第33回日本内視鏡外科学会総会で本邦初・アジア初の横隔膜ペースメーカ植込み経験の発表
第33回日本内視鏡外科学会総会で本邦初・アジア初の横隔膜ペースメーカ植込み経験の発表
湘南藤沢徳洲会病院 院長 高力俊策 先生が、 2021年3月10日(水)~13日(土)に開催された、 第33回日本内視鏡外科学会総会にて、
本邦初・アジア初の横隔膜ペースメーカ植込み経験についてご発表されました。 第33回日本内視鏡外科学会総会で本邦初・アジア初の横隔膜ペースメーカ植込み経験の発表
湘南藤沢徳洲会病院 院長 高力俊策 先生が、 2021年3月10日(水)~13日(土)に開催された、 第33回日本内視鏡外科学会総会にて、
本邦初・アジア初の横隔膜ペースメーカ植込み経験についてご発表されました。
■発表概要
演題名「日本初の腹腔鏡下横隔膜ペーシング留置術の経験」
発表者 高力俊策 先生
■内容概要
外傷性脊髄損傷や筋萎縮性側索硬化症(以下、 ALS)のような神経変性疾患に対して、 横隔神経を電気的に刺激し、
横隔膜収縮を誘発することによる人工呼吸・換気補助が提案されている。 横隔神経電気刺激装置「NeuRx(ニューアールエックス)横隔膜ペーシングシステム」(以下
NeuRx)の留置術は、 これまでに海外では2,000症例以上実施されているなかで、 湘南藤沢徳洲会病院では医師主導型臨床研究として、
ALS患者5名に対し本邦初、 さらにアジア初となる横隔膜ペーシングシステム「NeuRx」の留置術が実施された。
本留置術は、 腹腔鏡下(心窩部、 臍部、 両外側の4箇所のポートを使用)にて、 横隔膜にアプローチし、 電極を留置する。
術中に横隔神経の反応を電気刺激にて確認するため、 筋弛緩剤を使用しない手術である。 腹腔内で横隔神経に電気刺激を与え、 横隔膜の動きを確認し、
動きが大きい左右2箇所ずつ計4本の電極を留置する。 体外部の作業を含め、 手術時間は約100分、 術後約2週間で退院した。 その後のフォローアップにて、
腹腔鏡下横隔膜ペーシング留置術の安全性を確認した。イメージ
イメージ
■横隔膜ペーシングシステム「NeuRx」
現在国内で横隔膜ペーシング治療への使用において、 承認を受けている製品は唯一NeuRxのみとなっております。
本品は「横隔神経の電気刺激により横隔膜の収縮が可能な、 人工呼吸器に依存する(1)脊髄損傷、 (2)中枢性低換気症候群」の患者様が適用の対象となります。
横隔膜に植込まれた電極に電気刺激が送られて、 横隔膜が収縮することで呼吸補助を行います。 電極の植込み手術は、 腹腔鏡を用いて2時間程度の所要時間で、
比較的低侵襲に行うことが可能です。 電極は横隔膜に左右2本ずつ経皮的に植込まれ、 体外式のペースメーカにより電気信号が送られます。
術後に横隔膜のリハビリトレーニングを実施して、 在宅での管理が可能となります。 本品を使用している間は、 人工呼吸器を一時的に離脱することが可能となり、
患者様のQOLが大幅に改善されることが期待されます。
体外式のペースメーカは、 小型で携帯性に優れており(重さ:約250g、 サイズ:8cm×13.7cm×3.4cm)、 外出も容易となります。
駆動には市販の単2サイズのアルカリ乾電池やリチウム乾電池が用いられることから、
生命維持装置として課題の一つである災害時の電源確保といった点においても容易に対応が可能です。 NeuRxは、 モータ等の駆動が無いことから、
これまで人工呼吸器の音が気になっていたような場面でも周囲を気にすることなく使用することができます。 また、 介護者様にとっても吸引回数が減るなど、
人工呼吸器と比較してケアの負担軽減が期待される機器であります。
今回、 NeuRxは国内で初めて横隔膜ペーシング治療用の医療機器として薬事承認を取得し、 保険収載されたことで、
これまで人工呼吸器という手段に頼らざるを得なかった脊髄損傷や中枢性低換気症候群の患者様の呼吸管理において、 経済的負担も最小限に抑えながら、
新たな治療の選択肢を提供することが可能となりました。
【日本内視鏡外科学会 概要】
日本内視鏡外科学会は、 内視鏡外科手術の普及・発展を目指して、 内視鏡外科手術に関する研究・教育 および 普及・発展に努め会員相互の連絡 ならびに
関連機関との連絡を図り国民の福祉の増進に寄与することを目的としています。
運 営:一般社団法人日本内視鏡外科学会
所在地:東京都千代田区霞が関1-4-2 大同生命霞が関ビル
日本コンベンションサービス株式会社 内
TEL:03-3503-5917 FAX:03-3508-1257
理事長:坂井 義治
設 立:1995年
URL:
【会社概要】
会社名 : USCIジャパン株式会社
所在地 : 〒151-0053 東京都渋谷区代々木3-28-6
設立 : 1999年4月
事業内容: 医療機器の輸入・製造・販売
URL :
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません