コーセー、南アルプス工場のエネルギーに「水素」を活用 山梨県が誇る水を活用した、エネルギーの“地産地消モデル”構築に着手 ~山梨県の豊かな水資源の活用による持続可能な社会構築に係る基本合意書を締結~

山梨県が誇る水を活用した、エネルギーの“地産地消モデル”構築に着手 ~山梨県の豊かな水資源の活用による持続可能な社会構築に係る基本合意書を締結~

株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林

一俊)は、山梨県南アルプス市に新たな生産拠点である「南アルプス工場」を建設するにあたり、当社の生産子会社であるコーセーインダストリーズ株式会社(本社:群馬県伊勢崎市、代表取締役社長:小林

正典)および山梨県(知事:長崎

幸太郎)と、豊かな水資源を活用しながら、持続可能な社会の構築に向け、三者で連携して取り組んでいくことに合意しました。山梨県産の「グリーン水素(※1)」をはじめとした環境に配慮したエネルギーを最大限に活用し、水由来のエネルギーの地産地消に取り組んでいきます。

(※1)再生可能エネルギーを使って発電された電気を使い、水を電気分解して得られた水素。製造時にCO2を排出しない特徴がある。

【山梨県の水資源を活用したエネルギーの“地産地消モデル”構築】

【山梨県の水資源を活用したエネルギーの“地産地消モデル”構築】

当社は、「南アルプス工場」建設の第一期工事を2024年7月に着工し、2026年上期中の稼働を計画しています。化粧品の製造において「水」は重要なファクターであり、原料として必要なことに加え、工場設備の洗浄や従業員の飲食に関わる様々な場面で水が必要なことから、清澄で豊富な水資源に恵まれた山梨県に新工場を建設することとしました。当社としては、「美しい知恵

人へ、地球へ。」という企業メッセージに基づき、「人」と「地球」の双方に向き合い、広く人に寄り添いながら、水資源や森林などの環境保全に取り組む、サステナブルな要素を取り入れた工場として整備していく予定です。

工場の稼働にあたっては、水資源以外にも、原料の溶解や混合、運搬、工場内の湿温度管理などのあらゆる場面で、電力や熱の「エネルギー」も必要です。今回、南アルプス工場において使用するエネルギーに、山梨県産の自然豊かな資源を最大限に活用していきます。メインの電力にも水由来のエネルギーを活用し、県営の水力発電により作られたCO2フリー電力とも表現される再生可能エネルギーを用いるほか、日照時間の長い山梨県の特徴を生かした太陽光による自家発電も使用します。

なお、県営の水力発電により作られたCO2フリー電力100%を建設段階から工事のエネルギーとして使用するのは、全国で初めての事例になります。さらに熱エネルギーとしては、従来の化石燃料から山梨県が注力事業として取り組む県産の「グリーン水素」に段階的に転換していくことで、環境に配慮していきます。

* 電力:山梨県営水力発電によるCO2フリー電力を活用

山梨県の日照時間の長さを活かし、南アルプス工場に降り注ぐ太陽光で発電された電力と併せて、県営水力発電所で作られたCO2フリーの電力を工場に供給します。工場稼働に必要な電力として使用していくことはもちろん、工場を建設するために必要な電力としても、このCO2フリー電力を使用していきます。県営水力発電所由来のCO2フリー電力100%を建設段階から使用することは、国内で初めての事例です。

* 熱エネルギー:山梨県産のグリーン水素を活用

化粧品の製造に必要な熱を生み出すエネルギーを、従来の化石燃料から山梨県産水素に転換していきます。「やまなしモデルP2Gシステム(※2)」により製造される水素は、太陽光発電による余剰電力と山梨県の水から作られた、再生可能エネルギー100%のグリーン水素です。この水素を専用のトレーラーにて南アルプス工場へ調達し、利用していきます。このように、水素を既存燃料に置き換えて事業活動のエネルギーとして使用していくことは、国内でも先進的な事例です。

(※2)米倉山電力貯蔵技術研究サイト(山梨県甲府市)にて。再生可能エネルギー等由来の電力を活用し水の電気分解から水素を製造する技術。

* 今後の展望

今後は、水素発生装置「やまなしモデルP2Gシステム」の導入なども視野に入れ、例えば工場内で循環処理された水と太陽光から自家発電した電力を利用して水素を発生させるなど、工場稼働後も資源を循環させながら、環境に配慮したエネルギーへの転換を推進していきます。山梨県が誇る水を活用したエネルギーの「地産地消モデル」の構築を、全国に先行するモデルとして行政とともに取り組み、カーボンニュートラル社会の実現と地域の活性化に積極的に取り組みます。

* 南アルプス工場の概要

建設地 山梨県南アルプス市野牛島

敷地面積 111,525m2

主要用途 化粧品工場(多品種 スキンケア製品中心)

【第一期建設】

・延床面積 39,300m2

・計画概要 地上 3階 S造

・従業員数 300名程度

・投資額 250~300億円

・着工予定 2024年7月

・竣工予定 2026年2月

・稼働予定 2026年上期

※2024年2月14日発行ニュースリリース

コーセー、「南アルプス工場」の第一期建設開始と 今後の計画について

https://corp.kose.co.jp/ja/news/8478/