思わず目を背けたくなる人間の陰鬱さ、もの悲しさ、怪奇さをテーマとした、美しくもダークな芸術作品集『暗闇の美術 陰鬱でもの悲しく怪奇な作品集』の発売を、求龍堂が開始しました。
陰鬱でもの悲しく怪奇な作品集』の発売を、求龍堂が開始しました。
歴史的名画から現代美術まで、数世紀を超えて厳選された陰鬱でもの悲しく怪奇な世界。見始めてしまったら、もう止めることは出来ない。絵の向こう側から見ているのは、あなた自身かもしれないのだから・・・・・・
求龍堂が手掛けた初の翻訳ビジュアル資料集。古典から近代、現代に渡る膨大な芸術作品の中から選ばれた、200点を超える作品(作品画像165点)や作家の言葉、関連資料名などを豊富に紹介した充実の一書。
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・人間の本質と切り離せない「マイナス思考」が生み出す創造性の強靱な力と魅力。
私たちの思考回路とその結果の精神状態について言えば、幸福で悦びに満ちた状態が長く続くことは希であり、多くは大なり小なりの恐れや不安、悲しみといったマイナス思考に支配されているのではないでしょうか。それらは悪夢や妄想、苦悩と虚無感、緊張や恐怖によるパニックなどとなって現れ、私たちを苦しめます。人間が抱える闇の領域から自身を剥がすことは容易ではなく、生きている限り、私たちは何度となくその中に身を置き留まってしまうのです。
本書では、そうした人間の本質に導かれるようにして生み出された芸術作品を集め紹介しています。芸術家は、この、人間のマイナス思考をも強力なパワーと捉え、見るものを釘付けにするような暗示的な美の空間を創り出します。それらは作品と対峙する鑑賞者に向かって、何かを言い当てるかのような衝撃を与えて震わせるかもしれませんが、そのスリリングな出合いを求めて頁をくる手が止まらなくなります。現代における精神分析美術書とも言えるような一書です。
・古典~現代アートまで、全ジャンルの芸術作品の中から厳選された「ダークアート」。
太古から現代までに生み出されてきた世界中の芸術作品を「人間の陰鬱さ、もの悲しさ、怪奇さ」をテーマに徹底的に調べ、その膨大な中から、絵画を中心に、版画、彫刻、写真など多様なジャンルによる200点以上(作品画像165点)を紹介します。各章には作家の言葉、関連資料も記され、読者をより深い理解へと導いてくれます。
掲載されている作品は、最も古いもので紀元1~2世紀、ヘレニズム時代の《ヒュノブスの頭部》から始まり、近代、現代までのものが並びます。各テーマごとに並んだ作品群に新たな作用が起こり、読者の知的好奇心が刺激されることを期待しています。
・著者のS・エリザベスによる、謎めく各作品と作家への丁寧な解説。
本書は全体を4章(1章 すべては己の思考のなかにある/2章 人間の条件/第3章 わたしたちを取り巻く世界/第4章
別世界からのメッセージ)に分け、その中をさらに12の項目に分けて作品紹介をしています。各章、各項目のはじめには、その章を象徴するような作家の言葉が記され、テーマを理解するための丁寧で興味深いテキストが掲載されています。そして各作品画像の側には作家と作品の特徴等の解説が付されており、資料集としての充実にも配慮されています。
◎商品情報
『暗闇の美術 陰鬱でもの悲しく怪奇な作品集』
対象:美術ファン ダークアートファン層
発売日:2024年1月25日
定価:3,960円(税込)
著者:S・エリザベス
翻訳:牧尾晴喜(株式会社フレーズクレーズ)
発行:株式会社求龍堂
主な仕様:上製本 B5変型(225×170mm)、240頁
◎目次
はじめに 闇を称賛して/第1章すべては己の思考のなかにある I.夢と悪夢、II.心理的苦痛、III.虚無からの囁き/第2章人間の条件
IV.病と苦しみ、V.堕落と破壊、VI.死の必然性について/第3章わたしたちを取り巻く世界
VII.咲き誇る闇、VIII.魔物たちの巣窟、IX.神秘的な風景、廃墟、荒廃した場所/第4章別世界からのメッセージ
X.神々と怪物、Ⅺ.眠れぬ死者と不気味な存在、Ⅻ.闇の魔術と禁断の秘密/参考文献、索引
◎著者プロフィール
S・エリザベス
作家、キュレーター、フリル愛好家。
『Coilhouse(コイルハウス)』、『Dirge Magazine(ダージ・マガジン)』、『Death & The
Maiden(死と乙女)』といった雑誌や、音楽、ファッション、ホラー、香水、悲しみをテーマにした自身のオカルト系ブログ『Unquiet
Things(静かならぬもの)』にて神秘芸術についてのエッセイやインタビュー記事を発表する。
『The Occult Activity Book Vol. 1 and 2(オカルト・アクティビティ・ブック第1巻・第2巻)』の共同制作者であり、『Haute
Macabre(オート・マカーブラ)』の専属記者でもある。
◎編集者より
「陰鬱さ、もの悲しさ、怪奇さ」という極端にネガティブなテーマでビジュアルを集めるという、独特なコンセプトのこの本を見て感じるのは、時代を経ても人間の本質がいかに変わらないものであるかということです。その捉え方や表現の仕方の違いは千差万別ですが、歴史的名画や現代アート作品の中に同様なテーマを見出すことにも興味を覚えます。また、豊富なテキストや解説に目を通しつつ作品鑑賞を進めていくうちに、自分も彼らが捉えようとしたテーマのなかに生きる者の一人であることを実感させられる、気づきの多い1冊です。
◎求龍堂について
求龍堂は1923年創業、今年でちょうど100年を迎えた美術書出版社です。社名の求龍(きゅうりゅう)はフランス語の「CURIEUX」からとったもので、「芸術的あるいは知的好奇心を求める」「常に新しきを求める」ことを意味し、名付け親は画家の梅原龍三郎です。東洋の「龍」に理想を求め、時代という雲間を縦横無尽に飛び交いながら、伝統美からアート絵本まで、常に新たな美の泉を発掘すべく出版の旅を続けています
【会社概要】
社名:株式会社 求龍堂
本社所在地:東京都千代田区紀尾井町3-23 文藝春秋新館1階
代表取締役:足立欣也
創業: 1923年
事業内容: 美術品・生活文化関連図書の出版、美術印刷物の企画製作、美術品売買
HP:https://www.kyuryudo.co.jp/
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