約200人の乾癬患者さんへの調査結果発表「温泉やプール、半袖の服を着て出かける」など、現在も避けたり、過去に避けた経験のある日常のシーンが明らかに
一方、医師への相談で回避行動に変化も。気兼ねなくできることを望む日常のシーンを描いたイラスト展示会を開催
ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:關口修平、以下「ヤンセン」)は、この度乾癬患者さんを対象に、乾癬の症状が原因で避けている日常生活のシーンやその理由、医師への相談の状況などについて調査を行いました。
その結果、多くの患者さんが症状を人に見られたくない、不潔だと誤解されたくない等の理由から、複数の日常生活のシーンにおいて避けた経験があることが明らかになりました。しかしその一方で、実際に避けた経験のあるシーンについて、それらを気兼ねなくできるようになりたいと望んでいる患者さんが多いことも分かりました。そして日常生活の中で避けた経験を機に、医師に治療について相談したことで回避行動がなくなったり、少なくなっている患者さんがいることも判明しました。主な調査結果は、以下の通りです。
8~9割の患者さん、「温泉やプール、半袖を着て出かける」ことを避ける
全回答者202人のうち、「温泉やプール、海などに行く」ことを避けた経験があると回答した人は90%(182/202人)を占め、その内訳は「現在も避けている(60%(121/202人)」、「過去に避けた経験がある30%(61/202人)」でした【図1】。そして「半袖やノースリーブなど、肌を露出する服を着て誰かと出かける」ことを避けたことがあると回答したのは全体の82%(166/202人)で、その内訳は「現在も避けている50%(101/202人)」、「過去に避けた経験がある32%(65/202人)」でした【図2】
避けている理由は「症状を見られたくない」、「不潔だと誤解されたくない」から
「温泉やプール、海などに行く」、「半袖やノースリーブなど、肌を露出する服を着て誰かと出かける」ことを避ける理由として、いずれの場合も最も多かった回答としてそれぞれの回答者のうち74%が「症状を見られたくないから」と答え、次にそれぞれ5~6割の人が「不潔だと誤解されたくないから」を、理由として挙げました【図3】。
避けた経験がある人の7割が医師に相談、うち計66%は回避行動に変化
現在も避けている、もしくは過去に避けたことがあるシーンが1つでもあると回答した194名に対し、避けた経験をきっかけに、治療法や治療薬について医師に相談したかどうかを聞いたところ、71%(138/194人)が医師に相談していました【図4】。そしてそのうち20%(28/138人)は医師に相談した結果、「全く避けなくなった」と回答し、46%(63/138人)は「少しは避けないようになった」と回答、合せて66%の患者(91/138人)さんは、医師に相談した結果、回避行動に変化が見られました。【図5】。
約7割が「濃い色の服を着る」、「半袖など肌を露出する服を着て出かける」を気兼ねなくできることを望む
日常生活のそれぞれのシーンについて「現在も避けていると回答した人」に対し、気兼ねなくできることをどの程度望んでいるかを聞いたところ、「濃い色(黒や紺など)の服を着る」ことを希望する人(非常に希望する、希望する、やや希望するの合計、以下同じ)が、73%(36/49人)を占めました【図6】。また、「半袖やノースリーブなど、肌を露出する服を着て誰かと出かける」ことを希望する人は72%(73/101人)でした【図7】。
ヤンセンでは、今回の調査結果から明らかになった乾癬患者さんが日常生活の中で避ける経験がありながらも、気兼ねなくできることを望む日常生活のシーンをイラストレーターさんに描いていただき、乾癬患者さんに対する誤解や特別視を減らすことを目的に、以下の通り展示会を開催することにいたしました※。
※なお、本展示会でご紹介する日常生活のシーンやお悩みは、全ての乾癬患者さんに当てはまるものではございません。
開催概要
名 称: Art Exhibition for Psoriasis draw the future –乾癬。そこから思い描く未来の日常展-
会 期: 2023年2月3日 (金) ~ 2月5日(日) 全日 11:00~20:00
会 場: スパイラルガーデン 1Fギャラリー(東京都港区青山5-6-23)
入場料: 無料
主 催: ヤンセンファーマ株式会社
総合監修:帝京大学 医学部 皮膚科学講座 主任教授 多田弥生先生
後 援: 一般社団法人INSPIRE JAPAN WPD 乾癬啓発普及協会/ NPO法人東京乾癬の会P-PAT
備 考: 原画やグッズの販売はしておりません。
調査概要
調査期間: 2022年12月12日~12月16日
調査実施機関: 株式会社インテージヘルスケア
回 答: 20~60代の尋常性乾癬と診断された患者さん 計202人(男性118人、女性84人)
方 法: インターネット調査
主な調査結果
【図1】「温泉やプール、海などに行く」ことを避けた経験があると回答した人は90%(182/202人)を占め、その内訳は「現在も避けている(60%(121/202人)」、「過去に避けた経験がある30%(61/202人)」。
