書籍『松がつなぐあした -震災10年 海岸林再生の記録-』発売!
~元新聞記者が綴る、津波で失われた宮城県名取市の海岸林再生に立ち上がった人たちの物語(ドキュメント)~
公益財団法人オイスカ(本部・東京都杉並区/理事長・中野悦子)は、 東日本大震災復興支援として、
震災直後から津波で失われた宮城県名取市の海岸防災林の再生に取り組み、 2021年3月で10年の節目を迎えます。
元日本経済新聞論説委員の小林省太氏が10年間、 「海岸林再生プロジェクト」(別紙参照)に密着して100人以上にインタビュー取材を重ね、
その記録をまとめた『松がつなぐあした』(愛育出版)が、 2020年12月に発売されました。
【内 容】
東日本大震災の津波で消失した宮城県名取市の海岸防災林100ヘクタールの再生に取り組む被災農家や地元の人々と、 NGOオイスカの10年の活動を追ったドキュメント。
あわせて、 海岸防災林の役割や防災林としてのクロマツの適性、 松くい虫対策なども解説。 被災地に限らず、
南海トラフ地震などの大規模な地震の発生が予測されている中、 全国津々浦々に存在する海岸林の育成には長い年月にわたる不断の手入れが必要であり、
そのためには若い世代の関心・関与が欠かせないことも強調している。
<プロモーション動画>
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【著者紹介】
こばやし・しょうた
1955(昭和30)年東京都生まれ。
東京大学文学部卒。 日本経済新聞社入社。 ウィーン支局長、 パリ支局長、 文化部長などを経て論説委員。
退職後、 公益財団法人オイスカのアドバイザー。
共著、 一部訳に『フランス女性はなぜ結婚しないで子どもを産むのか』(勁草書房)、 『映画監督 小林正樹』(岩波書店)など
< 目 次 >
はじめに
第1章 プロジェクトとの出会い
「百聞は一見にしかず」を実感
公共事業を丸ごと引き受ける
第2章 北釜というところ
若いお嫁さんの息抜きの場所
「失われては植え」の繰り返し
お仕置きの場になった海岸林
第3章 震災の日
それぞれの「地震と津波の間」
「金華山があっから津波は来ねえ」
家が流された軌跡を記録する
第4章 プロジェクトの芽
思いつく理由のない思いつき
飲み会が名取とオイスカを結ぶ
第5章 5月24日 動き始めたプロジェクト
完全アウェーの雰囲気のなかで
初の現地調査と「微地形」の発見
第6章 漁師の町として栄えた閖上
ケンカは武器を使わず素手で
マツへの愛着は北釜にかなわない
第7章 閖上が目指す新しい町づくり
施設は震災前より立派になった
イネの生育にもマツが一役買った
第8章 プロジェクトへのゴーサイン
一番槍で募金集めには「勝負あり」
変わっていく宮城県の対応
「いいことやるんだろ 俺はやるよ」
第9章 プロジェクトの性格を決める人
行政への協力もNGOの仕事
最新鋭機使って現場ツアー企画
「俺は仕事請負人 結果を出す」
第10章 苗づくりを担う「海岸林再生の会」
広がる輪 林業界の大物も応援
種まき プレハブに響く祝い唄
第11章 確執を越えいい苗づくりを
「農家の技術を生かす」という難しさ
「国家公務員」と「青空公務員」
仲よしの会話は震災の記憶へ
第12章 あらためて「なぜマツなのか」
マツでなければいけない理由
広大は植栽地に職人が散って
「植えっぱなし」のはずがない
第13章 ボランティアと若い力
復興のプロセスに長くかかわれる
植物の手入れは教育と似ている
第14章 「目」がマツを守る
タヌキもキツネもハヤブサもいる
松くい虫被害を食い止めるために
付録
・海岸林が生活を守る
・なぜクロマツ
・植栽から30年後のイメージ
・松くい虫の被害はこうして拡大する
・名取市海岸林再生プロジェクトこれまでのあゆみ
・東北地方の地震・津波被害と名取地区の海岸林史
・プロジェクトのこれまでの実績
あとがき
【仕 様】
書 名: 松がつなぐあした
著 者: 小林省太(元日本経済新聞論説委員)
体 裁: 四六判上製
本文224ページ+巻頭カラー8ページ
定 価: 1,300円+税
発 行: 2020年12月
発行元: 愛育出版
【『海岸林再生プロジェクト第1次10ヵ年計画』概要】
期間: 2011年3月~2021年3月
実施主体: 名取市海岸林再生の会、 公益財団法人オイスカ
協定締結先: 林野庁東北森林管理局仙台森林管理署、 宮城県、 名取市
協定面積: 名取市内海岸林・内陸防風林 103.05ha(全長約5km)
総費用: 全額を民間寄附金・助成金で実施(2040年までの管理費用を含む)
ホームページ:
http://www.oisca.org/kaiganrin/
遠景(植栽地中央地点から南を望む 2020.9.15撮影)
遠景(植栽地中央地点から南を望む 2020.9.15撮影)
【団体概要】
団体名: 公益財団法人オイスカ
所在地: 東京都杉並区和泉2-17-5
代表者: 理事長 中野悦子
設 立: 1961年
U R L:http://www.oisca.org/
事業内容:本部を日本におき、 36の国と地域で活動する国際NGO。 主にアジア・太平洋地域で農村開発や環境保全活動を展開。 国内では、
農林業体験セミナー開催などを通じた啓発活動、 植林や森林整備などの環境保全活動を展開
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