日本ロレアルが国際女性デーに「女性のエンパワーメント・アドバイザリー・ボード」を新設
日本社会におけるSDGsの重点課題ジェンダー平等の実現を目指し、有識者と協働
世界最大の化粧品会社である仏・ロレアルの日本支社である日本ロレアル株式会社(本社:新宿、 代表取締役社長:ジェローム・ブリュア)は、
国連の制定する「International Women’s Day(国際女性デー)」である3月8日、 外部の有識者からなる「日本ロレアル
女性のエンパワーメント・アドバイザリー・ボード」を新設することを発表します。
今回のアドバイザリー・ボードの設立は、 2020年6月に始動したロレアルのサステナビリティプログラム「L’Oréal for the
Future(ロレアル・フォー・ザ・フューチャー)」の取組みの一環として位置づけられています。 本プログラムは、
2030年へ向けたグループ全体のサステナビリティを実現する環境・社会的課題における野心的な目標を設定しており、 これを受け日本では、 政府が掲げる 8 つの
SDGs(持続可能な発展目標)の優先課題の中でも、 特に「目標 5 ジェンダー平等」「目標 12 持続可能な消費と生産」「目標 13 気候変動」「目標 17
グローバル・パートナーシップ の活性化」に注目し、 具体的な取り組みが始動しました。 本アドバイザリー・ボードの設立は、
この重点課題「ジェンダー平等」に寄与するものです。
当社はこれまでもシングルマザーの就労や女性科学者の活躍支援など、 ジェンダー平等実現についてさまざまな活動を通じて取 り組んでまいりましたが、
今後は引き続き困難な立場にある女性、 特にコロナ禍において課題がより顕在化し、 困窮に瀕しているシングルマザーの支援と、
当社における女性リーダー育成のさらなる強化[1]を目指し、 アドバイザリー・ボード・メンバーと協働し、
社内外でさらなる女性のエンパワーメントとジェンダー平等の促進を図ります。
この度のアドバイザリー・ボードの設立にあたり、 日本ロレアル 代表取締役ブリュアは以下のように述べました。 「ロレアルにとって、
ジェンダー平等の理念は企業のDNAであるといっても過言ではありません。 また国際的な各機関にも、 ロレアルの本分野における先進性は高い評価をいただいています。
我々の社会には潜在的な課題や機会に対し、 やるべきことは滞積しています。 有識者の皆さまと協働し、 社内のみならず日本社会に一石を投じ、
女性のエンパワーメントを推進してまいりたいと思っております。 」
「日本ロレアル 女性のエンパワーメント・アドバイザリー・ボード」は、 年二回の会期で運営され、 その他関連企画などが実施される予定です。
日本ロレアル「女性のエンパワーメント・アドバイザリー・ボード」設立メンバー
(敬称略、 あいうえお順)
● 大崎 麻子 (特活)Gender Action Platform 理事
● 川合 真紀子 自然科学研究機構・分子科学研究所長
● 斎藤 明日美 一般社団法人 Waffle共同代表
● 治部 れんげ フリージャーナリスト
● 村木 厚子 津田塾大学 客員教授、 元厚生労働省事務次官
*****
[1] 2021年1月現在日本ロレアルの女性管理職比率は51%、 役員クラスでは38%。
2020年6月に始動したサステナビリティプログラム「ロレアル・フォー・ザ・フューチャー」の下、 2025年末までに役員クラスで50%達成をコミットしている。
日本ロレアル「女性のエンパワーメント・アドバイザリー・ボード」創設メンバー
(敬称略、 あいうえお順)
大崎麻子(おおさき あさこ)(特活)Gender Action Platform 理事
上智大学卒。 米国コロンビア大学国際公共政策大学院修了(国際関係修士、 国際人権・人道問題専攻)。
国連開発計画(UNDP)にてジェンダー平等と女性のエンパワーメントの推進を担当し、 世界各地で、 女性の教育、 雇用・起業、 政治参加、
紛争・災害復興などのプロジェクトを手掛けた。 東日本大震災の被災地での女性支援を機に日本国内のジェンダー問題にも取り組み始め、 現在は、
グローバルとローカルを繋ぐプロフェッショナルとして、 国際機関、 省庁・自治体、 民間企業、 NPO、 大学などで幅広く活動中。
内閣府男女共同参画推進連携会議有識者議員/コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会構成員、 外務省国連安保理決議1325号「女性、 平和、
安全保障」に関する行動計画評価委員、 兵庫県豊岡市ジェンダーアドバイザー、 関西学院大学総合政策学部客員教授等を務める。
大学院在学中に長男を国連在職中に長女を出産し、 子連れ出張も多数経験。 近著に『エンパワーメント 働くミレニアル女子が身につけたい力』(経済界)
川合眞紀(かわい まき)自然科学研究機構・分子科学研究所長
東京大学名誉教授,理化学研究所名誉研究員,日本学術会議連携会員
Honorary Fellow Royal Society of Chemistry, American Physical Society Fellow
東京大学理学部化学科 卒業、 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(東京大学理学博士) 1980 年に理化学研究所特別研究生の後、
研究機関や企業の研究員を経て 1985 年から理 化学研究所研究員(触媒研究室)に就く。 1988 年には理化学研究所より出向し、 東京工業大学工業材料研究所
客員教授、 1991 年に理化学研究所主任研究員(表面化学研究室)、 2004 年に東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻教授(2017 年 3
月末まで)、 2010 年から独立行政法人理化学研究所理事(2015年3月末まで)、 2016 年から自然科学研究機構分子科学研 究所所長、 現在に至る。
女性として初めて日本化学会会長に就任(2018年度、 2019年度)。 民官学の研究所で博士研究員を経験し、 若い頃から自立した環境のもとで研究を進めるユニ
ークなキャリアを有する。 現在、 次世代の育成と働きやすい環境づくりに注力している。 所属学会:日本化学会(2018,2019年度会長)、 日本物理学会、
応用物理学会、 日本表面真空学会、 触媒学会、 女性科学者に明るい未来をの会(評議員)。 米国化学会、 米国物理学会(Fellow)、 米国真空学会
斎藤明日美(さいとう あすみ)一般社団法人 Waffle共同代表
「アリゾナ大学で計量経済学の修士号を取得後、 外資系IT企業やAIスタートアップにてデータサイエンティストとして従事。
2020年よりIT分野のジェンダーギャップへの問題意識からWaffleへ参画、 共同代表として主に事業開発を担当。 20年Forbes
JAPAN誌「世界を変える30歳未満30人」受賞」
治部れんげ(じぶ れんげ)フリージャーナリスト
1997年、 一橋大学法学部卒。 日経BP社にて経済誌記者。 2006~07年、 ミシガン大学フルブライト客員研究員。 2014年よりフリージャーナリスト。
2018年、 一橋大学経営学修士課程修了。 Vogueオンライン版、 Business Insider、 日経DUAL、 Yahoo!ニュース個人、
東洋経済オンライン等にダイバーシティ経営、 男女のワークライフバランス、 ジェンダー平等教育について執筆。 東京都男女平等参画審議会委員(第5期)。
G20に政策提言する女性グループW20運営委員(2019年)。 現在、 東京大学大学院情報学環客員研究員、 昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員、
朝日新聞論壇委員会委員、 毎日新聞「開かれた新聞」委員会委員、 日本政府主催の国際女性会議WAW!国内アドバイザー、
30%ClubJapanステアリングコミッティ―メンバー(運営委員)、 広告を通じたジェンダー平等を目指すUN
Womenのアンステレオタイプアライアンス日本支部アドバイザー。 著書に『炎上しない企業情報発信:ジェンダーはビジネスの新教養である』(日本経済新聞出版社)、
『稼ぐ妻 育てる夫:夫婦の戦略的役割交換』(勁草書房)等。
村木 厚子(むらき あつこ)津田塾大学 客員教授
高知県生まれ。 土佐高校、 高知大学卒業。 78年労働省(現厚生労働省)入省。 女性政策、 障がい者政策などに携わる。 2009年、
郵便不正事件で有印公文書偽造等の罪に問われ、 逮捕・起訴されるも、 10年無罪が確定、 復職。 13年から15年まで厚生労働事務次官。
退官後は津田塾大学客員教授を務めるほか、 伊藤忠商事(株)、 SOMPOホールディングス、 住友化学(株)の社外取締役などを務める。 また、
累犯障害者を支援する共生社会を創る愛の基金や、 生きづらさを抱える若年女性を支援する若草プロジェクトの活動にも携わっている。
(著書)「日本型組織の病を考える」(角川新書)「あきらめない」(日経BP社)「公務員という仕事」(ちくまプリマー新書)
* 日本ロレアルについて(
* ロレアルは 1963 年から日本で事業を開始し、 1996 年に日本法人である日本ロレアル株式会社が設立されました。 2020 年末時点での社員数は、
2,491 人、 2021 年 2 月現在の取り扱いブランドは 17 です。 化粧品の輸入、 製造、 販売、 マーケティングを行っています。
* ロレアル・フォー・ザ・フューチャーについて
* ロレアルは、 2030 年に向け新たなサステナビリティプログラム「ロレアル・フォー・ザ・フューチャー」を 2020 年 6 月 に始動 しました。
この中でロレアルは「地球の限界(プラネタリー・バウンダリー)」に基づいて、 気候、 水、 生態系、 自然資源など 全てのインパクトに関して、
新しい定量的な目標値を導入し、 事業の変革を目指しています。 これらの新しい目標値は、 ロレア ルの直接的な取り組みにとどまらず、
サプライヤーや製品を使用する消費者までを網羅しています。 気候分野では、 ロレアルでは 2030 年に向けて、
製品における温室効果ガスの排出量をすべてのスコープにおいて 50%削減 する ことを掲げています。 「Business Ambition for
1.5℃(1.5℃目標)」メンバーとして、 ロレアルは 2025 年にはカーボ ンニュート ラルを実現します。 その他の戦略的なコミットメントと共に、
2030 年までに工業プロセスで使用される水は 100%リサイクル、 再利用を目指します。
また森林破壊を抑制するために処方やパッケージに用いられるバイオベース原料 のすべてが、 再生可能で、 かつトレーサブルなものに切り替えられます。 さらに、
世界的に最もひっ迫した環境問題と社会 的課題に取り組むべく、
生態系破壊の回復とサーキュラー・エコノミーに特化したインパクト投資に1億ユーロを充当するほか、
困難な立場にいる女性支援のための5千万ユーロの慈善寄付基金を立ち上げました。 詳細はプレスリリース
http://bit.do/loreal-jp-press-20200626(2020年 6 月 26 日) をご参照ください。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません