イオインフォマティクス解析プラットフォーム「ANCAT」から、がんゲノム医療に関する深堀り研究プログラム「VUS Annotator」を無償公開開始
Annotator」を無償公開開始 バイオインフォマティクス解析プラットフォーム「ANCAT」を開発・提供する株式会社アンプラット(本社:神奈川県川崎市、
代表取締役:三澤拓真、 以下「アンプラット」)は、 ゲノム医療に従事する医療従事者の作業補助のため、
他社製クリニカルレポートにおいて報告対象外となる意義不明な変異(Variant of Uncertain Significance,
以下VUS)のアノテーションプログラムである「VUS Annotator」の無償公開を開始しました。
★ 無償公開版ANCAT >>>
https://ancatalpha.anplat.co.jp
VUS Annotatorの解析画面。
ファイルをアップロードするだけのシンプルな操作で解析可能
VUS Annotatorの解析画面。 ファイルをアップロードするだけのシンプルな操作で解析可能
■ がんゲノム医療の現状について
患者の遺伝子情報から疾患の予測、 スクリーニングおよび、 診断へと繋げていくゲノム医療は、
2019年6月より「NCCオンコパネル」や「FoundationOne CDxがんゲノムプロファイル」が保険収載されるなど、 急速に普及しつつあります。
特に「FoundationOne CDxがんゲノムプロファイル」は324遺伝子という多くの遺伝子を対象にした検査が可能であるため、
多くの医療従事者に支持されています。
しかしながら検査結果は、 基本的にFoundationMedicine社における独自のプロセスにより出力されたレポートとして返却され、
VUS等の臨床的意義が明確でない変異に関してはレポートに記載されません。
そこで日本の医療従事者は、 レポートに付帯して配布されるxmlファイル(レポートに記載されなかったVUS等の情報を含む)を独自に解析し、
変異データベースの更新や論文レベルの新規知見に対応しています。
一般に、 xmlファイルは開発者が扱うデータフォーマットであり、 医療従事者にとって扱いやすいデータでは無いため、 地道な手作業による変異情報の抽出や、
専用スクリプトの開発が必要となります。 そのため多忙な医療従事者にとって大きな障壁となっています。
XMLファイルをテキストエディタで開いた状態
XMLファイルをテキストエディタで開いた状態
■ VUS Annotatorについて
VUS Annotatorは上述の障壁に苦しむ医師の声をもとに開発され、
アンプラットが開発・運営するバイオインフォマティクス解析プラットフォーム「ANCAT」に登録されている解析プログラムの一種です。
FoundationMedicine社が展開するがん遺伝子パネル検査「FoundationOne
CDxがんゲノムプロファイル」のレポートに付帯するxmlファイルから、 遺伝子変異の抽出、 整形、 アノテーションを行う事が可能です。
解析後のデータ。
Excelで扱いやすい形で出力される
解析後のデータ。 Excelで扱いやすい形で出力される
■ ANCATについて
ANCATはアンプラットが開発・運営するバイオインフォマティクス解析プラットフォームであり、
あらゆるバイオインフォマティクス解析手法をGUIによる直感的な操作で、 専門的な知識を持たなくても実施できるSaaS(Software as a
Service)的な要素と、 研究者が自身の環境で行っている解析をANCAT上にアップロードし、 冗長的かつ低コストに管理、
使用できるPaaS(Platform as a Service)的な要素を併せ持ったシステムです。 「世界中の解析手法をまるでカタログのように閲覧、 検索、
実行できる」というコンセプトをもとに「ANalysis CATalog」の略が名前の由来となっています。
ANCATのもつ2つの性質について
ANCATのもつ2つの性質について
■ 無償公開について
代表の三澤が前職においてゲノム医療に積極的に関わっており、 そのご縁で現場の医療従事者の生の声を聞くことができました。
アンプラットではペイフォワードの精神を重んじていることもあり、 ただでさえ忙しい医療従事者のためになにかできないかと考えた際、
自社内にバイオインフォマティクスに精通していなくても解析実行が可能なリソースが存在していたため、 現場の医療従事者の協力を得ながら開発、
無償公開に踏み切ることといたしました。
■ データの取得範囲
本件に限らず、 アンプラットの基本方針として、 以下の観点から、 お預かりした遺伝子データの収集、 蓄積、 利用は原則行いません(※1)。
– 遺伝子データの所有権が被験者に属するのか、 取得者に属するのか曖昧な点。
– 遺伝子データ取得時の同意書について、 施設により内容、 解釈が異なる点。
– データの性質上、 被験者個人の範囲を超え、 その家族にも影響を及ぼす可能性がある点。
– 情報漏えい等が起きてしまった際の影響が大きい点(※2)。
※1 解析時の一時的な保存や、 データ保管業務を別途契約を締結し、 請け負った場合を除きます。
※2 セキュリティには万全の注意を払って開発・運営しています。
■ 免責事項
– 本システムは現場医師の要望および情報提供を受けて開発したものであり、 FoundationMedicine社とは関係がありません。
– 本リリースについてFoundationMedicine社は無関係です。
– FoundationOne CDxはFoundationMedicine社の登録商標です。
– 本システムは予告なく変更、 更新、 公開停止する可能性があります。
– 利用は無償ですが、 アカウント作成時に利用規約に同意する必要があります。
■ アンプラットについて
アンプラットは研究業界における「叡智創出のエコシステムの形成」と「叡智のペイフォワード社会の実現」をミッションに掲げ、
ITの力で研究者および研究組織の支援を行っています。 主力製品であるバイオインフォマティクス解析プラットフォーム「ANCAT」はβ版を運用しながら、 日夜、
解析プログラム追加・更新を行っています。 解析手法の実装リクエストも積極的に受け付けておりますので、
多種多様な研究領域でご活躍されている研究者の開発への参加をお待ちしております。
【会社概要】
名称 株式会社アンプラット
所在地 神奈川県川崎市川崎区駅前本町11-2
設立日 2021年2月17日
代表者 代表取締役社長兼CEO 三澤 拓真
【本件に関する問い合わせ先】
ディスカッション
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