体外式横隔膜ペースメーカー適用のための着実な医療提供体制の構築

先天性中枢性低換気症候群の患者様への適用としては国内2例目となる横隔膜ペーシング植込み手術が実施。 2021年11月、

先天性中枢性低換気症候群の患者様への適用としては国内2例目となる横隔膜ペーシング植込み手術が実施され、

現在は順調にペーシングによる呼吸管理が実施されております。

今回の植込み手術と呼吸管理はどちらも1例目と同じ施設で実施されたため、 手術実施施設(順天堂大学医学部附属順天堂医院 小児外科・小児泌尿生殖器外科 主担当:越智

崇徳 医師)ならびに呼吸管理実施施設(東京女子医科大学附属足立医療センター 新生児科 主担当:山田 洋輔 医師)におけるご経験と、

2施設間における密接な連携により、 患者様への医療提供体制がより円滑に進められました。

今回の同施設・同施設間における2例目の実施と着実な医療提供体制の構築は、 複数施設・複数診療科の連携が必須である本治療のロールモデルになると捉えております。

今後、 本邦でのさらなる導入を進めるうえで、 様々な医療機関様と連携し、 人工呼吸器に依存して生活されている多くの患者様、

そして介護者様へ貢献できるよう横隔膜ペーシング治療の安全な普及を進めて参ります。

■横隔膜ペーシングシステム「NeuRx」

現在国内で横隔膜ペーシング治療への使用において、 承認を受けている製品は唯一NeuRxのみとなっております。

本品は「横隔神経の電気刺激により横隔膜の収縮が可能な、 人工呼吸器に依存する(1)脊髄損傷、 (2)中枢性低換気症候群」の患者様が適用の対象となります。

横隔膜に植込まれた電極に電気刺激が送られて、 横隔膜が収縮することで呼吸補助を行います。 電極の植込み手術は、 腹腔鏡下にて2時間程度の所要時間で、

比較的低侵襲に行うことが可能です。 電極は横隔膜に左右2本ずつ植込まれ、 体外式のペースメーカーにより電気信号が送られます。

術後にコンディショニングと呼ばれる横隔膜ペーシングの設定調整や使用時間を徐々に延長することで、 在宅での管理が可能となります。 本品を使用している間は、

人工呼吸器を一時的に離脱することが可能となり、 患者様のQOLが大幅に改善されることが期待されます。

体外式のペースメーカーは、 小型で携帯性に優れており(重さ:約250g、 サイズ:8cm×13.7cm×3.4cm)、 外出も容易となります。

駆動には市販の単2サイズのアルカリ乾電池やリチウム乾電池が用いられることから、

生命維持装置として課題の一つである災害時の電源確保といった点においても容易に対応が可能です。 NeuRxは、 モータ等の駆動がないことから、

これまで人工呼吸器の音が気になっていたような場面でも周囲を気にすることなく使用することができます。 また、 介護者様にとっても吸引回数が減るなど、

人工呼吸器と比較してケアの負担軽減が期待される機器であります。

今回、 NeuRxは国内で初めて横隔膜ペーシング治療用の医療機器として薬事承認を取得し、 保険収載されたことで、

これまで人工呼吸器という手段に頼らざるを得なかった脊髄損傷や中枢性低換気症候群の患者様の呼吸管理において、 経済的負担も最小限に抑えながら、

新たな治療の選択肢を提供することが可能となりました。

【会社概要】

会社名 : USCIジャパン株式会社

所在地 : 〒151-0053 東京都渋谷区代々木3-28-6

設立 : 1999年4月

代表 : 代表取締役 森 清隆

事業内容: 医療機器の輸入・製造・販売

URL :

http://www.usci.co.jp/

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