『かぞくのじかん 』 夏号 第2特集記事(6月5日発売/婦人之友社)

第2特集記事(6月5日発売/婦人之友社) 性犯罪から子どもを守る!薄着になる夏を前に、子どもに伝えたい「性の話」 『かぞくのじかん

』(夏号:6月5日発売)では、 「子どもに伝える性」をテーマにした記事を特集しています。

肌の露出が増える夏の時季こそ、 性犯罪や性被害から子どもを守るためにきちんと伝えたい「性の話」。 性教育は小学生では遅く、 3歳からはじめる時代。

対応を誤ると、 性被害にあっても子どもが親に相談できなくなることも。

記事では、 「子どもにどうやって伝えたらいいの?」と悩む大人に向けて、 マンガ形式でわかりやすく紹介。 指南役は、 産婦人科医・医学博士の宋美玄さん。

親が子どもに「性」を伝えるために役立つ具体策をアドバイスします。

『かぞくのじかん 』(夏号:6月5日発売)

『かぞくのじかん 』(夏号:6月5日発売)

日本では長らくタブーとされてきた性の話。

しかし今、 その考え方が大きく変わっています。

性の話はぜひ子どもにも伝えてほしい。

今、 伝えていきたい大切なお話です。

~「学校では性交について教えない」が日本のルール、 性教育は家庭に頼りきり~

「日本の性教育は世界的に見ても遅れていると言わざるを得ません。

そもそも『生理や妊娠のしくみは教えても性交については教えない』というルールが文科省の学習指導要綱にあるんです」。

そう話すのはマンガ内でアドバイザー役を務める産婦人科医の宋美玄(そんみひょん)さん。 ポイントしか教えないので、

小学生がインターネットで検索するのも自然な流れです。

子どもにまず伝えたいのは“プライベートゾーン”のこと。 「たとえ親であってもここを他者がさわるのは変」と子ども自身が早くから認識することが重要です。

それによって、不快なことがあったときに「これはふつうのことではない」と幼いながらも感じることができるのです。

子どもと話そう。

プライベートゾーンってどこ?

子どもと話そう。 プライベートゾーンってどこ?

~家庭で実践しやすい子どもへの「性」の伝え方~

日本では家庭においても長らく「性の話はタブー」「性は教えるものではなく自然にわかるもの」とされてきました。「子どもに性の話をするなんて、

寝た子を起こすことになるのでは?」と考える方もいるかもしれません。そもそも、 『かぞくのじかん』の読者世代の多くが子ども時代に性教育を受けていないわけで、

「何を教えればいいかわからない」のも当然です。しかし子どもは自分のルーツ、 命に直結する性に興味があるもので、 決して“寝た子”ではないのです。

親世代が性についてどう教えればよいかわからないのなら、 まずは自分が性について学ぶつもりで本を読んでみるのもいいですね、 と宋さん。 さらに、

子どもに「正しい性の知識を教えなくては」と肩ひじ張るのではなく、

「性の話は特別な話ではなくふつうのことなんだ」と子どもが思えるような雰囲気を作ることをまず意識してみては?とも。

「『赤ちゃんはなんでできるの?』と聞かれたら、 本音は照れくさいかもしれませんが、 できるだけ科学的事実に沿って淡々と説明してください。

淡々と説明する自信がなければ性に関する子ども向けの絵本をあらかじめ準備しておくとか、親子で一緒にお風呂に入って、

お互いにリラックスしているときに話すのもいいでしょう」

性のことは、

お風呂に入っているときや本を準備して伝えてもいい

性のことは、 お風呂に入っているときや本を準備して伝えてもいい

~ 性教育は3歳からはじめる時代に~

「そのときはわからなかったけれど、 大きくなってからあれは性犯罪だったと気づいた」。 幼いころに性被害を受けた人に話を聞くと、 多くの人がそういいます。

また子ども同士のスカートめくり、 ズボンおろしなどは“子どもの遊び”という形をとるからその場ではNOと言いにくく「同調して笑うしかなかった」と話す人も。

しかしながらプライベートゾーンへの攻撃は子どもの心に屈辱感を与えることがわかっています。子どもには早いうちからプライベートゾーンを伝え、

「これはおかしい」と思える感覚を育てるとともに、 いやなときは「NO」といえる環境を大人がつくることが大事、 と宋さんはいいます。

環境づくりとは、子どもが話しかけてきたら、 まずは話をよく聞いてあげること。 子どもの話をさえぎったり否定したり責めたり疑ったりしないこと。

すると子どもは親を信頼し、 「ピンチのときは親に相談しよう」と思ってくれるのです。

親の対応次第で、

子どもは親に相談できなくなることも

親の対応次第で、 子どもは親に相談できなくなることも

~『かぞくのじかん』読者が抱える「性」の悩みQ&A~

性については、 大人でもわからないことがいっぱい。 読者アンケートでは、 子どもにまつわる性についての疑問が数多く寄せられました。

読者アンケートより

Q.「性」についての知識について、 10歳くらいまでの子どもたちに、 どこで伝えていくべきだと思いますか?(複数回答、 n59)

・学校か家庭か、 どちらか一方で教育するのは難しいと思う(40代女性)

・学校でも教えてほしいけど、 家庭で小さいうちに教えると恥ずかしがらずにすんなり受け止めてくれる気がしま す(30代女性)

Q. 子どもの性に関することで、 心配なこと、 困っていることは?

・携帯電話を使って、 カップルで裸や下着姿を送りあうと聞いたことがある。

ダメと言っても本当にしないか心配。 (40代女性)

・娘がいるので漠然とした不安を抱えている。 幼児が犯罪に巻き込まれた

ニュースなどを聞くと不安でならない(30代女性)

・離婚しているので(性のことを)息子にどう伝えるべきか悩んでいる(40代女性)

監修=宋 美玄(そん・みひょん)

産婦人科医・医学博士。 メディアへの出演も多く、 性教育など積極的な啓蒙活動を行う。 著書に『産婦人科医宋美玄が娘に伝えたい性の話』など。 長女(9歳)、

長男(5歳)の母。

『かぞくのじかん』 夏号 vol.56

特集:もの・コト・考え方 手放して心を軽くする

第2特集:子どもにどう伝えますか? 「性のこと」

発売日:2021年6月5日

定価:840円(税込)

https://www.fujinnotomo.co.jp/magazine/kazoku/k0056