大学発ベンチャー企業・InnoJin株式会社が、2021年度「研究開発型スタートアップ支援事業/NEDO Entrepreneurs Program(NEP)に採択
Program(NEP)に採択 スマホアプリ型ドライアイ診断補助用プログラム医療機器の薬事承認を目指す 猪俣武範が代表取締役を務めるInnoJin株式会社は、
2021年度研究開発型スタートアップ支援事業NEDO Entrepreneurs Program(NEP)の助成事業者に採択されましたことを報告します。
InnoJin株式会社はスマホアプリ型ドライアイ診断補助用プログラム医療機器の開発および薬事承認を目指し、 研究開発を一層加速してまいります。
■本事業の背景
ドライアイは本邦で2,000万人以上が罹患するとされる最も多い眼の病気の一つであり、 超高齢社会、
デジタル作業の増加などにより今後も増えることが予想されています。 ドライアイに罹患すると、 眼不快感、 眼精疲労、
視機能低下により生活の質(QOL)や仕事の生産性を低下させることが分かっています。 しかし、 これまでの調査*1から、 ドライアイの症状があるものの、
診断に至っておらず、 症状に苦しんでいるドライアイ未診断者が多くいることが明らかになっています。 一方で、
ドライアイは重症化すると難治性角結膜上皮障害などを生じ、 視力低下、 角膜穿孔、 角膜の瘢痕化などといった病気を引き起こす可能性もあり、
早期診断・早期治療が求められています。
現在、 本邦においてドライアイの診断を行うには、 患者さんの眼の表面をフルオレセイン生体染色液で染色したうえで、
細隙灯顕微鏡による検査を実施する必要があります。 この生体染色検査は患者さんへの侵襲・接触を伴うため、 COVID-19流行下では、
非侵襲的・非接触的な検査方法への代替が求められています。 また、 遠隔診療・オンライン診療などの診療現場では、 細隙灯顕微鏡による眼の観察が困難であり、
ドライアイの診断は患者さんに対する自覚症状の問診でしか行うことができません。
このようなアンメットメディカルニーズに対し、 非侵襲的・非接触的にドライアイの病状評価が可能な新たなドライアイの検査法が求められてきました。
■本事業によるニーズの解決
代表の猪俣武範は、 2016年よりドライアイ研究用スマホアプリ「DryEyeRhythm(R) *2」(図1)を開発し、
ドライアイに関する個々人の包括的な健康ビッグデータの収集による大規模な研究を推進してきました。 InnoJin株式会社では、
このビッグデータをもとに生体染色を必要としない非侵襲的・非接触的な新規ドライアイ診断補助用スマホアプリ(図2)を開発しました。
本事業によってスマホアプリによるドライアイの診断補助が実施できれば、 非侵襲的・非接触的にドライアイの診療が可能となります。 また、
眼科の遠隔診療・オンライン診療の現場においても、 自覚症状の問診だけではないドライアイに対する定量的な評価が可能となります。
■今後の展望
スマホアプリ型ドライアイ診断補助用プログラム医療機器の開発を目指し、 2022年度に多機関共同特定臨床研究を実施します。 その結果をもとに検証的治験を行い、
医療機器としての薬事承認を目指します。
医療機器として薬事承認が得られましたら、 2025年を目標に眼科クリニックでの利用開始を目指します。
■会社概要
InnoJin株式会社
私たちは医療のDx化に取り組む大学発ベンチャーです。 Society5.0におけるヒト中心の医療の実現に向け、
ドライアイや花粉症に対するスマホアプリ型プログラム医療機器、 VR・XR技術を用いた医療機器の開発や、 オンライン診療普及に向けた事業を行っております。 PR
代表者 :猪俣武範
設立 :2020年12月1日
所在地 :東京都文京区本郷3-38-10
電話番号 :03-6670-8993
企業サイト:
事業内容 :
医療及びヘルスケアに関するITを活用した事業
医療及びヘルスケアに関する情報収集、 分析及び情報提供
医療及びヘルスケアに関するウェブコンテンツ
及びデジタルコンテンツの企画、 制作、 販売及び配信
医療及びヘルスケアに関するコンサルティング業務
医療及びヘルスケアに関する研究
教育事業
書籍その他印刷物及び電子出版物の企画、 政策並びに販売
前各号に付帯関連する一切の事業
■用語解説
※1 Inomataら、 Risk Factors for Severe Dry Eye Disease: Crowdsourced Research
Using DryEyeRhythm.Ophthalmology. 2019;126(5):766-8
※2 ドライアイリズム(R)︎ (DryEyeRhythm(R)):2016年11月に順天堂大学医学部眼科(研究代表者
猪俣武範)が開発した研究用スマートフォンアプリケーション。 瞬目測定、 ドライアイ疾患特異的質問紙票からドライアイ指数の算出が可能なほか、
ドライアイの自覚症状とライフスタイルをアプリ上で表示することができる。
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