観葉植物が空間の健康度向上に寄与する可能性の探索

観葉植物が空間の健康度向上に寄与する可能性の探索

BIOTAと植物専門店RENによる観葉植物と肥沃な土壌がもたらす付加価値の可視化

ポイント

・微生物コミュニティの多様性や機能性は様々な環境を支えています・都市や建築環境においても健康な空間のために微生物の多様性が重要視されています

・有機物が豊富で肥沃な土壌は微生物が豊富に含まれていることが知られています・土壌を使う観葉植物は微生物多様性が高く、空間の健康度の改善に寄与すると考えられます

<今回の取り組み>

近年、農業を中心として有機物が豊富で肥沃な土壌の重要性が語られています。その一方で室内に持ち込む観葉植物の土壌に関しては不潔、虫が発生するなどのイメージから、土壌の持ち込みが忌避される傾向にあります。

今回の協働取り組みでは、株式会社BIOTA(以下:BIOTA)が観葉植物専門店REN(以下:REN)の店舗空間における微生物多様性を評価し、観葉植物および肥沃な土壌を持ち込むことにより、空間の健康度にどのように寄与するかを明らかにします。

微生物多様性の観点から室内の健康度を定量化することで、観葉植物の成長に欠かせない土壌がもたらす、付加価値を可視化します。

<肥沃な土壌を推奨する観葉植物専門店のREN>

・RENで行っている土壌改良の紹介

RENが土壌について最も重視しているのが、植物の健全な育成に欠かせない「腐植」です。腐植とは植物が腐敗した有機物で、一般的に土壌の「肥沃さ」とは腐植の多さのことを指します。腐植は保肥力が高く、また土壌微生物の餌にもなり土中環境が改善されます。一般的な培養土には腐植が忌避される傾向にありますが、RENでは腐植が豊富な培養土を使用します。更に乳酸菌を主体とした微生物資材を使用することで、土壌の病原菌の増殖を抑制し菌根菌の活性化と根の発達を促進しています。

・書籍『プランツケア』の紹介2023年7月にREN代表川原伸晃の初著作『プランツケア –

100年生きる観葉植物の育て方』(サンマーク出版)が刊行されました。「観葉植物は正しくケアすれば人よりも長生きする」をコンセプトに、植物の基本知識を網羅した入門書かつケア実践から植物哲学までが詰まった一冊です。BIOTA代表取締役の伊藤との対談も掲載されています。発売以来多くの反響があり、2024年初頭には海外翻訳版も刊行予定です。

・木酢液による病害虫予防

RENでは殺菌剤や殺虫剤に極力頼らず、木酢液散布による病害虫予防を行なっています。木炭の煙から抽出した樹木のエキスである木酢液は害虫忌避、病気予防効果があります。古くから有機農家で使われており、病害虫への抵抗性を高めます。また、木酢液に含まれる有効成分が有用微生物のエサとなるため、有用微生物が増殖し病原菌が減少すると言われています。

<都市・建築環境の微生物多様性を評価しているBIOTA>

・微生物研究に関わる取り組みの紹介

BIOTAでは微生物コミュニティのゲノム解析を中心とした研究を多様なコラボレーターと行っております。2023年には8報の論文が公開されています(リンク

[])。

その中でも特に強みとしている都市・建築環境については、微生物多様性をもとに空間の健康度を評価するサービス「BIOTA

PACK」を企業向けに展開しており、今回のRENの店舗でも本サービスを導入しています。

・常設展示『セカイは微生物に満ちている』

2022年4月から2023年8月にかけて行われた日本科学未来館の常設展示『セカイは微生物に満ちている』をBIOTA代表取締役の伊藤が総合監修しています。本展示では身のまわりの微生物と私たちの関係性に焦点を当て、微生物の多様性の低下やそのリスクについて議論しています。展示空間の中央に実寸大の居住空間と庭園を設け、住空間での微生物を可視化するほか、アーティストや小説の展示などさまざまなジャンルのコラボレーターの協力のもと、微生物との共生社会の可能性を提示しました。

<関連情報>

植物専門店 REN

RENは、創業1919年の東京生花(株)が運営する東京都港区三田の観葉植物専門店です。2005年の開業時より植物ケアのパイオニアとして活動し、業界初の観葉植物ケアサービス「プランツケア(R)」を手がけています。活動が評価され、2011年には植物店として初めてグッドデザイン賞を受賞しました。枯れ木を再生させる「リボーンプランツ(R)」では業界初となる観葉植物の二次流通にも取り組んでいます。業歴100年の独自技術で業界最高水準の植物寿命を追求しています。

株式会社BIOTABIOTAは、生活空間の微生物の多様性を高めることで健康で持続性のある暮らしの実現を目指して研究活動や事業に取り組んでいます。

弊社のコア技術であるマイクロバイオームのゲノム解析は、生活空間を中心に発酵食品やヒトマイクロバイオームなど多様な分野で用いられ、大学、企業、公共機関と連携し共同研究を進めています

(

https://biota.city/news/)。

BIOTAでは、本取り組みを通して微生物多様性の価値向上と認知拡大を図り、より良い社会実現に活かすために研究開発と社会実装をより一層加速していきます。

当リリースの詳細について

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000075733.html

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