《麗子像》の画家・岸田劉生の超重要コレクション全42点を一挙お披露目! 京都国立近代美術館の展覧会にあわせ、公式図録『京都国立近代美術館のコレクションでたどる 岸田劉生のあゆみ』が1/31発売。

京都国立近代美術館の展覧会にあわせ、公式図録『京都国立近代美術館のコレクションでたどる 岸田劉生のあゆみ』が1/31発売。 教科書や切手などでもおなじみ、

《麗子像》や《道路と土手と塀(切通之写生)》で知られる大正期のカリスマ画家・岸田劉生(1891~1929)。 昨年、

京都国立近代美術館がその作品29点を12億円で購入&13点を受贈しました。

この新収蔵の42点を一挙お披露目する「岸田劉生と森村・松方コレクション」が開催されます(1月29日~3月6日)。 あわせ、

同展の公式図録『京都国立近代美術館のコレクションでたどる 岸田劉生のあゆみ』が新潮社〈とんぼの本〉シリーズの一冊として刊行となります。

カバーには、

聖徳太子像からヒントを得て描いたという《麗子裸像》 [https://prtimes.jp/i/47877/445/resize/d47877-445-242d67373cb74c583ea6-0.jpg&s3=47877-445-75eb8fcf663a5d9bd79caf550dd2afcc-1635×2127.jpg]

カバーには、 聖徳太子像からヒントを得て描いたという《麗子裸像》

カバー裏には、

20歳で描いた《外套着たる自画像》 [https://prtimes.jp/i/47877/445/resize/d47877-445-c48a1af2fb07275cd24a-1.jpg&s3=47877-445-44d9efe274e887cd7ae439efebe8f9df-1961×2545.jpg]

カバー裏には、 20歳で描いた《外套着たる自画像》

2021年、 京都国立近代美術館が一括収蔵した、 岸田劉生の作品42点は、 初期から晩年まで、 変遷を繰り返した画業を網羅し、

さらに《麗子裸像》や《自画像》など各時代の重要作を多く含む大変貴重なコレクションです。

1月31日、 新潮社より発売の『京都国立近代美術館のコレクションでたどる 岸田劉生のあゆみ』では、 同館主任研究員・梶岡秀一氏が、 これら新収蔵品を含む、

館蔵の劉生作品全50点を通して、 画家の芸術に捧げられた短くも濃密な人生とその思想を案内します。

また劉生の愛娘・麗子の次女で、 画家の岸田夏子氏は、 あまた描かれた「麗子像」から30点を厳選し、 見どころをたっぷり解説。

父と娘がたどった美の軌跡を伝えます。

さらに画業の転換点ともなった京都在住期に注目し、 当時の劉生を直接知る人々による座談会や 劉生が歩いた京都をガイドする「劉生聖地巡礼案内」なども収録します。

没後90年を経たいまなお人々を魅了し続ける画家の真の姿に迫り、 入門書としても最適な一冊です。

展覧会とあわせ、 ぜひお手にとってご覧ください。

■著者コメント

「2021年3月、 京都国立近代美術館は、 日本近代美術の巨匠、 岸田劉生の作品42点を一括収蔵した。 29点を独立行政法人国立美術館の予算で購入し、

残る13点を寄贈いただいた格好である。

作品数も豊かだが、 内容が多彩であり、 油彩・水彩・素描・日本画・版画・彫刻の各分野にまたがるばかりか、

主題に関しても自画像・肖像画・宗教画・風景画・静物画・風俗画(芝居絵)など各領域を網羅。 劉生の画業の初期から晩期まで各時期の代表作も含んでいる。

油彩画のうち1点は両面になっているから、 事実上の作品数は43点になるといってもよい。

これらを新たに加えて質量ともに充実度を高めた京都国立近代美術館の劉生作品コレクションによって、 彼の画業全体を展望してみるのが本書の趣旨である。

(中略)作品を通して劉生の生涯をご覧いただくと同時に、 画業の流れの中で作品の意味深さを感じ取っていただければ幸いである」(梶岡秀一「劉生の道程」より)

「画家は愛娘を描いた数多くの『麗子像』に何を託したのでしょう。 それは画家として表現でき得る最高の美を摑んだ確証、

それは我が子にだからこそ重ねることができた美、 子供とともに成長する画家と娘の歩んだ美の歴史の記録とも言えるでしょう。

このような絵画作品は世界広しといえどもどこにも存在せず、 見ることはできないでしょう。

『麗子像』は不思議な前人未到の美の世界の旅路の証言なのです」(岸田夏子「劉生が麗子像に託したもの」より)

■目次より

京都国立近代美術館のコレクションで画業と人生をたどる劉生の道程

文 梶岡秀一

銀座時代/代々木・玉川時代/鵠沼時代/京都時代/鎌倉時代

麗子づくし

選・コメント・文 岸田夏子

麗子像30選/劉生が麗子像に託したもの

●コレクターとパトロン 京都国立近代美術館の劉生コレクションの成り立ち

●【再録】〈座談会〉京都時代の劉生

●京都劉生聖地巡礼案内

■著者紹介:梶岡秀一(かじおか・しゅういち)

京都国立近代美術館主任研究員。 1970年、 宮崎県生まれ。 筑波大学芸術専門学群卒業。 愛媛県歴史文化博物館学芸員、 愛媛県美術館専門学芸員等を経て現職。

■著者紹介:岸田夏子(きしだ・なつこ)

画家。 祖父が岸田劉生。 母が《麗子像》のモデルであった岸田麗子。 1940年、 和歌山県生まれ。 63年、 東京藝術大学絵画科油画専攻卒業。 65年、

同大学院油画専攻修了。

■書籍データ

【タイトル】『京都国立近代美術館のコレクションでたどる 岸田劉生のあゆみ』

【著者名】梶岡秀一 岸田夏子

【発売日】2022年1月31日

【造本】B5変型判 128頁(オールカラー)

【本体定価】2200円(税込)

【ISBN】978-4-10-602300-2

【URL】

https://www.shinchosha.co.jp/book/602300/