ウィズコロナの時代だから一層胸を打つ。4000人以上を見送ってきた納棺師による宝石のような実話集『最後に「ありがとう」と言えたなら』(新潮社)11月17日に発売!
著者の大森あきこさんが11月10日「NHKジャーナル」に出演決定!ベテラン納棺師が思わず目頭を熱くした、家族の「お別れ」の物語とは。
大森あきこ『最後に「ありがとう」と言えたなら』新潮社刊
大森あきこ『最後に「ありがとう」と言えたなら』新潮社刊
コロナ禍で葬儀の簡素化、 小規模化が進み、 大事な家族とじゅうぶんなお別れができないと感じている人が増えています。 葬儀に先立つ納棺式は、
ご遺体に触れて話しかけられる最後のチャンス。 親密な家族だけの最後の時間に寄り添い、 故人と遺族が絆を結び直すお手伝いをするのが納棺師という仕事です。
『最後に「ありがとう」と言えたなら』の著者、 大森あきこさんが納棺師を目指したのはコロナ禍の前ですが、 きっかけは実体験にありました。
がんで亡くした実父の葬儀で「誰かが作った葬儀に参加している」ようなぎこちなさを感じたものの、 納棺式で実父に旅支度をつけ、 冷たい体に触れたとき、
何かしてあげることができたと少しだけ救われた気持ちになったのだそうです。 実父の葬儀をきっかけに納棺師になった大森さんは、 以来、
4000人以上を見送りながら、 ご遺族に寄り添ってきました。 亡くなった夫の手で頭をなでてほしいと望んだ幼子を持つ若い妻、
最後にお母さんをいつものいいにおいにしてあげた小学生の姉弟、 痩せていく姿がつらくてお見舞いに来れなかったと泣きながら亡母の洗髪をする新人美容師の娘さん……。
家族の絆は死で絶たれるものではなく、 結び直されるもの――『最後に「ありがとう」と言えたなら』はそんなメッセージが込められた実話集です。
また、 本作の中では過去の「お別れ」に後悔している、 または、 悲しみから立ち直れずにつらい日々を送っている人におすすめする「紙の上の納棺式」も紹介。
故人とご自分の気持ちにもう一度向かい合い、 思い出の写真や故人にまつわるもの、 好きだったものなどを印刷して、
「棺」に見立てた紙の上に貼っていくというワークです。 死別から時間がたっても、 一人でもできる「紙の上の納棺式」は、
葬儀や弔問機会が縮小されている長引くコロナ禍にはまさに知っておきたいグリーフケアです。
本作の発売に合わせて、 豊富な経験と遺族の悲嘆をケアするグリーフサポートの認定資格を持つ大森さんが、 コロナ禍の今、
知っておきたい心残りのない「お別れ」について「NHKジャーナル」で語ります。
「NHKジャーナル」
NHKラジオ第一 11月10日(水)午後10時~出演予定
『最後に「ありがとう」と言えたなら』
死は別れではなく始まり――4000人以上を見送った納棺師が思わず涙した家族の物語。 なくなった夫に頭をなでてほしいと願った妻。
姉弟が覚えているお母さんのいいにおい。 お気に入りの洋服を着て何度もだっこされた小さな“なきがら”――故人を棺へと移す納棺式に、 ひとつとして同じものはない。
生と死のはざまのごく限られた時間に、 家族は絆を結び直していく。 ベテラン納棺師が目頭を熱くした宝石のような実話集。
<目次>
第1章 においのぬくもり 声のやすらぎ
「いい子、 いい子」して欲しかった
桜の下の棺
悲しいのは当たり前だよね
音の記憶
お母さんのにおい
人は死ぬとどこに行くの?
第2章 旅立ちのための時間
生と死の間の時間
親父の思い出なんてない
最後のお風呂
霊感納棺師になりたい
「このたびはご愁傷しゃまです」
「悲しい」と「怖い」
亡くなった人に呼ばれる話
驚かない技術
どんな顔で逝きますか?
上手くいかない日の話
第3章 棺は人生の宝箱
鰻と日本酒と留袖と
あの世に何を持っていく?
「やっぱりお父さんだった」
最後のお出かけに着ていく服
最後の会話
会いたい幽霊
どんな反応も当たり前
幸せの俳句は「ありがとう」への返事
よいお母さんになりたい
【コラム】
納棺式の流れ
納棺式のタイミング
紙の上の納棺式
大森あきこさん
大森あきこさん
著者紹介
大森あきこ(おおもり・あきこ)
1970年生まれ。 38歳の時に営業職から納棺師に転職。 延べ4000人以上の亡くなった方のお見送りのお手伝いをする。
(株)ジーエスアイでグリーフサポートを学び、 (株)グリーフサポート研究所の認定講師の資格を取得。 納棺師の会社・NK東日本(株)で新人育成を担当。
「おくりびとアカデミー」、 「介護美容研究所」の外部講師。 夫、 息子2人の4人家族。
『最後に「ありがとう」と言えたなら』
【著者名】大森あきこ
【発売日】11月17日
【造本】四六変小・ソフトカバー
【本体定価】1485円(税込)
【ISBN】978-4-10-354261-2
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