出生前診断について妊婦はどう考えている?調査で分かった、判定結果に対する十分な事前情報とサポート体制の必要性。~35歳以上の妊婦の97.4%が、 陽性判定の場合にはカウンセリングが必要と回答~

陽性判定の場合にはカウンセリングが必要と回答~ 河合蘭とベビカムでの共同インターネット調査結果による、出生前診断に対する妊婦の立場から見た現状と課題を広く共有

出産ジャーナリスト河合蘭と、 妊娠・育児コミュニティ「ベビカム」を運営するベビカム株式会社(本社所在地:東京都千代田区、 代表取締役:安西正育)は、

共同でインターネット調査を行い、 出生前診断に対しての妊婦の立場からの声をもとに、 その現状と課題をまとめました。 このデータに関しては、

研究や現場での対策の目的で広く共有・活用していただくことを考えています。 晩産化が進む中、 一般女性は染色体異常の増加を不安に感じており、

相談相手を強く求めていますが、 なかなか得られない状況です。 混乱は新型出生前診断(NIPT)以外の検査、 無認可施設以外の施設でも起きています。

陽性とされたときの戸惑いやストレスなど、 当事者である妊娠中の女性達は、 一体、 どう感じているのか?

今回の調査結果には、 20以上の詳細な質問項目に対する回答に、 今の状況が反映されています。 その実態とそれに伴う課題を明らかにし、

対策を考えるための一助になればと願っています。

インターネット調査の概要

―――――――――

河合蘭・ベビカム共同インターネット調査

「出生前診断のニーズに関するアンケート」

■回答期間

2020年10月2日(金)~2020年10月11日(日)

■調査方法

インターネット調査 (「Questant」使用)

妊娠・育児情報サイト「ベビカム」にて会員に周知し考えや妊娠中の経験を聞いた。

経験については末子妊娠中のことを回答してもらう。

■回答者

出産体験者の女性、 妊婦さん 515名

―――――――――

今回のアンケートの主な結果を以下にまとめます。 (具体的な設問内容はこのリリースの最後にまとめて掲載しています)

・高齢出産をする妊婦の最大の不安は染色体異常。

・何らかの検査を受けた人の割合は30代後半では4割、 40代では6割。 2012年調査は1.5割(35歳以上)だったので増加し、 検査の種類も増えている。

・検査施設は増えているが、 その一方で今なお、 高齢妊娠でも7割の人はかかっている産科医と出生前診断の話をしていない。

・検査に思い悩む妊婦は、 出生前診断の正しい情報や相談できる場を求めている。

・妊婦の97.4%が、 陽性判定が出た場合はカウンセリングが必要と回答(30代後半の場合 「とてもそう思う」:77.1%,、 「ややそう思う」:20.3%) 。

これらのことから、妊婦自身や家族が十分考えられるための、 基本的な情報や心理的サポートが必要とされているが、 そのサポート体制はまだ整備されてはいない

現実が伺われます。 今後、 出生前診断を受信する妊婦がさらに増える傾向にあるため、 サポート体制の早急な整備が望まれます。

また、 出生前診断についての体験や希望、 思うところなどのフリーコメントでは、合計3万文字近くにもなる、 数多くの現実的な意見を集めることができました。

「相談できる場・説明が欲しい」「よくわからなかった」「皆に説明して欲しい」「受けにくい」「怖い」「検査しようと思っていたのに違う気持ちに・・・」「しっかり考え、

話しました」「夫婦で意見が別れることもある」「もう妊娠しません」といった数々の意見や、

「陽性になった経験者として思うこと」「障害者家族として思うこと」なども寄せられ、 今後の対策を考える上で、 貴重な意見が集まりました。

なお、 今回の調査結果のデータに関して、 研究や現場での対策の目的や取材等の目的で関心のある方々には、 広く共有することも検討していますので、

以下までお問い合わせください。

――――――――

【お問い合わせフォーム】

https://questant.jp/q/babycome_research20121

――――――――

(参考)今回の調査の主な設問内容

Q かかっていた病産院では、 出生前診断について、 何らかの形で情報を提供しましたか?

Q あなたが受けたことがある出生前診断がありましたら、 何を受けたか教えてください。

Q 出生前診断を受けた方にお聞きします。 かかっていた病産院とは別の場所で受けましたか?

Q 出生前診断を受けた方にお聞きします。 受けた理由は何ですか?

Q 新型出生前診断(NIPT)を受けた方にお聞きします。 あなたが検査を受けたのは認定施設ですか?それとも認定外(無認可)の施設ですか?

