者は2000万人以上と推定され、その中でも将来肝硬変や肝がんに進展する危険性のあるNASH患者は300万人程度存在し(*1)、今後も肥満人口の増加とともに患者数がさらに増える見込みであるとされている。

患者数増加に伴い国内外の複数の製薬企業などがNASH治療薬の研究開発を進めており、NASH関連の世界市場は、2027年に約107億ドル、2028年に242億ドル程度と予測がされている(*2)。しかし、現状効果的な薬は存在せず、減量のための栄養指導や医師からの運動の励行など個々の施設の取り組みにとどまり、治療法が確立していないことが大きな課題となっている。

NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)にも、「食事・運動療法による体重減少はNASHの病態を改善させる」と明記されており、7%以上の体重減少はNASHの肝脂肪化や炎症細胞浸潤、風船様肥大といった病態を軽減するという具体的な減量目標も明らかとなっている(*3)。

NASHを治療する上で、患者の生活習慣の修正や体重減少を促すことが重要だと理解されつつも、診療時以外の治療空白期間において患者自身が生活習慣の修正を正しく行い、長期間継続・維持することは極めて困難であり、患者にとっても医療従事者にとっても負担が多い現状がある。

本アプリを用いることで、治療空白期間において個々の患者に最適化された治療ガイダンスの提供が可能となり、患者は生活習慣の修正と定着を図ることができる。日々の治療経過は医師アプリを通して医師とも共有されるため、より患者にカスタマイズされた診療を限られた時間内で効率よく行うことにも寄与する。

既に、本アプリによるNASHに対しての治療は多施設共同の探索的臨床試験にて、試験開始時に比べて統計学的に有意な改善が示されている(*4)。本治験によって本アプリの有効性、安全性が確認され、その後薬事承認、保険適用されれば、NASHに対する臨床現場での治療機会の拡大が期待される。また、NASH治療において非薬物的な介入としてアプリを使用する治験は本アプリが世界初である(*5)。

*1:※1Estes C, Anstee QM, Arias-Loste MT, et al. Modeling NAFLD disease burden in

China, France, Germany, Italy, Japan, Spain, United Kingdom, and United States

for the period 2016-2030. J Hepatol. 2018 Oct;69(4):896-904(

https://www.journal-of-hepatology.eu/article/S0168-8278(18)32121-4/fulltext

*2:株式会社グローバルインフォメーション「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の世界市場レポート2023年」(

https://www.gii.co.jp/report/tbrc1270541-non-alcoholic-steatohepatitis-nash-global-market.html

)The Insight Partners「Non-Alcoholic Steatohepatitis Market Size | Global

Forecast 2028」(

https://www.theinsightpartners.com/reports/non-alcoholic-steatohepatitis-nash-market

)*3:NASH治療ガイドライン2020(改訂第2版)*4:Impact of a novel digital therapeutics system on

nonalcoholic steatohepatitis: the NASH App clinical trial(

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36656974/)*5:自社調べ ・調査年月:2024年2月 ・調査範囲:

NASH向け治療アプリによるNASH治療の治験株式会社CureAppについて

2014年に2名の医師により創業した医療系スタートアップで、治療効果が治験にて証明され医療現場で医師が患者に処方する「治療アプリ」を研究開発・製造販売する医療機器メーカー。

2020年、スマートフォンで動作する疾患治療用のソフトウェア医療機器として、禁煙治療領域において世界初(*6)の薬事承認取得および保険適用となった。その後、高血圧症領域においても2022年4月に世界初(*7)の薬事承認取得、同年9月に保険適用。その他、NASH

/ アルコール依存症 / がん / 慢性心不全 / 慢性腰痛症など複数の疾患に対する治療アプリの開発を進めている。

また、民間法人向けの健康増進サービスであるascureモバイルヘルスプログラムも運営し、「ascure卒煙プログラム(禁煙)」、「ascureDr.受診勧奨(高血圧)」、「ascure

重症化予防(血圧コース)」において、現在350法人(うち健康保険組合が267組合契約)で導入されている。

*6:自社調べ ・調査年月:2020年12月 ・調査範囲: 薬事承認および保険適用を受けたニコチン依存症向け治療アプリ

*7:自社調べ ・調査年月:2022年9月 ・調査範囲: 薬事承認および保険適用を受けた高血圧症向け治療アプリCureAppが取り組む事業

*

ニコチン依存症:2020年8月薬事承認取得、同年12月保険適用・処方開始

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高血圧症:2022年4月薬事承認取得、同年9月保険適用・処方開始

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NASH(非アルコール性脂肪肝炎):サワイグループホールディングス株式会社と共同開発中

/治験開始アルコール依存症:独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター、岡山市立総合医療センター 岡山市立市民病院と共同研究 /

治験を終え、薬事承認申請準備中

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がん:乳がん患者向け治療アプリを第一三共株式会社と共同開発中

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慢性心不全:医療法人社団ゆみのをパートナーに開発中

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慢性腰痛症:福島県立医科大学と共同研究開始

さらには、日本で生み出したモデルをベースに「日本発のデジタルヘルスソリューション」として、米国を中心にグローバルにおいても展開予定。

※NASH治療アプリは現在研究開発中の未承認医療機器となります。

株式会社CureApp 会社概要代表取締役社長:佐竹 晃太本社所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町12-5 小伝馬町YSビル4階

事業内容:プログラム医療機器開発、モバイルヘルス関連サービス事業URL:

https://cureapp.co.jp/

当リリースの詳細について

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000170.000015777.html

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