ジャガイモってこんなに面白い!人気エッセイストで画家の玉村豊男が書き下ろす “ポテトにまつわるすべて”『玉村豊男のポテトブック』発売!
“ポテトにまつわるすべて”『玉村豊男のポテトブック』発売!
ジャガイモをめぐる知的冒険!アメリカのベストセラーで幻の名著『ポテト・ブック』の日本オリジナル版、ついに刊行!
株式会社朝日出版社は、2023年9月23日(土)に『玉村豊男のポテトブック』を発売いたします。
本書は、1976年に発行された、アメリカのベストセラーで幻の名著『ポテト・ブック』(伊丹十三 訳、ブックマン社
発行)の後を継ぎ、料理と食文化について書き続けてきた著者が、日本オリジナル版として“ポテトにまつわるすべて”を凝縮し、まとめた1冊です。
「ポテトチップスはクレームから生まれた?」
「フレンチフライは戦争とマックで世界に広がった?」
「世界各地のポテト料理の作り方の違いはどうして生まれた?」
など、ジャガイモの起源から歴史、食文化、料理法の考察など、玉村氏ならではの視点で軽妙に綴られています。
また、人気イラストレーターによる描き下ろしの画も多数収録。美しいイラストレーションで繰り広げられる、レシピ本でもエッセイ集でもない、読んで美味しい、見て楽しい、新しい食読本として、ぜひお楽しみください。
* 本文イメージ
* 本文より
伊丹さんとは、彼が雑誌『モノンクル』の編集長をしていたときに会いました。私はその雑誌に「TOKIO不思議ガイド」という連載を書き、それ以来、個人的にも親しくなりました。あるとき、用事はないのに、突然電話をもらったことがあります。
「タマムラさん、ぼくたちカタストロフィー症候群だね」
精神分析にも詳しかった伊丹さんは、最近そんな言葉を知ったというのです。いったんなにかに夢中になると、そのことばかりに没頭して、寝ても覚めてもそのことを考える。でも、いつかは終わりがやってきて、ある瞬間から憑きものが落ちたようにケロッと忘れてしまう……言われてみれば、たしかにその通りです。先輩に同類と認められたのはうれしいけれど、果たしてその性癖はよいものかどうか。
この本を書くと決めてから、資料を集め、レシピを調べ、ジャガイモの専門家に話を聞き……原稿を書きはじめてからは、ほかの仕事は放り出し、文字通り寝る間も惜しんで机に向かいました。朝から晩まで、なにをしていてもジャガイモのことを考えている。まさに破局に向かって一直線……。
ですが、幸い、まだカタストロフィーの瞬間は訪れていません。本を書き終わってからも、家庭菜園で採れたジャガイモを、毎日あれこれ考えながら、料理しています。
ジャガイモは奥深い。食べれば尽きない滋味がある。調べればどんどん分からないことが増えてくる。みなさんも、ジャガイモに夢中になってみませんか。
* 目次
はじめに 伊丹十三さんの思い出
[ポテトをめぐる物語]
夜のカフェで/ミスター・リーズのサンドイッチ/新大陸の贈りもの/不謹慎な植物/
戦乱と飢饉のヨーロッパ/タラとジャガイモの出会い/ジャガイモの食べ方/郷愁のブランダード/
海を泳ぐ黄金/ニューファンドランド/スープの語源/失われたパン/土のないジャガイモ畑/
イモに月が出ている/アイリッシュ・シチュー/ジャガイモ掘り
[ジャガイモという不思議な植物]
コモンポテト/ノアの箱舟/ジャガイモ博士に聞く/インカ帝国の知恵
[ポテトの料理法]
ポテトチップス/フレンチフライ/ベークドポテト/ローストポテト/ハッシュブラウン/
マッシュポテト/ポテトサラダ
コラム <ミスター・リーズのサンドイッチ><夜のカフェで><ジャガイモ掘り>
<料理の四面体><和食とジャガイモ>
おわりに 家庭菜園からの報告
* 著者略歴
玉村豊男
1945年東京都生まれ。エッセイスト、画家。東京大学文学部仏文学科卒業。在学中、パリ大学言語学研究所に留学。帰国後、通訳、翻訳業を経て、エッセイストの道へ。1991年長野県東御市に転居、2003年「ヴィラデストガーデンファームアンドワイナリー」開業。『パリ
旅の雑学ノート』『料理の四面体』など、著書多数。
■玉村豊男 HP
https://www.villadest.com/about/tamamura/
* 書誌情報
書名 :玉村豊男のポテトブック
著者 :玉村豊男
発売日:2023年9月23日
判型 :B5判変型
頁数 :128頁
定価 : 1,980円(本体1,800円+税)
書誌ページ:
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