患者参画による個別医療の実現に向けて地域におけるICT基盤の利活用を推進
地域医療連携ネットワークシステム「あじさいネット」、グラクソ・スミスクライン株式会社と連携し、疾患軸(気管支喘息・COPDおよびSLE)でのICT基盤の利活用を推進
株式会社インテグリティ・ヘルスケア(本社:東京都中央区、 代表取締役会長:武藤 真祐、 代表取締役 社長: 園田 愛、
以下「インテグリティ・ヘルスケア」)はこの度、 「あじさいネット」を運営する特定非営利活動法人長崎
地域医療連携ネットワークシステム協議会(事務局:長崎県長崎市、 会長:森崎 正幸、
以下あじさいネット)およびグラクソ・スミスクライン株式会社(本社:東京都港区、 代表取締役社長:ポール・リレット、 以下GSK)と、
ICT(情報通信技術)基盤の利活用による「地域医療連携の強化と医療の質向上」を目的とした包括連携協定を締結し、 疾患軸でのICT基盤の利活用を推進します。
本協定の下、 インテグリティ・ヘルスケアはGSKと共同で、 適切な治療の継続と長期的な疾患管理が重要な気管支喘息・COPD、
ならびに指定難病の自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんの治療環境の改善に貢献するため、
GSKが持つ当該疾患領域における科学的知見や患者サポートコンテンツ等の提供を受け、 適切な疾患の診断・治療・管理を支援することで
“患者参画による個別医療の実現に向けて”取り組んでいきます。
尚、 本プロジェクトを皮切りに、 今後、 複数の疾患軸での開始を見込んでおり、 あじさいネット、 インテグリティ・ヘルスケア、
医薬品/医療機器メーカー等で連携を図り、 「地域医療連携の強化と医療の質向上」に貢献していきます。
あじさいネットについて
あじさいネットは特定非営利活動法人長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会が運営する、 長崎県を中心とした、
医療機関同士で診療情報の相互参照が可能な国内最大規模の地域医療ネットワークです。 2021年2月現在で長崎県をはじめ佐賀県、
福岡県から約360の医療機関が参加し、 13万人以上の患者が登録しています。
疾患管理システムYaDoc(ヤードック)について
「YaDoc」は、 「モニタリング」「オンライン問診」「オンライン診療」の3つの機能を有するシステムとして全国約3000の医療機関に導入いただいています。
「あじさいネット」との連携により、 「あじさいネット」の利用端末から、 オンライン診療を実施できるだけでなく、 患者さんが入力した問診(ePRO)情報や、
血圧、 体重、 体温のようなPHR(Personal Health Record)を必要に応じて地域で共有できるようになり、
地域医療の質の向上や臨床研究支援などへの貢献が期待されます。 また、 疾患ごとにカスタマイズでの利用が推進される中、 今後は「デジタルを活用
した患者サポートプログラム(Patient Support Program)」として、 患者さんに貢献したいと考えています。
GSK社について
GSKは、 より多くの人々に「生きる喜びを、 もっと」を届けることを存在意義とする科学に根差したグローバルヘルスケアカンパニーです。 詳細情報は
https://jp.gsk.com/を参照ください。
▼長崎県 医師会 会長
NPO法人 長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会 会長 森崎 正幸 氏のコメント
地域の患者さんに対し質の高い医療を効果的に、 かつ感染症リスクを減らしながら 提供するには、 ICTのさらなる活用が不可欠と考えています。 今回インテグリティ・
ヘルスケアに加えGSKとも提携することで、 ICT基盤の利活用による『地域医療連携の強化と医療の質向上』がさらに図られるものと期待しています。
▼長崎大学病院 医療情報部 副部長
NPO法人 長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会 理事 松本 武浩 氏のコメント
患者の症状情報は採血検査や画像検査など違って、 受診時の患者の記憶によるものが大半です。 いわば過去の不正確な情報で断片的な情報です。
これに対しYaDocのPRO(Patient-Reported Outcome)をPHR(Personal Health
Record)として利用することでリアルタイムによる正確性そして継続性のある実生活におけるデータ収集が可能です。
これにバイタルデバイスの自動測定情報連携が加われば、 さらに精度は増します。
このようなデータを利用した臨床研究や治験は従来得られなかったような新たなEvidenceを生み出すことに期待しています。
▼長崎大学大学院医歯薬学総合研究科長 先進予防医学共同専攻 リウマチ・膠原病内科学分野
教授 川上 純 氏のコメント
臨床医学におけるIoT技術の活用と患者報告アウトカム(Patient Reported Outcome:PRO)の正確な評価の重要性が、
COVID-19パンデミックでより一層明らかとなりました。 私の専門領域はリウマチ性疾患でありますが、
遠隔診療における患者さんの満足度や疾患制御に関する内容が、 トップジャーナルに、 次々と報告されます。 しかしながら、 まだまだ、 発展途上の分野です。
