“検査こそが最高の治療” 精密な虫歯検査のススメ

みつおデンタルクリニック(大阪市北区)が行う精密な虫歯検査について

虫歯検査はとても難しく、見落としや見間違えが起こりやすい。このようなことをなるべく起こさないように、みつおデンタルクリニックでは精密検査を行っている。その理由やきっかけについて話を伺った。

「虫歯は患者さん自身では見つけられない。だからこそ歯医者が見つける必要がある。」

そう話すのは、みつおデンタルクリニックの高津光雄(こうつみつお)院長だ。

みつおデンタルクリニックでは、顕微鏡(マイクロスコープ)とCTを用いて精密な虫歯検査を行っている。これまでに早期発見した虫歯は3000本以上にのぼる。

虫歯の検査に顕微鏡とCTを用いて行う歯科医院は全国的にも珍しい。なぜそこまで検査にこだわるのだろうか。

高津院長「虫歯は名前に“虫”が付く通り、虫のような特徴があります。お口の中で目立つ所にいるとすぐに見つかってしまうため、歯の溝や歯と歯の間に隠れて住みます。歯に小さな穴を開け侵入し、歯の中で大きくなります。例えるとアリの巣です。虫歯が歯の中で大きくなっていても入り口は小さいため、冷たい水なども入りにくく患者さんはほとんど痛みがなく気付きません。また、入り口は小さいため歯医者でも見落としやすいのです。できる限り見落とさないようにするには、顕微鏡とCTを用いた精密な検査が必要なのです。」

これほどに検査に力を入れるようになったのは、過去の辛い経験から来ているそうだ。

高津院長「昔、患者さんがかぶせ物が取れて来られ、かぶせ物の中で虫歯が大きく広がっていたため歯を抜くことになりました。その方は定期的に歯のクリーニングに来られていたため、「いつも歯医者に通っていたのに歯を抜かないといけないなんて…。」とひどく悲しんでおられました。患者さんの毎日の歯ブラシが不十分であったことも原因ですが、虫歯を早期に発見できなかった歯医者にも責任があると思いました。このようなことを繰り返さないようにしようと、虫歯の検査を時間をかけて丁寧に行うようになりました。」

ただ顕微鏡とCTのような最新の設備があれば良いという訳ではない。虫歯の隠れる歯の溝や歯と歯の間を慎重に見ること、かぶせ物と歯の境目の見えない所に虫歯がないか器具で触って確認すること。このような基本的なことが最も重要で、顕微鏡とCTはその強力な手助けになる。虫歯は見落としだけでなく、着色などを虫歯と見間違えることもある。総合的な判断が必要で、長年の経験がものを言うのだ。

高津院長「虫歯は歯を食べていく、言わば歯の“ガン”だと思っています。早期に発見して最小限で治療することが、何よりも歯の長持ちにつながります。検査をご希望の方はぜひみつおデンタルクリニックにいらしてください。」

高津院長は精密な検査の大切さを広く伝えようと、「精密な検査と治療で歯を守る会」の代表を務めている。YouTubeやインスタグラムなどのSNSを用いて、全国の歯科医師や一般の方に啓蒙活動を行っている。虫歯検査のやり方も動画で公開している。

虫歯が小さいうちに見つかれば、最小限の治療で済む。歯の負担が少なく長持ちする。治療費も少なくなる。患者にとっては良いことだらけだ。

取材する中で、高津院長からは何よりも患者第一の情熱を強く感じられた。検査は最も重要な治療なのだ。

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