護施設への入居検討者の47.6%が認知症の症状があると回答

掲載施設数No.1の⽼人ホーム検索サイト「みんなの介護」を運営する株式会社クーリエ(本社:東京都渋谷区、 代表取締役 安田 大作)では、

サイト運営で得た知見を基に介護事業の課題や社会的事象を調査・研究しています。 今回は、 介護施設への入居者予定者の認知症の症状に関するレポートです。 *

高まる認知症ケアの需要

認知症の高齢者数は増加の一途を辿っています。

2012年の時点で462万人だった認知症の高齢者数は、 2025年には各年齢の認知症有病率が2012年以降一定と仮定した場合、

675万人に達すると推計されています。 認知症高齢者の割合は、 2012年時点で7人に1人であったのに対して、 2025年には5人に1人になる計算です。

今回は、 介護施設への入居を検討している方々の認知症の症状についてアンケート調査を行いました。

「みんなの介護」を経由して施設見学を行った人を対象にしたアンケートによると、 下図のような結果となっています。

【認知症についてのアンケート】

【調査概要】 * 調査期間:2022年5月1日~2022年5月31日

* 調査サイト:

https://www.minnanokaigo.com/

* 調査方法:インターネットでのアンケート調査

* 対象:「みんなの介護」を経由した介護施設への見学者

* 質問項目:「認知症の度合い」、 「介護施設に対する認知症ケアについての質問・意見(自由記載)」

* 調査機関: みんなの介護(株式会社クーリエ)

* 注:「認知症の度合い」の質問項目に対して「軽度」「中程度」「重度」のいずれかを回答しているものを「認知症の状態にある」としている。

認知症程度は自己申告によるもの

入居検討者の半数近くが、 何らかの認知症の症状を持っていると回答しています。 2022年4月度でも近しい結果が得られています。

しかし認知症を抱えた人が希望の施設に入居できるとは限りません。 「認知症相談可」としている施設は、

「みんなの介護」に掲載している施設全体の約70%にものぼりますが、「認知症重度対応可」としている施設は大幅に減り、 全体で6%程度にとどまります。

病状別に見てみると、 認知症の中で最も多い「アルツハイマー型認知症」は、 受け入れ可としている割合が多い一方、

「レビー小体型認知症」や「前頭側頭型認知症」などを受け入れられる施設は少なくなっています。

それでは、 介護施設への入居検討者が施設に対し期待していることはどのようなことなのでしょうか。 上記のアンケート回答を基にし、

入居検討者が気にしている認知症ケアに関する4つのポイントをまとめました。

1.入居検討者は、 既に認知症がある場合や、 入居後に認知症が進行した場合のことなども考えてくれる施設であるかどうかを見ているようです。

2.「適切な認知症ケアを行ってくれるのか?」は大きな関心事になっています。 実際にケアにあたるスタッフが認知症に理解があり、

なおかつ経験があることは大きなポイントとなります。

3.入居検討者は「入居後に認知症が進行してしまわないか」と心配しています。 認知症予防プログラムが取り入れられているかなど、

施設独自の取り組みに注目しているようです。

4.症状の重度に応じたケア体制が整備されていることが施設への安心感につながるようです。

今後、介護施設での認知症ケアが担う役割はさらに大きくなっていくと思われます。 施設側の供給が需要に追い付ていない面も多々あり、

介護施設による認知症ケアは課題を残している状況ともいえます。

※本記事は「経営オンライン 第38回」(2022年6月7日限定公開)、 「経営オンライン

第19回」(2020年12月21日限定公開)を基に加筆修正を行った記事です。 * 「経営オンライン」とは

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「経営オンライン」で公開した記事タイトル

見学者データから読み取る“認知症ケアの需要と供給”

過去5年間で空室数が最大!コロナ以降、 上がり続ける入居者獲得の難易度にどう対処するべきか

「施設見学者数は前年比151%!『面会対応』と『外出の自由度』で訴求せよ」 * 株式会社クーリエについて

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デジタルプラットフォームビジネスを展開し、 新たな価値創造を追求しています。

〈関連ウェブサイト〉

介護情報の総合ポータルサイト「みんなの介護」

https://www.minnanokaigo.com/

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介護の人材採用メディア「みんなの介護求人」

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連載コンテンツ「みんなの介護ニュース」

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介護福祉⼠ 国家試験対策ツール「ケアスタディ」

https://job.minnanokaigo.com/carestudy/

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