Q: 日常生活の以下のシーンにおいて、あなたは乾癬が原因で現在避けている、もしくは過去に避けた経験がありますか。温泉やプール、海などに行く(単一回答)
【図2】「半袖やノースリーブなど、肌を露出する服を着て誰かと出かける」ことを避けたことがあると回答したのは全体の82%(166/202人)で、その内訳は「現在も避けている50%(101/202人)」、「過去に避けた経験がある32%(65/202人)」
Q:
日常生活の以下のシーンにおいて、あなたは乾癬が原因で現在避けている、もしくは過去に避けた経験がありますか。半袖やノースリーブなど、肌を露出する服を着て誰かと出かける(単一回答)
【図3】避けている理由は、「症状を見られたくない」、「不潔だと誤解されたくない」から
Q:
日常生活でためらうことや状況、もしくは実際に避けている(もしくは過去に避けた経験がある)とお答えいただいた項目について、あなたがそう思う理由をお答えください。(複数回答)
n=182(温泉やプール、海などに行くことを避けている、避けた経験がある人)
【温泉やプール、海などに行く】ことを避ける理由
【半袖やノースリーブなど、肌を露出する服を着て誰かと出かける】ことを避ける理由
n=166(半袖やノースリーブなど、肌を露出する服を着て誰かと出かけることを避けている、避けた経験がある人)
【図4】避けた経験がある人の7割が医師に治療について相談
Q:
あなたは、日常生活の中でためらうこと、もしくは実際に避けていること(もしくは過去に避けた経験)がきっかけで、医師に治療法や治療薬について、相談したことがありますか。当てはまるものをお答えください。(単一回答)
n=194(現在、過去に日常生活の中で避けた経験がある人)
【図5】医師に治療について相談した人のうち66%はためらいや回避行動に変化
Q:
日常生活の中で、ためらうこと、もしくは実際に避けていること(もしくは過去に避けた経験)について医師に相談した結果、あなたの日常生活はどう変わりましたか。(単一回答)
n=138(現在もしくは過去に日常生活の中で避けた経験がきっかけで、医師に治療法や治療薬について相談した人)
【図6】73%(36/49人)が「濃い色(黒や紺など)の服を着る」ことを希望する(非常に希望する、希望する、やや希望するの合計)
Q:
以下に挙げる日常生活のシーンについて、気兼ねなくできることをあなたはどの程度望みますか。※現在のご自身に当てはまる状況ではなくても、シーンを想像してお答えください(単一回答)
n=49(濃い色、黒や紺などの服を着ることを現在も避けていると回答した人)
【図7】72%(73/101人)が「半袖やノースリーブなど、肌を露出する服を着て誰かと出かける」ことを希望する(非常に希望する、希望する、やや希望するの合計)
Q:
以下に挙げる日常生活のシーンについて、気兼ねなくできることをあなたはどの程度望みますか。※現在のご自身に当てはまる状況ではなくても、シーンを想像してお答えください(単一回答)
n=101(半袖やノースリーブなど、肌を露出する服を着て誰かと出かけることを現在も避けていると回答した人)
全調査結果詳細は、
https://www.janssen.com/japan/sites/www_janssen_com_japan/files/230131.pdf
をご参照ください。
乾癬について
乾癬は、未だに根治療法が見つかっていない、慢性の皮膚疾患です。世界で約1億2,500万人、日本では約50~60万人の患者さんがいるとされ[1][2]、日本では近年増加傾向にあります。症状によっていくつかの種類に分類されますが、特徴的な症状として、皮膚が赤くなる「紅斑」、もりあがる「浸潤」、細かいかさぶたのような「鱗屑」、フケのようにボロボロとはがれ落ちる「落屑」がみられます。また、関節が腫れたり痛んだりすることもあります。外敵から体を守る免疫作用の過剰な働きが主な原因で、感染する病気ではありません。遺伝や生活習慣などさまざまな理由によって発症すると考えられています。
ヤンセンについて
ヤンセンが目指すのは、病が過去のものになる未来をつくることです。
治療が困難な病を過去のものとするために、科学の力で病に打ち克ち、画期的な発想力で多くの人々に薬を届け、真心を持って癒し、希望をお届けします。私たちは循環器疾患、代謝・網膜疾患、免疫疾患、感染症・ワクチン、精神・神経疾患、がん、肺高血圧症の分野で貢献ができると考え、注力しています。
ヤンセンに関する詳しい情報は www.janssen.com/japan/ をご覧ください。
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ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセン ファーマグループの一員です。
参考資料
[1] Kubota, K., et al.: BMJ. Open., 5:1, 2015.
[2] 照井正 他:臨床医薬 , 30:279, 2014.
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