世界猫の日(8月8日)に猫様のQOLに関する調査「猫様の食事と食いつき」のレポートを発表!
世界猫の日(8月8日)に猫様のQOLに関する調査「猫様の食事と食いつき」のレポートを発表! 株式会社RABO(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:伊豫
愉芸子、以下「RABO」)は、世界猫の日である本日8月8日に、猫様のQOLに関する調査として「猫様の食事と食いつき」のレポートを発表いたしました。本レポートのテーマである食事は、猫様にとって最も楽しみなイベントのひとつであり、同時に、猫様の食事に対する食いつきの良し悪しは飼い主さんにとってもとても大きな関心事といえます。本レポートでは、食事回数から食事状況、食いつきの変化まで総合的にデータから分析しています。
■ 「猫様の食事と食いつき」レポート発表日:
2024年8月8日(木)
■「猫様の食事と食いつき」レポートについてURL:
https://rabo.cat/media/2024/08/08/cri_12/
夏場は食事回数が少なくなる!Catlogで見る猫様の食事傾向の季節性
まず、猫様での夏場の食欲減退の兆候をCatlogのデータから見ることができるかを調べるために、過去1年分にCatlog
Pendantでデータ取得された約6800猫様の1日あたりの食事回数について、年齢別に分析しました。
その結果、どの年齢の猫様でも、10月から5月と比べて7月から9月に食べる回数が少なくなるパターンが見られました。よって、猫様の食事回数は他の時期に比べて夏に低くなる季節性があるといえそうです。
※図12-1
Catlog利用中の猫様のうち、一定のデータ取得条件を満たすサンプルを抽出し、年齢別に1日当たりの食べる回数の平均値を算出。月別の平均値をそれぞれ描出。データ抽出期間:2024年8月1日~2024年7月31日。
「猫様の食事状況に関する調査」アンケートの結果を大公開!
では、このような夏の食事回数減少は、食欲の減退と関連する変化なのでしょうか?そこで、2024年6月下旬から7月上旬にかけて、Catlogをご利用の飼い主さんを対象としたアンケートを実施し、その結果について分析を行いました。今回のアンケートでは合計で約2500猫様についてのご回答を得ることができました。ご協力いただいた飼い主のみなさまに改めて感謝申し上げます。
「猫様の食事状況に関する調査」アンケートの結果を大公開!
では、このような夏の食事回数減少は、食欲の減退と関連する変化なのでしょうか?そこで、2024年6月下旬から7月上旬にかけて、Catlogをご利用の飼い主さんを対象としたアンケートを実施し、その結果について分析を行いました。今回のアンケートでは合計で約2500猫様についてのご回答を得ることができました。ご協力いただいた飼い主のみなさまに改めて感謝申し上げます。
4猫様に1猫様はここ最近で食いつきが悪い時期があった!
はじめに、猫様の基本的な食習慣についてお伺いしました(図12-2)。その結果、Catlogをご利用の猫様のうち、ドライタイプのフードを召し上がってる猫様とドライタイプに加えてウェットタイプのフードも召し上がっている猫様の比率はおおよそ半々であること、また、約4割の猫様で自動給餌器をご利用していました。
※図12-2 Q1及びQ2:アンケート回答のあった全猫様のうち、それぞれの回答(択一)の占める比率を設問ごとに描出。
これらの猫様について、直近数週間から数ヶ月間での飼い主さんから見た猫様の食いつきについてお伺いしました(図12-3左)。具体的には、以下のような変化が猫様に見られた場合に、食いつきの変化があったとしています。
-食事を残していた/残さなかった
-食事のスピードがゆっくりだった/早かった
-食事中のよそ見が多かった/少なかった
-少しづつ何度も食べていた
-食べ始めるまでに時間がかかった
その結果、約1/4の猫様で「食いつきが悪かった時期がある」という回答があり、一方で「良かった時期がある」と回答があった猫様は全体の約8%程度に留まりました。その他にも、「分からない」という回答が4%と非常に少なく、やはり飼い主さんにとって猫様の食いつきは大きな関心ごとであることが伺えます。
「食いつきが悪かった時期がある」とご回答いただいた猫様について、「食いつきが悪くなった時期はいつ頃」かお伺いしたところ、4猫中3猫様では、ご回答いただいた日から「数日以内」または「数週間以内」に変化があったということでした。よって、食いつきが悪くなった猫様の大半では、6月以降にその変化が現れたと言えるでしょう。
※図12-3
Q3:アンケート回答のあった全猫様のうち、それぞれの回答(択一)の占める比率を設問ごとに描出。Q4:Q3で「悪かった時期がある」と回答のあった猫様のうち、それぞれの回答(択一)の占める比率を設問ごとに描出。
食いつきが変化する理由と食べ方の変化
