われた30年で「不自由で、貧乏くさい国」になってしまった日本。この国をどう立て直すのか、この国で我々はどう生きるのか――。内田樹による日本社会への警告の書『だからあれほど言ったのに』
株式会社マガジンハウス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:鉄尾周一)は、3月28日に発売した思想家・内田樹氏の最新刊『だからあれほど言ったのに』の重版が決定したことをお知らせいたします。
全国の書店、ネット書店にて好評発売中
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■不自由な国、日本への警告の書
失われた30年で不自由な国になってしまったニッポン。新自由主義の迷走ぶり、経済格差や税の不均衡、少子高齢化、低レベルな政治、大手企業の不祥事など問題が山積となっています。そして社会全体には諦観が蔓延しており、一般市民は不自由さをも感じています。
問題は日本の政治はこれからもまったく変わらないという諦念が広がると、国民の中からこの不出来なシステムをどう生き返らせるかよりも、この不出来なシステムをどう利用するかを第一に考える人たちが出てくることです。
さらに問題なのは、現在の日本社会から大人が消えつつあることです。大人というのは、個人単体についての属性のことではなく、集団的な結果を検証して、あの人は大人だったと事後的・回顧的に確定される。子どもたちの知性的・
感情的な成熟を支援した人です。
いくら年を取っていても、社会的地位があっても、物知りでも、その人がいるせいで周りの人たちの成熟が阻害されるなら、その人は子どもでしょう……。
この国をどう立て直すのか、この国で我々はどう生きるのか――。本書は、知の巨人による不自由な国への警告の書です。
■本書の内容
第1部 不自由な国への警告
第1章 令和時代の不自由な現実
第2章 人口減少社会の近未来
第3章 社会問題に相対する構え
第2部 自由に生きるための心得
第4章 他者の思想から考える「自由さ」と「不自由さ」
第5章 「この世ならざるもの」の存在を知る
第6章 「書物」という自由な世界と「知性」について
■読みどころ
◎ “大人”が消えている ――日本の危機
◎ アメリカの顔色をうかがう日本政府の悲哀
◎ 属国の身分を利用するか、そこから逃げ出すか
◎ 食文化は「経済」ではなく「安全保障」
◎ 日本の「ダメな組織」の共通項
◎ 「21世紀の囲い込み」を目指す、現代の資本主義
◎ 村上春樹が描く「この世ならざるもの」
◎ 自然と文明社会の「境界線」を守る
◎ 人生は「問題解決のため」にあるわけではない
■著者プロフィール
内田樹(うちだ・たつる)
1950年生まれ。思想家、武道家、神戸女学院大学名誉教授、凱風館館長。著書に『ためらいの倫理学』(角川文庫)、『死と身体』(医学書院)、『街場のアメリカ論』(NTT出版)、『街場の中国論』(ミシマ社)、『日本辺境論』(新潮新書)、『街場の天皇論』(東洋経済新報社)、『レヴィナスの時間論』(新教出版社)、『コロナ後の世界』(文藝春秋)、『そのうちなんとかなるだろう』(マガジンハウス)など多数。
■書誌情報
書名 :だからあれほど言ったのに
著者 :内田樹
発売日 :2024年3月28日
価格 :1100円(税込)
仕様 :新書・248ページ
ISBN:978-4-8387-7523-1
発行 :株式会社マガジンハウス
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