小学館主催 第3回警察小説大賞、受賞作決定のお知らせ!
第3回警察小説大賞は、 数多の応募作の中から二度の選考を経て4点の最終候補作を選出し、 最終選考会で相場英雄氏、 長岡弘樹氏、 「STORY
BOX」編集長・幾野克哉によって様々な議論を重ねたうえで、 受賞作を決定いたしました。 第3回警察小説大賞、 受賞作決定!
【受賞作】
『転がる検事に苔むさず』 直島 翔(なおしま・しょう)
【最終候補作】
『警察孤児』天野行隆
『ドリフト』竹中篤通
『転がる検事に苔むさず』直島 翔
『黄金の土地』水原 徹
【受賞の言葉】
稚気の抜けなかった二十代、 三十代の頃、 警察や検察、 ときには弁護士の方にずいぶんご迷惑をかけました。 事件の話をしながら人生を説かれたこともあります。
といっても捕まったわけではありません。 新聞社に勤めてはや四半世紀が過ぎ、 フィクションであっても書いていると、
過ぎし日々からお世話になった人たちの顔がトンボのように飛んできて、 文字を連ねていくのを助けてくれたように思います。
警察と検察の間のことを書こうというのが当初のもくろみでした。 警官や検事が組んずほぐれつ、 どんな顔で、
どんな思いで二つの捜査機関の間を行き来しているか──という意識のもとに始めながら、 検察にずいぶん傾いてしまった拙著です。 警察小説大賞という看板を仰ぎ見つつ、
「およびでない!」という昭和のギャグを何度も思い浮かべました。 審査委員の方々の寛容に感謝申しあげる次第です。
【プロフィール】直島 翔(なおしま・しょう)……1964年生まれ。 新聞社勤務。 社会部時代、 東京地検など司法を担当した。
【選 評】※抜粋
・相場英雄……最終候補作中、 もっともキャラクター造形が巧みな作品だった。 主人公や準キャラたちへの負荷のかけ方、 影の造り込みがうまく、
一番感情移入できる作品となった。 一方、 ストーリーの回し方がスピード感に欠ける場面も。 キャラクターの造り込みがうまかった分だけ、
物語の展開のピッチを上げる工夫が必要。 単行本化に際して、 さらなるレベルアップを目指してほしい。
・長岡弘樹……検察官の視点から警察を描くというのは、 手法として意表をついており、 なかなか刺激的な試みだ。 とはいえ、
途中でいったん若手巡査が退場する形になるため“警察”というよりは“検察”小説の方へ傾き、 本賞の趣旨からやや外れた作品になってしまったように思われる。
筆致は丁寧で、 どのシーンもじっくりと作り上げられていた。
・幾野克哉「STORY BOX」編集長……取材経験と知識に裏打ちされた検察、 警察に関連するディテールだけでも、 ぐいぐい読ませる上手さがある。
主人公の窓際検事・久我はもちろんのこと、 同僚の倉沢、 警察官の有村、 ヤメ検弁護士の常磐、 ヒール役の検事・小橋まで、 キャラクターの立ち方も申し分ない。
登場人物に躍動感があるから、 物語に臨場感がある。 検察・警察小説としての完成度としては充分に及第点で、
中嶋博行氏の江戸川乱歩賞受賞作『検察捜査』を初読した際の興奮を呼び覚ましてくれた。
【次回より警察小説大賞をフルリニューアル】
第3回を迎えた警察小説大賞ですが、 さらなる発展を遂げるべく、 「警察小説新人賞」としてフルリニューアルします。 選考委員には、
創設時より就任いただいている『震える牛』の相場英雄氏、 『教場』シリーズの長岡弘樹氏の二氏に加え、 新たに『機龍警察』シリーズの月村了衛氏、
『流』で直木賞を受賞された東山彰良氏をお迎えします。
<第1回警察小説新人賞 募集要項>
エンターテインメント性に富んだ、 広義の警察小説。 警察小説であれば、 ホラー、 SF、 ファンタジーなどの要素を持つ作品も対象に含みます。
自作未発表(WEBも含む)、 日本語で書かれたものに限ります。 」
【賞金】
300万円
【原稿規格】
▶︎ 400字詰め原稿用紙換算で200枚以上500枚以内。
▶︎ A4サイズの用紙に縦組み、 40字×40行、 横向きに印字、 必ず通し番号を入れてください。
▶︎ 1.表紙【題名、 住所、 氏名(筆名)、 年齢、 性別、 職業、 略歴、 文芸賞応募歴、 電話番号、 メールアドレス(※あれば)を明記】、
2.梗概【800字程度】、 3.原稿の順に重ね、 郵送の場合、 右肩をダブルクリップで綴じてください。
▶WEBでの応募も、 書式などは上記に則り、 原稿データ形式はMS Word(doc、 docx)、 テキストでの投稿を推奨します。 一太郎データはMS
Wordに変換のうえ、 投稿してください。
▶︎ 手書き原稿の作品は選考対象外となります。
【締切】
2022年2月末日(当日消印有効/WEBの場合は当日24時まで)
【応募宛先】
▶郵送
〒101-8001 東京都千代田区一ツ橋2-3-1 小学館 出版局文芸編集室 「第1回 警察小説新人賞」係
▶WEB投稿
小説丸サイト内の警察小説新人賞ページのWEB投稿「こちらから応募する」をクリックし、 原稿をアップロードしてください。
詳しくは公式サイトにて!
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