では、食いつきが悪かった猫様について、その理由と食べ方の変化を深掘りしましょう。
まず、これらの猫様について、食いつきが悪かった理由として当てはまるものを選択してもらい、その頻度を調べました(図12-4
左上)。その結果、約4割の猫様で「健康上の変化があった」という回答があり、その次に「ストレスを感じることがあった(通院や引越しなど)」といった回答が多いことが分かります。一方で、これらの回答に比べるとフードや食事環境の変化の頻度は少なく、このことから、猫様の食いつきが悪くなった場合には、何らか体調の変化を伴うことが多いと言えるでしょう。
次に、食いつきが悪くなった時の様子について当てはまるものを選択してもらい、その頻度を調べました(図12-4
右上)。その結果、8割を超える猫様について「食事を残していた」という回答があり、ついで「食べ始めるまで時間がかかった」と「少しずつ何度も食べていた」という回答が4割近くに登りました。このことから、猫様の食いつき悪化をモニタするには、まず食事を残した量を確認することが大切といえそうです。これに加えて、Catlogで食事の時間がいつもと変わらないか、食事が小分けになり食べる回数が高頻度を確認することで、より早期に猫様の食いつき悪化に気づくことができるかもしれません。
食いつきが悪かった猫様と同様に、食いつきが良かった猫様についても調べました(図12-3
下)。食いつきが良くなる理由としては「フードを変更した」や「猫様の健康上の変化があった」が最も多く、またこの時の変化としては「食事を残さなかった」や「食事スピードが早かった」という回答が多いという結果でした。
※図12-4 Q5及びQ6:
Q3で「悪かった時期がある」又は「良かった時期がある」と回答のあった猫様に対し、それぞれの回答(重複選択可)の占める比率を描出。上:Q3で「悪かった時期がある」と回答された猫様、下Q3で「良かった時期がある」と回答された猫様
食いつきが悪くなる時の具体的な状況
では、食いつきが悪かった猫様では具体的にどのような体調や環境の変化が見られたのでしょうか?特に体調変化との関連を調べるために、アンケートで「猫様の健康上の変化があった」又は「ストレスを感じることがあった」と回答のあった猫様それぞれについて、その自由記述欄に記載していただいた当時の具体的な様子に頻出する語句をそれぞれ抽出しました(図12-5)。
まず、両方の猫様にも共通して目立つものとして、「気温」や「暑い」といったような季節に関する語句が見られます。以下は実際の記載から抜粋したものになりますが、6月以降の気温や室温の変化に伴ってドライフードを食べなくなるという内容が多い点が印象的です。
-夏バテなのかウェットフードのあげすぎなのかカリカリをあまり食べない
-6月に入り気候の変化もあったからか、いつもよりも食い付きが悪かった。今まではドライフードとウェットを別皿であげていたが、ドライフードよりウェットフードの方が食べたので、混ぜて与えるように変えた。
-6月に入ってから熱中症対策でエアコンを入れだしたらかフードを残し出した
今回のアンケートは2024年6月下旬から7月上旬にかけて実施したものですが、気象庁の概況にもあるように、この月は例年と比べて気温のかなり高い月でした。このようなことから、人間と同様に、猫様でも気温が大きく上昇する夏場に食欲減退が見られると言えそうです。
その他にも、「猫様の健康上の変化があった」と回答のあった猫様の回答をいてみると、やはり「腎不全」や「結石」、「膀胱炎」といった泌尿器疾患に関連する語句に加えて、「吐く」や「胃腸炎」といった消化器疾患に関連する語句が多く見られます。飼い主さんの目に見えるレベルの食いつきの変化がこれらの疾患の症状として現れていると推察できます。これらの健康上の変化と夏場の食欲減退の因果関係は不明ですが、いずれのケースにおいても、猫様の食事状況を注意深く観察した上で早期発見してあげることが重要であることは変わりません。
※図12-5
Q3で「悪かった時期がある」と回答し、かつQ5で「猫様の健康上の変化があった」又は「ストレスを感じることがあった」と回答があった猫様について、自由記述欄に記載された語句のワードクラウドを描出。頻度が多い語句ほどフォントサイズが大きく描出される。
Catlogの食事回数と元気スコアで猫様の夏バテをしっかり確認!
以上、Catlogデータとアンケートの分析を通して見てきたように、夏場にCatlogで計測される食べる回数が減少する季節性があり、実施に、食欲が減退しフードへの食いつきが悪くなる猫様が多いことがわかりました。食べる回数の他にも、Catlog総研第7回レポーティングで見てきたように、猫様の活動量も夏場に低下することを既に報告しています。このようなことから、活動量や食べる回数のモニタリングを行うことで、夏場の食欲減退や夏バテの兆候を捉えることができるかもしれません。
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