今回の包括 連携協定により、 ePRO(患者報告アウトカム電子システム)を取り入れた、 デジタル駆動型の次世代遠隔診療ロールモデルを、
確立したいと考えております。
▼社会医療法人春回会 井上病院 病院長 吉嶺裕之 氏のコメント
これまでは患者が一ヶ月に一回外来に来ないとご自宅での治療状況はわかりませんでした。 今後は、 患者が外来に来なくても日々のバイタルや症状の変化を把握でき、
速やかにかつ適切にその患者にあった治療介入ができるようになります。 現在、 専門医師の偏在化や患者の医療機関へのアクセスなどが問題となって いますが、
日々進化するデジタルの技術を積極的に導入することで、 医師や看護師らが、
患者自身が記録した情報(ePRO)をもとにオンラインで指導やケアを行う個別化医療が可能になります。
今回の長崎での取り組みが日本の医療の諸問題を解決できる新しいモデルの一つになる事を期待しています。
▼GSK 代表取締役社長 ポール・リレット 氏のコメント
本協働を通じて、 三者の知見と先駆的なデジタル技術を結集させることにより、 患者さんにとってより良い治療を提供できる環境づくりの一助となることを期待しています。
私たちは日本の健康・医療政策に沿って、 環境の変化に先駆けて革新的なデジタル技術を活用し、 患者さん中心に据えたアプローチを取って、
医薬品を超えた新たな価値の創出・提供にも注力してまいります。
▼インテグリティ・ヘルスケア代表取締役会長の武藤 真祐のコメント
COVID-19の脅威により、 医療へのデジタル活用の環境は大きく進みました。 ePRO (Patient Reported
Outcome)やウエアラブルデバイスに伴う技術革新は、 これまでできなかったデータの可視化を実現しました。 これは、
臨床における医師・患者のあり方を大きく進化させるとともに、 医学・創薬の進歩に大きな一助をとなるものと確信します。 西洋医学の発祥の地、
長崎が新時代の医療を生み出すことに寄与できますことを大変光栄に思います。
▼インテグリティ・ヘルスケア代表取締役社長の園田 愛のコメント
人口動態・疾病構造が変化し、 治療の主眼が患者さんの生活の質の維持・向上そのものになった現代、 医療の多くは、 患者さんの日常生活に深く関わりながら、
医師と患者さんとの協働関係のもとで、 病状の回復、 再発の予防を図っていきます。 このようなPatient Centricityへのアプローチとして、
デジタルの活用が期待されて います。 そしてこの度、 医療ICT先進地域・長崎にて、 臨床に携わる先生方を中心にした医産学連携にて、 地域単位でのPatient
Centricityへのアプローチが始まります。 今後この取り組みが多様な疾患領域で応用されること、
そして生まれたモデルが日本の医療のさらなる発展に寄与することを願い邁進してまいります。
▼補足資料 :会社概要・代表者
社名:株式会社インテグリティ・ヘルスケア
設立:2009年10月
代表者:代表取締役会長 武藤 真祐、 代表取締役社長 園田 愛
事業内容:テクノロジーを活用した疾患管理システム・オンライン診療システムの提供
所在地:東京本社 /東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目27番5号YAMATO B.L.D
URL:
https://www.integrity-healthcare.co.jp/
株式会社インテグリティ・ヘルスケア 代表取締役会長 武藤 真祐
東大病院、 三井記念病院にて循環器内科に従事後、 宮内庁で侍医を務める。 その後マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、 2010年医療法人社団鉄祐会を創業。
2015年シンガポールでTetsuyu Healthcare Holdings Pte, Ltd. を設立。 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科臨床教授。
日本医療政策機構理事。 一般財団法人アジア・パシフィック・ イニシアティブ理事。 一般社団法人Medical Excellence JAPAN
インバウンド委員会委員長。 2019年度第29回武見奨励賞受賞。
東京大学医学部卒業(MD)。 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D.)。 INSEAD Executive MBA。 Johns Hopkins
MPH。
株式会社インテグリティ・ヘルスケア 代表取締役社長 園田 愛
医療経営コンサルティングに従事後、 株式会社リクルート事業開発室にてヘルスケア関連事業に携わり、 2009年株式会社インテグリティ・ヘルスケア設立。
同時に医療法人社団鉄祐会の設立に参画。 2011年より東日本大震災の大規模復興事業を現地統括。 2015年よりヘルステック事業を開始、 現在に至る。
東京医科歯科大学大学院修了。 MBA。 MMA。
【本件に関する問い合わせ先】
株式会社インテグリティ・ヘルスケア
デジタルセラピー事業部 TEL:03-6661-0858 mail: [email protected]
コーポレートグループ TEL:03-6661-0858 mail: [email protected]
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