抱っこひもヒヤリハット体験 抱っこひもへの乗せ降ろしは慎重に

抱っこひも安全協議会(代表幹事 ラッキー工業株式会社 代表取締役 樋口博之) は日本国内で抱っこひもを輸入・販売する約40社で構成され、

抱っこひもの安全な使い方や事故事例の共有などを行う任意団体です。 2020年12月「抱っこひもの安全な使用に関する調査」を実施し、

抱っこひもの事故・ヒヤリハット事例を調べました。

その結果、 3726 件の回答がよせられ、 抱っこひもを使用している時に体験した危険な状況、 不注意による危険行為等のデータを得ることができました。 また、

2020年度には、 2019年度までの「抱っこひもを使用しての自転車の運転」「おさがり・フリマアプリからの二次使用」に加え、

「コロナウィルスの影響」に関する質問も追加いたしました。 抱っこひも使用者の現状を知ることができるデータとなりますので、 ぜひご覧ください。

以下のURLにアクセス頂き、 NEWSにある結果報告をご覧ください。 www.dakkohimo.jp

抱っこひも安全協議会では、 2017年より抱っこひもの使用状況や事故・ヒヤリハット経験を収集し、

会員各社の製品づくりや取扱説明書等での注意表記に活用するアンケートを実施しています。 4回目となります2020年度は12月より1ヶ月間回答を受け付けました。

その結果3726件の回答を得ることができました。 詳細については結果レポートをご覧いただくこととし、 ここには結果をまとめた内容を紹介します。

抱っこひもでの事故・ヒヤリハット経験は20%の使用者が経験しています。 この3年間で31%(2018年)、 26%(2019年)、

20%(2020年)とこの3年間で11%の減少が見られました。 ヒヤリハット経験時の使用状態は「対面抱っこ」72%が例年同様に高く、

2020年度は「おんぶ」の使用時が高い結果となっていました。 危険としては抱っこひもからの「落下」(76%)が圧倒的に高く、

「乗せ降ろし」の時に経験する危険が多いと言えます。

ヒヤリハット事例とその状況は割合の量的変化はありますが、 総じて同じ結果であると言えます。

第3位 かがんだ時(20%)子どもの仰け反り等が同時に起こりヒヤリとする

第2位 歩行中(21%) 装着ミスによるすり抜け、 仰け反り等の行動でヒヤリとする

第1位 乗せ降ろし(41%)バックルを留める時に意識が移る、 子どものバランスが崩れるなどの時、 同時に仰け反りやすり抜けが起こりそうになりヒヤリとする。

「抱っこひもの使用方法」や「子どもの成長」から、 避けることは難しい事象です。 それだからこそ、

事前にヒヤリハットの危険を周知することで防ぐことができると考えています。

会員各社に引き続き周知を呼び掛けてまいります。

■抱っこひも使用時の自転車運転について

おんぶをしながら自転車を運転することは可能ですが、 抱っこをしての運転は禁止されています。 自転車用チャイルドシートが1歳から使用できるものしかないことから、

1歳未満の子どもを抱っこで自転車を運転する利用状況をアンケートでモニターしています。

「抱っこ」「おんぶ」を合わせて、 「自転車に乗ることがある」と回答した方は10%いました。 昨年の13%より3%少ない結果でした。 その利用目的は、

外出24%、 送迎46%という結果でした。 コロナウィルスによる外出自粛より、 外出(買い物)が昨年40%であるのに対し、

16%少ない結果となりその結果「送迎」の割合が増えたと考えられます。 送迎が増えた結果、 「日常的に自転車を利用」が50%(昨年34%)という結果でした。

自転車利用者の30%はヒヤリハットを経験しており、 転倒や乗り降りの不安定な状況で危険を感じています。

「おんぶ」に比べ「抱っこ」が2倍以上ヒヤリハットの経験が多い結果でした。 自転車利用理由は「チャイルドシートが使用できないから」であり、 使用者は、

ヒヤリハットを経験しながらも、 生活のなかで送迎のために使用せざるを得ない状況であることに危機感を覚えます。

■コロナウィルスの影響について

2020年はコロナウィルス感染症により緊急事態宣言が発出され、 全国的に行動が制限された年となりました。

この影響が抱っこひもの使用状況や乳幼児を世話する家族に対してどのような影響を与えたかを質問いたしました。

抱っこひもに対する衛生的ケアについて、 約50%の方は何も対処はしなかったという結果でした。 外出自体を制限したため、

抱っこひもを使用しての対策は特に行われていないようですが、 抱っこひも使用時の飛沫対策は47%の方が行っていました。

「対面抱っこ」「フードカバー」「タオルで覆う」などの対策でした。 抱っこひもの使用頻度については、 外出自粛のため屋外での使用は27%減少しました。

外出自粛期間には、 リモートワークや隔日出勤など家庭で過ごす時間が増えました。 その結果、 いわゆる夫婦で育児休暇を取得したというような状況となり、

「精神的な余裕」や「コミュニケーションの増加」を得られ、 良い経験であったと感じる家族が多くいらっしぃました。 乳幼児の世話をする時期に、

家事育児を共有することでわかりあえた夫婦間の絆が、 外出自粛期間をプラスの経験という印象を与えることとなりました。

男性の育児休暇取得を促進する機会となりそうです。

■総評

細かな改善は見られるものの、 ヒヤリハットについては引き続き啓発活動につとめてゆかねばならないと考えます。 継続こそが危険意識の定着を生み、

ヒヤリハット体験を減少させる唯一の手段かと考えます。

外出自粛期間の調査については、 抱っこひもは外出だけではなく屋内でも使用する物、 つまりベビーカーなどの移動ツールではないということが確認できました。

抱っこひもは育児生活に必要なものとして家庭内でも日々使用されていることは、 私たち抱っこ紐事業者には心強く映りました。 家族で過ごす時間の増加、

それによる夫婦間の絆の深まり・体験は、 緊急事態宣言という半ば強制的な環境下で経験したものでした。 この経験は、

「働き方」「夫婦・家族の時間」「乳幼児との生活」などへ新たな気づきを与え、

抱っこひもを使用する家族の生活へ変化をもたらすものになるのではないかという印象を持ちました。

より詳しいデータと結果レポートは、 抱っこひも安全協議会ホームページに掲載しております。 そちらをぜひご覧ください。 以下のURLにアクセス頂き、

NEWSにある結果報告をご覧ください。

抱っこひも安全協議会ホームページ www.dakkohimo.jp

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