どのように「いのち」と向き合うか。書籍『揺らぐいのち』11月10日(火)全国書店ほかにて発売開始
どのように「いのち」と向き合うか。書籍『揺らぐいのち』11月10日(火)全国書店ほかにて発売開始
いのち・心・宗教をテーマに取材報道活動を続けるジャーナリストが、揺らぐいのちの現場を訪ね、インタビューしたものをまとめたルポルタージュ。北村敏泰著『揺らぐいのち』を発売開始いたしました。
2016年7月に津久井やまゆり園で入所者45人が殺傷された事件、 2020年7月に発覚した医師によるALS患者への薬物投与殺害事件など、
いのちを揺るがす事件は後を絶ちません。
現代社会で多彩な様相を見せるいのちのあり方を考えるために、 いわば人間の一生に関わる「生まれる前」から「死んだ後」までの「いのち」をめぐる諸問題について、
医療や福祉・教育という社会の現場で起きていることを詳しく報告し、 信念をもってそれに向き合う人々の姿勢をいのちの現場からリアルに伝えます。
【本書で取り扱うテーマ・内容】
出生前診断・代理出産、 精子卵子提供をはじめとする生殖医療や中絶、 乳児遺棄を防ぐ取り組み、 子育て支援や虐待問題、 被虐待児養護施設や里親の実際、
いのちの教育、 またホスピスなど終末期医療の施設での状況、 そして全ての人が必ず迎える死への向き合いと葬送のあり方など。
●本文・序章より
「様々な格差や競争、 人が経済的効率で選別される、 そんな生きにくい世の中で自死が後を絶たず貧困問題も深刻だ。 子育て環境は改善されず、
虐待やいじめの連鎖による悲劇が続発する。 少子・高齢化による福祉の低下で「医療・介護難民」があふれる。 ……コロナウイルス禍では、 既存の様々な格差や差別、
弱い立場の人々の困窮がより拡大し顕在化した。 いのちが揺らぎ続けるこの社会で、 生老病死の「苦」に、 いかなる向き合い方があるのだろうか。 」
●推薦文
「ケアの現場で尊いものを感受する基準が確かさを失う。 科学技術の恩恵が、 また効率重視の社会が倫理観を置き去りにしていないか。 医療、 教育、
福祉の現場で何が生起しているのか。 ケアする人や宗教者、 著者のいう現代の「聖」たちを通して、 いのちへの関わりの新たな様相が描き出されていく。 」(帯文より)
――島 薗 進(上智大学グリーフケア研究所所長、 東京大学名誉教授)
【目 次】
はじめに
序 章 揺らぐいのちの現場から
1 津久井やまゆり園事件から
2 揺らぐいのちの現場で
第一章 生まれるいのち
1 出生前診断の現場で
2 出産への思い
3 生殖補助医療をめぐって
4 生命倫理と宗教者
5 院長の“挑戦”
6 望まぬ妊娠に
7 鐘の鳴る丘 天使の宿
第二章 いのちを育てる
1 虐待に向き合う
2 被虐待児に隣る人
3 里親として
4 子育てを支える
第三章 いのちの教育
1 少年Aの事件から
2 いのちを説く聖たち
第四章 死するいのち
1 終末期に安らぎを
2 生が輝く希望のホスピス
3 死を視野に今を生きる
4 「安楽死」「尊厳死」
終 章 いのちに寄り添う
1 見送りの場で
2 揺らぐいのちのそばで
むすびに
(本書の内容は、 『中外日報』(宗教専門紙)に2017年5月~18年8月に「生老病死――いのちの現場から」として連載されたものを基に加筆修整したものです。 )
【著者紹介】
北 村 敏 泰(きたむら・としひろ)・ジャーナリスト
1975年京都大学卒業、 読売新聞大阪本社入社。 京都総局や社会部記者、 本社デスク、 京都総局長、 編集局部長などを歴任。
定年退職後の2011年に宗教専門紙『中外日報』特別編集委員に招聘、 取締役編集局長を務めた。 この間、 幅広い取材報道活動に加え、
現代社会における「いのち・心」、 宗教の社会的役割、 終活エンディング問題、 東日本大震災と原発事故といったテーマに特に力を入れて活動。
読売新聞では「こころのページ」デスクも務めた。 同じテーマで京都や大阪の各大学などで連続講義や講演も多数行った。
現在、 フリージャーナリストとして、 精力的に取材・執筆、 講演活動を行っている。
【書誌情報】
書名:揺らぐいのち 生老病死の現場に寄り添う聖たち
著者名:北村敏泰
発売日:2020年11月10日(火)
定価:本体 2,200円(税別)
仕様:四六判、 上製、 224頁
ISBN:978-4-7710-3407-5
http://www.koyoshobo.co.jp/book/b535731.html
出版社:
株式会社 晃洋書房
〒615-0026 京都市右京区西院北矢掛町7番地
TEL 075(312)0788/FAX 075(312)7447
http://www.koyoshobo.co.jp/
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