ページを開くと、ここは世界最大の博物館! 全世界で75万部のベストセラー図鑑の新訂版が12年ぶりについに刊行! 『地球博物学大図鑑 新訂版』8月29日発売。
全世界で75万部のベストセラー図鑑の新訂版が12年ぶりについに刊行! 『地球博物学大図鑑 新訂版』8月29日発売。
東京書籍株式会社は8月29日に書籍『地球博物学大図鑑 新訂版』(スミソニアン協会/監修 デイヴィッド・バーニー/顧問編集
西尾香苗・増田まもる・松倉真理/翻訳)を発売いたしました。
* 解説
地球上の生命の進化の過程を詳細に描き、鉱物、岩石、化石、微生物、植物、菌類、海綿動物、節足動物、甲殻類、昆虫類、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類など、地球上のほとんどの博物学分野を、美しいカラー写真とともに解説。
世界に名高いスミソニアン協会監修の究極の一冊。
* 新訂版のポイント
1.最新の研究と学説
『地球博物学大図鑑』(初版)は2012年6月に発行された。それから12年。この12年の間にも、何十種もの新種が確認され、新たな発見があった。本書『地球博物学大図鑑
新訂版』では、それら最新の研究と学説を取り入れ、500種類以上の鉱物、5,000種以上の生物を6000点以上の写真で図解している。新種の画像もふくめ、およそ現在入手できる図鑑としては、世界最大規模のビジュアルガイド図鑑といえる。
2.初版を大幅にアップデート
初版よりも28種が新たに加わり、2,370種の内容をアップデートした。初版より12ページを増補し、新訂版は672ページとなった。
3.生命の多様性を美しく詳しく
鉱物・岩石・化石から、微生物・菌類・植物・動物にいたるまで、あらゆる分野を網羅しながらも、生命の多様性を美しいカラー写真とともに詳細に解説。主役級の生物の写真はクローズアップしたレイアウトで、迫力満点。まさに「地球博物学」の名にふさわしい図鑑といえる。
4.自然史図鑑の基準となる「生命の樹」
本書オリジナルの「生命の樹」(生物の系統樹)の写真系図は、最新の科学的知見に基づいて初版を大幅に再編成した。岩石や鉱物の形成、生命の起源、生物の進化と分類などが一目瞭然で把握できる。この「生命の樹」は今後の自然史図鑑の基準となるであろう。
5.スミソニアン協会監修の究極の一冊
執筆には、世界中の自然史の専門家チームが調査・執筆をし、米国ワシントンにある世界に名高いスミソニアン協会が、最新の情報に基づいて監修。本書は、この惑星に存在する輝かしい「宝物」の集大成であり、生命のたぐいなき多様性を謳歌できる究極の一冊である。
6.日本語版監修でのさらなるアップデート
日本語版については、国立科学博物館、茨城県自然博物館、京都大学総合博物館、九州大学総合博物館、京都大学、山口大学のそれぞれの第一線の専門家が監修を担当。原書における改訂内容を、さらに最新の内容にアップデートした。
7.巻末には、重要な自然史用語を集めた用語集と、和名索引(5段組22頁)/学名索引(5段組9頁)の両方を掲載。
* まえがき
子どものころ、地元の公共図書館にでかけては、許されるかぎりの時間をかけ、科学の本や百科事典をよみふけったものです。とくに夢中になったのは、いま思えば本書の前身といってもいいような数々の書物でした。色分けされた模式図、珍しい生きものや遠く離れた土地の図や写真が、説明文とともに掲載されていました。その魅力にうたれ、わたしはこうして一生をかけて研究したり教えたりする道に進むことになりました。
子どものわたしにとって、自分を取り巻く自然界は未知のもので、そのすべてについて知りたいと思いました。何かを知りたいというのは人間らしい欲求です。ですが、生物学のどの分野にいちばん惹かれるか、最初からわかっている人など誰もいません。わたしは生物のなかでは多様性がもっとも高い最大のグループ、つまり昆虫の研究に進むことになりました。どれだけがんばったとしても、昆虫について知るべき知識のすべてを得ることはできないでしょう。
いま地球上にいる生物(現生生物)は、これまで地球上に登場したすべての生物のうちわずか100 分の1
