ファンケル スキンケア製品の長期使用における肌の影響を検証

肌に負担のないスキンケア製品の使用が、エイジングケアに期待 ― 株式会社ファンケルは、 独自の安全性基準(FSS)に基づき、

防腐剤や殺菌剤など肌に負担をかける可能性がある成分を不使用にするとともに、 さまざまな安全性評価結果で選定された成分や各種試験などで、

肌が不調な時にもお使いいただけるスキンケア製品の開発をしています。 これらの製品は、 肌への負担が少ないため、 幅広い肌状態の方に、

末永くお使いいただけるという利点があります。 今回、 肌に負担がかかりにくい分、 肌に対して良い影響が期待できる可能性の有無を検証しました。 本検証により、

肌の負担成分が配合されていないスキンケア製品の使用者の多くは、 「肌がきれいだといわれる」「若く見られる」という傾向があり、 さらに、 使用期間が長い人ほど、

その傾向は多く見られました。 さらに、 シワが目立ちはじめる40代や50代で1年以上の使用者は、 同年代の1年未満の使用者と比較し、

シワが有意に目立たないことが確認されました。

これらの結果から、 防腐剤などの肌負担になる成分を配合しないスキンケア製品の長期使用は、 自身のよりよい肌状態を保ち、

継続使用することでいつまでも若々しい肌につながることと考えております。

<検証結果>

【効果実感の結果】

肌の負担成分が配合されているスキンケア製品を使用の80人(以下、 配合製品使用者群と表記)と、 配合されていないスキンケア製品を使用の95人(以下、

無配合製品使用者群と表記)で、 比較検証をしました。 検証項目は、 主観的指標として自身の肌への効果実感、 客観的指標として肌のキメの状態を設定しました。

効果実感は、 アンケート調査を実施し、 肌のキメとシワは、 表面形状採取ができるレプリカ剤を使用して洗顔20分後の頬と目尻の状態を各自で採取してもらい、

当研究所に送付後、 解析しました。 その結果、 無配合製品使用者群は、 「肌がきれいだと人からいわれる」「実年齢より若く見られる」の項目で、

配合製品使用者群と比較してそれぞれ27.4%、 25.3%と多い回答があり、 有意に主観的での差があることが確認されました(図1)。

次に、 無配合製品使用者群の中で、 継続使用による影響を評価するため、 615人で継続使用期間を5年未満、 6年から10年、 11年以上と使用歴に応じて区切り、

効果実感とシワの評価を行いました。 使用期間が長いほど「肌がきれいだと人からいわれる」「実年齢より若く見られる」の項目で有意に増加を示しました。 さらに、

5年未満の使用歴をさらに解析した結果、 1年ごとに実感の差が明確に現れることが確認されました(図2)。

【肌のキメとシワ状態の結果】

無配合製品使用者群は、 肌のキメの均一性と細かさで、 配合製品使用者群よりも有意によい状態であることが確認されました(図3)。

さらに、 シワが目立ちはじめる40代、 50代では、 1年以上の使用者と1年未満の使用者を比較し、 シワの状態を解析した結果、

1年以上でシワの体積で有意に低い値が確認され、 長期の使用ほど、 シワの発生が抑制されることが示唆されました(図4)。

<研究背景・目的>

当社はこれまで、 化粧品に使用される代表的な防腐剤の肌へのダメージについて研究し、 さらに、 これらの成分が、

スキンケアの効能・効果を阻害する可能性についても、 検証してきました。 しかしながら、 実際にこれらの肌ダメージを低減したスキンケア製品を長く使用することで、

肌にどのような“影響”を与えるのか、 実証することはできていませんでした。 そこで、

自社基準で設定した肌の負担となる成分の配合有無でスキンケア製品の使用群を設定し、 さらに、 肌負担となる成分無配合のスキンケアの使用歴に応じた比較を行いました。

<今後の展望>

今回の調査では、 肌に負担となる成分無配合のスキンケア製品を長く使うことで、 肌のきれいさにつながる実感とともに、 肌の老化を防ぐ、 つまり、

若々しさの持続につながる可能性を見いだすことができました。 防腐剤などの肌に負担となる成分は、 微細なストレスを与えるため、 これらの成分を配合しないことで、

スキンケアを負担なく使うことができると考えますが、 この微細なストレスは徐々に肌に蓄積するため、 将来の肌状態にも違いを生み出すと考えています。 これからも、

当社では、 “肌状態に関わらずいつも安心して使える”という声を大事にするとともに、 将来の肌状態の違いを生み出すスキンケア製品の開発を目標とし、

研究を進めてまいります。