半導体関連や小売りなど広い業種で業績が改善 インバウンド拡大やDX需要の継続が追い風

最新決算を踏まえて四季報が全社の業績を独自に予想

3月期決算会社の2024年3月期本決算が出そろいました。株式会社東洋経済新報社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:田北浩章)では、業界担当記者が決算発表を受けて取材を行い、全上場会社について独自に今期、来期の業績予想を見直しました。

会社四季報夏号の予想を集計した結果、今期(24年4月期~25年3月期、対象3635社)の予想営業利益は、全産業で7.1%増加する見通しとなりました。

業種別では製造業で化学が前期比36.7%の大幅増益の見通しです。主要顧客とする自動車関連の復調に加えて、半導体関連で電子材料の需要が回復に向かっていることが業績を押し上げています。

東京エレクトロンなど半導体製造装置関連の伸長が効いて、電気機器は前期比14.2%増益、機械も前期比11.9%増益と高い増益率を見込んでいます。

非製造業では、コロナ禍からの急回復は一服したものの、インバウンドの拡大が追い風となってサービス業は前期比25.5%増益、小売業は前期比11.8%増益と好調です。情報・通信業はソフトバンクグループが利益の急拡大を見込むことや、旺盛なDX需要が続いていることなどで前期比21.3%増益の予想です。一方で電気・ガス業は原燃料価格の下落過程で生じた差益の縮小などが影響し、前期比49.5%の大幅減益になる見通しです。

市場別では、東証プライム・名証プレミアの企業は7.0%の営業増益、ネット関連など新興企業が多い東証グロース・名証ネクストは39.5%の営業増益見通しです。

コロナ禍の収束を経て、自動車等の輸送用機器など主要業界の需要は堅調に推移し、全般的な企業業績は着実に改善が続いています。ただ、11月の米国大統領選をめぐる動向が波乱要素となることも考えられます。日本銀行は3月にマイナス金利政策を解除しましたが、近く追加利上げに動くとの観測も出ており、国内景気の先行きに影響を与える可能性もあります。

(注)業種別、市場別業績集計の算出方法『会社四季報

2024年3集夏号』掲載会社で、今期・来期の予想および実績2期分がある企業の業績を集計。実績・予想とも連結決算の数値を優先。ただし、決算期変更企業、連結決算方式変更企業、上場企業の子会社は除く。銀行、保険の営業利益は集計していない。

当リリースの詳細について

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000192.000004767.html

※このメールは自動送信されていますので、返信はご遠慮ください。

Posted by owner