にしかなりません。それでも、現生生物すべてに関する研究を1冊の本にまとめるのは不可能です。図書館1つを丸ごと埋め尽くすほどの分厚い書籍が必要になるでしょう。ものすごい量ですね。でも、いまあなたが手にしているこの本があれば、膨大な情報に埋もれてしまうことはありません。うだる熱さの熱帯雨林から凍てつく寒さの極地まで、山の頂から海の深みまで、迷うことなく旅していくことができるのです。数十億年にわたる進化の賜物をざっと見わたすこともできます。地球上にいま存在する幾千幾万もの生きものがどれほど多様な生き方をしているかを、垣間見せてくれるのです。
どんなテーマでもそうですが、詳細な情報を長々と書きつらねるのはそう難しいことではありません。でも、そうやって書かれたものは専門家にとっては有用でしょうが、それ以外の人にとっては役に立たないでしょうし、生物の世界について研究してみたいと思うきっかけにもならないでしょう。本書が目指し、また本領を発揮するのはまさにその点です。数あまた多の研究者たちが蓄積してきた自然の歴史に関する膨大な量の知見から、信頼のおける、かつ分かりやすい知識を抽出してできあがったのが本書なのです。
人類が地球から飛び出して銀河系へ、さらにその先へも進出できるような時が、遠い将来にはやってくるかもしれません。わたしたちは、はるか遠く離れたゴツゴツした惑星上で、地球外生命体と遭遇するでしょうか?
その生命体は簡単な単細胞生物でしょうか、それとも人間やシロナガスクジラに匹敵するほど複雑な生きものでしょうか?
宇宙の広大さのなかで生命が誕生し進化してきたのは、取るに足らない惑星である地球だけ。天文学的な確率でこんなことが偶然起こった。
そんなふうに想像することは、限りなくありえないように思えます。確かなのは、わたしたちが暮らすこの星が想像を絶するほどの複雑さと息をのむほどの美しさに満ちていること、そして常に変化し続けていることです。わたしたち人類は地球を支配する存在では決してなく、膨大な生物群集の単なる一員にすぎません。人間は他の生物たちと関係しあい頼りあいながら生きているのです。わたしたちは、この事実を早急に認識しなければなりません。
自然史に興味を持ち始めた人は本書に心を奪われるでしょう。生命の樹のごく一部に没頭している専門家も、細部まで行き届いた本書の壮大な広がりから得るものはあるでしょう。もしわたしが人生をやり直せるならば、まず本書を読むところから始めたいものです。
ジョージ・マクギャヴィン博士
オックスフォード大学自然史博物館 名誉研究員
インペリアル・カレッジ・ロンドン 上級首席研究員
* コンテンツ
生きている地球
鉱物(257種)、岩石(122種)、化石(121種)
微生物(141種)
植物(949種)
菌類(344種)
動物(3118種)
* 著者情報
監修
スミソニアン協会
1846年創立のスミソニアン協会は、19の博物館とギャラリー、国立動物公園を有する世界最大級の博物館群および研究機関複合体である。所蔵されている文化工芸品、美術品、標本の総数は推定1億5550万点にのぼり、その大半の1億2600万点以上がスミソニアン国立自然史博物館に収められている。世界有数の研究拠点であるスミソニアン協会は、学校教育、公的活動に広く貢献し、芸術・科学・歴史の分野で奨学金制度も設けている。
顧問編集
デイヴィッド・バーニー David Burnie
英国生まれ。英国王立協会から優れた科学書に送られるAventis
Prize受賞者であり、DK社の優れた動物書の編集者でもある。100冊を超える書籍の執筆・寄稿をしてきている。ロンドン動物学協会の特別会員(フェロー)。
翻訳者
西尾香苗(にしお かなえ)
増田まもる(ますだ まもる)
松倉真理(まつくら まり)
<概要>
『地球博物学大図鑑 新訂版』
■スミソニアン協会/監修 デイヴィッド・バーニー/顧問編集 西尾香苗・増田まもる・松倉真理/翻訳
■定価11,000円(本体10,000円+税10%)
■A4変型判・672頁
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