280万部のベストセラー『サラダ記念日』から33年。7年ぶりの第6短歌集!
定価:1,540円(本体1,400円+税)四六判/上製/184頁 発行:角川文化振興財団/発売:株式会社KADOKAWA 俵万智『未来のサイズ』
先行き不安な時代ながら、 それでも「未来」は子供たちに平等に与えられていること。
何気ない日常にこぼれ落ちる奇跡のような瞬間を切り取った400首をまとめた最新歌集。
短歌にして短歌を超えた31文字の箴言
子育て中の親、 未来を案じるすべての人に読んでほしい、
人生のヒント
愛おしい石垣の自然、 石垣島から宮崎への移住、 中学生になり寮生活を始めた息子の成長、 親の老い、 大切な人との別れ、 想像膨らむ恋の歌、
そしていまのコロナ禍。 2013~2020年、 足かけ8年間の日常を紡いだ400首。
子を育てることは時代と社会に直面していくことだった。 研ぎすまされた言葉と、 深まる歌境。 定型の短歌だからこそ獲得できた、
三十一文字の箴言集ともいえる本書は、 「私たちはどう生きるか」を問う歌集でもあります。 現代社会への危機感をあらわにしながら、 未来への希望をつかんで離さない、
俵万智の真髄がここに凝縮されています。
掲載歌 抄録 * トランプの絵札のように集まって我ら画面に密を楽しむ
* むらさきに染まる雲あり「紫陽花」はこんな空から生まれた漢字
* にんにくを牛乳で煮る優しさに子の反論は受けとめるべし
* 最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て
* クッキーのように焼かれている心みんな「いいね」に型抜きされて
* 別れ来し男たちとの人生の「もし」どれもよし我が「ラ・ラ・ランド」
あとがきより(抜粋)
コロナ禍の収束は見えておらず、 日常は、 まだぐらぐらしたままだ。 たぶん、 ぐらぐらしていることを意識しながら過ごすのが日常、
ということになっていくのだろう。 だからなおさら、 ありふれたことが、 実は奇跡的なバランスの上にあることを、 忘れないでいたい。 そこから、
大切に歌を紡いでいきたい。 短歌は、 日記よりも手紙に似ている。 読んでくれる人の心に届くことを願って、 いま、 そっと封をします。 * 予告編
https://youtu.be/GnZ3vViui7w * インタビュー(前・中・後編)
1.(前編)
2.(中編)
3.(後編)
俵万智(たわら・まち)
1962年大阪府生まれ。 86年、 「八月の朝」で角川短歌賞を受賞。 87年刊行の受賞作を収めた第1歌集『サラダ記念日』が翌年、 第32回現代歌人協会賞を受賞。
以降、 幅広い執筆活動を行う。 96年より読売歌壇選者。 2004年『愛する源氏物語』で紫式部文学賞、 2006年『プーさんの鼻』で若山牧水賞を受賞。
その他短歌集、 エッセイ集多数。 現在宮崎県在住。
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