相手を「論破」してスッキリ!? 若者世代を魅了する「ひろゆき氏的な思想」の危うさに迫る『「それってあなたの感想ですよね」論破の功罪』が10月17日、新潮新書より発売!
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株式会社新潮社 プレスリリース:2024年10月17日 報道関係者各位 相手を「論破」してスッキリ!?
若者世代を魅了する「ひろゆき氏的な思想」の危うさに迫る『「それってあなたの感想ですよね」論破の功罪』が10月17日、新潮新書より発売!
若者はなぜ論破に魅了されるのか――? 作家・物江潤氏による『「それってあなたの感想ですよね」論破の功罪』が10月17日、新潮社より刊行されます。
「それってあなたの感想ですよね」「なんかデータってあるんですか?」
ひろゆき氏に始まる、心をザワザワさせる挑発的な物言いは若者世代に大うけし、いまや小中学生までもが親や学校の先生にぶつけているといいます。
過度なエビデンス至上主義と挑発的な物言いで相手を煽り、論破するこの手法は、時に子どもや若者にとって「周囲の大人たちを黙らせることができる武器」として用いられ、好意的に受け止められています。
実際、今夏の東京都知事選では、いわゆる「論破」を得意とする石丸伸二氏が、主に若者世代の支持を集め、事前の予想を大きく上回る二位に躍進しました。この躍進の一因には、厳しい質問や主張で相手を「論破」する様子を切り抜いたショート動画の存在があったことは想像に難くありません。
しかし、多くの場合「論破」が痛快で魅力的に見えるのは、相手を責め立てているその瞬間だけです。議論の全体像を見れば「論破」している方に問題があることもしばしばでしょう。
特に年若い子どもたちにとって、安易に冒頭のようなフレーズで相手を煽り、「論破」することに快感を覚えることの弊害は如実にあるはずです。
著者は「それってあなたの感想ですよね」というフレーズを、現代を象徴する言葉――自分にとって不快な規範を非論理的なものとして軽んじる現代人の心象風景を端的に示している表現であるとし、それに連なる価値観や思考法を「ひろゆき氏的な思想」と呼びます。
そして、この思想が旧来の規範や権威を破壊した先に待ち構える落とし穴の姿を明らかにし、それを避けるための処方箋を、三島由紀夫やニーチェなど、先人の知恵を借りながら提示していきます。
なお、本書で論じているのはあくまでも「ひろゆき氏的な思想」であって、ひろゆき氏本人を批判するものではないことにご留意いただけますと幸いです。■著者からのコメント
このたび、『「それってあなたの感想ですよね」―論破の是非―』(新潮新書)を刊行することになりました。
ひろゆき氏にはじまる「それってあなたの感想ですよね」という言葉が象徴するように、昨今では論理やデータといったものが重視される一方、不当なまでに感想が軽視されています。本書では、その結果として生じる現代的な問題の深刻さを記すとともに、そんな現代だからこそ感想が重要である旨を主張しております。感想の名誉挽回に本書が貢献できれば幸いです。<物江潤>
■目次序章 Z世代と年賀状第1章 ひろゆき氏的な思想とはなにか整形を厭わない女子高生 存在の耐えられない軽さ 努力神話の欺瞞本音と不謹慎に潜むリスク
全人的教育はもう無理「開かれた学校」の末路 格差を認める思想「自分を信じず、努力もしない」受験指導法 入試改革に見る新自由主義経済
「それってあなたの感想ですよね」の落とし穴 ニーチェが予言したひろゆき氏の存在第2章 規範が消えた世界で起こることポスト規範としての「空気」
DMで告白するZ世代 モノサシが違いまんねや外食テロと脛に疵持つ大人たち 誹謗中傷モンスターを生む仕組み見たくないけど、見てしまう 「勉強垢」と承認欲求の罠
過激YouTuberが欠く「不謹慎の倫理」 スピリチュアルに癒される笑えない陰謀論の話 「人の夢に便乗」でもいい 推しとの距離感が大事推し活と永遠回帰
やっぱり主人公になりたい人は「人生は暇つぶし」思想の行きつく先 コンプライアンスが破壊するもの第3章 感想を復権するそのデータ、本当に読み解けますか
お気持ち論理学の危険性ロジカル過ぎてバカにされる小泉構文 理不尽な留年通知のナゾ賞味期限切れかけの議論モデル 「普遍から普遍」ではなく「仮定から限定」へ
匂わせ炎上に見る「灰色は黒」の感覚 Z世代が昭和に憧れる理由数学者が重要視するのは「感想」 クールな共生をするZ世代現代社会を生き抜くためのヒルベルト的発想法
終章 空白の蓄積というレガシー三島由紀夫への異論 『文化防衛論』の明らかな濁り 三島らしからぬ矛盾サンタクロースと数学の共通点
ザインとしての天皇、ゾルレンとしての天皇論理的であるためにこそ「感想」が必要 FIREの先に待ち受ける現実ニーチェが本当にしたかったこと 推し活で超末人を目指す
「人生は無意味」と嘆く若者たちへ 論理抜きに断言できることを増やせ「これでいいのだ」とは言えなかった三島 「あやふやな猥褻な日本国」の強み一にして多、多にして一
■内容紹介
挑発的な物言い、過剰なエビデンス主義、旧来からつづく規範の軽視――とかく相手を「論破」することを是とし、かつ煽る「ひろゆき氏的な思想」が若者たちを魅了している。しかし、その行き着く先にあるのは、SNSでの誹謗中傷、過激ユーチューバーに外食テロ、FIREブームなど、現代特有の社会問題の数々である。ニーチェや三島由紀夫ら先人の思想をもとに、この危うい思考スタイルを乗り越える道を示す。
■著者紹介物江潤(ものえ・じゅん)
一九八五年(昭和六〇)年、福島県生まれ。早稲田大学理工学部社会環境工学科卒。東北電力、松下政経塾を経て、現在は福島市で塾を経営する傍ら社会批評を中心に執筆活動に取り組む。著書に『空気が支配する国』『デマ・陰謀論・カルト』など。
■書籍データ【タイトル】「それってあなたの感想ですよね」論破の功罪【著者】物江潤【発売日】2024年10月17日【造本】新書版【本体定価】990円(税込)
【ISBN】 978-4-10-611063-4【URL】
https://www.shinchosha.co.jp/book/611063/ 当リリースの詳細について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001694.000047877.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001694.000047877.html
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