筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)患者に対するわさびスルフォラファン(6-MSITC)含有本わさびエキス末の臨床試験結果を発表

国際医療福祉大学成田病院心療内科の岡 孝和主任教授を中心とした研究グループ(国際医療福祉大学、 株式会社PAL、

帝人株式会社ニュートラシューティカルグループ)は、

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)※1の患者に対するわさびスルフォラファン(6-MSITC)含有本わさびエキス末の臨床効果に関する非盲検試験結果を、

第18回日本疲労学会総会・学術集会にて発表しました。

本発表において、 わさびスルフォラファン(6-MSITC)含有本わさびエキス末の3カ月摂取により、

1.筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)患者の臨床診断基準として用いられているパフォーマンスステータス(PS)、

2.ブレーンフォグ※2などの自覚症状(頭痛の頻度、 筋肉痛の頻度、 ブレーンフォグの程度、 考えを言葉にできない程度、 羞明の程度)、

3.認知機能評価であるTrail Making Test-A (TMT-A)※3の成績がそれぞれ摂取前に比べて有意に改善することが報告されました。

特に3.TMT-Aの値について、 摂取前平均値53.0秒から摂取後38.1秒へ有意に改善しました。

今回の発表内容と同様の内容を、 ビルバオ(スペイン)で開催される国際慢性疲労学会(IACFS、 2022/10/27-29)にて発表する予定です。

※1 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)

これまで健康に生活していた人がある日突然原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、 それ以降強度の疲労感と共に、 微熱、 頭痛、 筋肉痛、 関節痛、 脱力感、

思考力の障害、 抑うつ症状などが長期にわたって続くため、 健全な社会生活が送れなくなるという疾患です。

※2 ブレーンフォグ

ME/CFS患者における悩みのひとつとして「ブレーンフォグ」があります。 ブレーンフォグは脳に霧がかかったような症状を総称したもので、 統一した定義はなく、

主な症状として「頭が冴えない」「焦点を合わせたり集中したりすることができない」「物事を覚えることや思い出すことができない」「考えることが遅い」「言葉を見つけることに苦労する」といった認知機能に関連するものが報告されています。

※3 TMT-A

前頭葉機能(認知機能)を測定する検査で、 紙の上に書いてある数字を1から25までトレースする時間を測定します。 (健常人の平均:20歳代、

30歳代では29±8秒、 40歳代では30±8秒)

【研究概要】

対象者:国際医療福祉大学を受診し、 従来の治療を3カ月行っても改善の乏しかった成人ME/CFS患者で、

本研究の趣旨を理解し同意を得た20-57歳(平均37.6歳)の15名(男性3名、 女性12名)

ME/CFS罹病期間:5.1±4.0年

研究方法:12週間、 本わさびエキス末(1日当たり6-MSITC 9.6mg相当)を摂取させ、 その前後で前述の項目を評価

試験ID:jRCTs031190205(認定番号CRB3180027)

【国際医療福祉大学成田病院心療内科 岡主任教授よりコメント】

ME/CFSは6ヶ月以上にわたって強い倦怠感を伴う日常活動能力の低下、 活動後の強い倦怠感、 睡眠障害、 認知機能障害、 起立性調節障害がみられる疾患で、

有効な治療法は限られています。 倦怠感に加えて、 認知機能障害(ブレーンフォグを含む)は患者さんの日常生活を著しく困難にする原因となっていますが、

それに対する有効な治療は知られていません。 今回の研究で、 わさびスルフォラファンが認知機能障害、 ブレーンフォグを改善することが示されました。 本研究により、

ME/CFS患者に対する治療の選択肢が新たに一つ加わる可能性があります。

【わさびスルフォラファン(6-MSITC)について】

わさびスルフォラファン(6-MSITC)は、 本わさびに100gあたり約0.05gしか含まれていない希少な健康成分です。 非臨床研究においては、

酸化ストレスなどから細胞を保護する転写因子「NRF2」の活性化によって抗酸化作用を示すことが知られており、

アルツハイマー病モデルマウスでは脳内の酸化ストレスを抑制して、 認知機能を改善させることが報告されています。 ※4また、

臨床研究においても認知機能の一部である集中力・判断力を向上させることが報告されています。 ※5

※4 Nrf2 Suppresses Oxidative Stress and Inflammation in App Knock-In Alzheimer‘s

Disease Model Mice. Molecular and Cellular Biology. Mol Cell Biol.

2020;40(6):e00467-19.

※5 The effects of wasabi root extract rich in 6-(methylsulfinyl)hexyl

isothiocyanateon neurocognitive functions in cognitively intact middle-aged and

older adults: a randomized, double-blind, placebo-controlled trial. Jpn

Pharmacol Ther. 47, 275-286 (2019).

【NOMONについて】

帝人グループのNOMONは、 ニュートラシューティカル(人々の日々の健康維持に有用である科学的根拠をもつ食品成分)を追求する企業として、

独自の研究開発力をもとに自社製品についてエビデンスを構築し、 社会課題の解決に向けて活動しています。 食品成分の研究・開発に関わる業務を帝人株式会社、

製品の販売・プロモーションに関わる業務をNOMONが実施しています。

【会社概要】

会社名:NOMON株式会社

代表者:代表取締役CEO 山名 慶

所在地:<本社>〒100-8585 東京都千代田区霞が関3-2-1霞が関コモンゲート西館

<東京オフィス>〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-25-12 Famビル2F

設立:2019年2月25日

事業内容:ニュートラシューティカル製品の販売とそれに関する事業全般

HP:

https://www.nomon.jp/ 当リリースの詳細について

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000050198.html

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