Q 新型出生前診断(NIPT)を受けた方にお聞きします。 結果はどのように知らされましたか?

Q 新型出生前診断(NIPT)を受けた方にお聞きします。 あなたは、 なぜ、 その施設で新型出生前診断(NIPT)を受けたのですか?

Q 新型出生前診断(NIPT)を受けた方にお聞きします。 あなたは、 その施設で新型出生前診断(NIPT)を受けたことをどう感じていらっしゃいますか。

Q あなたは、 出生前診断を受けるかどうか、 迷いましたか?

Q 出生前診断を受けなかった方にお聞きします。 受けなかった理由は何ですか?

Q 出生前診断について受けるかどうか考える時、 もし検査で赤ちゃんに異常があったとわかった時などに、 専門家が妊婦健診とは別に時間を取って、

個別に相談に乗ってくれる場(病院では「遺伝カウンセリング」と呼ばれています)は必要だと思いますか?

Q 前の質問の、 「検査で赤ちゃんに異常があるとわかった時」に相談できる場がどんな場であってほしいですか?

Q 妊娠初期の超音波検査で、

あなたのかかっていた医師は「NT」と呼ばれる『胎児の首の後ろのむくみ』の厚み(胎児に病気がある確率が通常より高いサイン)を調べましたか?

Q ご出産時の年齢が35歳以上の方にお聞きします。 高齢出産をするにあたり、 何が一番不安ですか(でしたか)?

Q 出生前診断について、 あなたのご体験や希望、 思うところを何でもご自由にお書きください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【 河合 蘭 】

出産ジャーナリスト

1959年東京生まれ。 3人の子の育児経験を持ち、 女性の視点から、 現代人が親になる際のさまざまな問題を本や記事の執筆、 写真撮影等で追ってきた。

厚生労働省が新たに立ち上げた「NIPT等の出生前検査に関する専門委員会の構成員。

おもな著書は「科学ジャーナリスト賞2016」受賞作『出生前診断 出産ジャーナリストが見つめた現状と未来』(朝日新聞出版)、 『卵子老化の真実』(文藝春秋)、

『未妊-「産む」と決められない』(NHK出版)、 『助産師と産むー病院でも、 助産院でも、 自宅でも』(岩波ブックレット)など。

講演、 放送出演多数、 日本周産期・新生児医学会、 日本赤十字社看護大学、 株式会社ピジョン本社等で写真展も開催。

東洋経済オンライン(東洋経済新報社)「ニッポンの出産は安心・安全なのか」、 現代ビジネス –

FRaU(講談社)「出生前診断と母たち」「新型コロナと妊婦」連載中。 国立大学法人東京医科歯科大学、 日本赤十字社助産師学校非常勤講師。

<公式ホームページ>

http://www.kawairan.com/

【ベビカム株式会社について】

1996年創立。

1998年、 妊娠・出産・育児の不安を楽しみに変えるためのコミュニティサイト「ベビカム」を開設。 現在会員数は約35万人で日本最大級。

コミュニティやブログサービスのほか、 専門家にも協力を得て、 相談室や大百科的コンテンツ、 膨大な体験談などを提供。 さらに、

ユーザーのニーズに合った生活情報、 商品情報の提供や、 セミナー・イベント等も行うとともに、 自治体とも提携して、

子育て中の女性の就業支援(WorkSmart)に関わる事業も展開している。

ベビカムでのリサーチの活動は、 キッズデザイン賞 審査委員長特別賞・社会貢献メディア賞を受賞しており、

各分野の大手企業との商品開発やマーケティング等のコラボ活動も手がけている。

コロナ禍においては、 いち早くオンラインでのベビカム両親学級を開催し、 病院にもその仕組みを提供するとともに、

ママたちがつながる毎日開催のオンラインライブお茶会「ベビカムMama Tea Break」などを継続展開中。

また、 本田技研工業のコミュニティ企画・運営をはじめ、 数多くの企業に向けて、 コミュニティの企画コンサルティング、 制作、 マーケティング、

運営サービス等も提供する。

ベビカム Webサイト(

https://www.babycome.ne.jp

ベビカムMama Tea Break (

https://www.babycome.ne.jp/mama_teabreak/

会社名: ベビカム株式会社

設立:1996年2月20日

資本金:8000万円

代表者: 代表取締役社長 安西正育

所在地: 東京都千代田区神田神保町3-3 神保町SF IIIビル 8階

ホームページ:

https://company.babycome.jp

【本リリースに関するお問い合わせ先】

ベビカム株式会社 担当:山田妙子

TEL:03-5357-1857/FAX:03-5357-1858

E-Mail:[email protected]