民連携でDX化推進、高付加価値漁業へ

「地域に根を張り、日本を興す。」をコンセプトに地方創生に取り組む株式会社イミュー(本社:東京都品川区、代表:黒田康平)は、株式会社リバーサー(本社:北海道釧路市)からの技術提供を受け、北海道白糠町が進める漁業のDX化の一環として白糠漁業協同組合と協力し、日本で初となる※天然ブリの「鮮度保持畜養施設(Activity

Control System)」を2024年6月に着工、同年9月からの操業を目指します。

白糠沖で漁獲されるブリを、独自技術により一定期間安静に飼育してから活〆・神経締めを行うもので、身の美味しさや透明感が増し、鮮度が長く保たれます。

まずは、白糠町のブランドブリ「極寒ブリ(TM)」にて導入し、将来的には他の魚種にも展開する予定です。※2024年5月末時点・自社調べ

■鮮度保持畜養施設(Activity Control System)とは

9月初旬から11月にかけて白糠沖の定置網漁で水揚げされるブリを、水槽(生けす)で数日間、安静に飼育します。

株式会社リバーサーより技術提供を受けた「低活性活かし込み技術(TM)」を応用し、ブリを半分眠ったような状態(低活性化)に

することで、魚体にかかるストレスが軽減されます。養殖とは異なり餌は与えないため、飼育中に胃の中がキレイに空になります。

その後、活〆・血抜き・神経締めを行います。漁獲後にこれだけの時間と手間をかけることで、鮮度の長期保持が可能となり、生のままでも1週間ほど鮮度が保たれます。また身の美味しさや透明感が増します。

このような活性コントロール下での天然ブリの畜養は日本で初めての試みとなります。

時化(シケ)で漁に出られない日の漁師の仕事の創出にもつながり、漁業全体の活性化も期待できます。

更なるプレミアム化をした「極寒ブリ」は、ふるさと納税返礼品として全国の消費者に直接お届けするほか、日本国内のシェフやレストランに向けて販売する予定です。

日本の高品質な食材に対して熱い視線を注いでいる海外への販路拡大も検討します。

■白糠町が推進する漁業のDX化と高付加価値漁業とは

白糠町では、水中ロボットや超音波を使った漁場の可視化・データ化や、潮流計の設置による沖の状態の把握など、漁業のDX化を進めています。2022年5月にはホタテの稚貝放流を行い、成育状況を水中ロボットで観測し確認しています。今後は、水中ドローンによる定期的な漁場観測や、魚群レーダーを用いた定置網漁の魚種確認などの導入も検討しています。地球温暖化による漁場の環境変化や、漁師の減少・高齢化など、漁業の現場が抱えるいくつもの課題に対し、DXを解決策の一つと捉え、積極的に導入します。

また、収益の柱であったサケの漁獲量が減少し、ブリの漁獲量は増加した背景を受け、白糠漁協と共同でブランド化と産業化に取り組んだ「極寒ブリ」を始め、「高付加価値漁業」を推進しています。生きの良い魚に良い処理を施し、良い管理をして次の流通につなげることで付加価値の高い魚を輩出します。品質が上がり価値が上がれば、高単価で取引されるようになります。日本の漁業をサステナブルなものにする上で、漁業を儲かる仕事にしていくことは、不可欠な要素であると考えます。

■鮮度保持畜養施設(Activity Control System)

<施設の概要>

正式名称:イミュー白糠町 鮮度保持畜養施設(Activity Control System)

所在地 :北海道白糠郡白糠町岬1丁目2番地42

面 積 :161.47平方メートル

水槽台数:3槽 (鮮度保持畜養1槽、通常2槽)

構 造 :木造1階建て

稼働開始:2024年9月(予定)

施設は、白糠漁港の目の前、白糠漁協の歴史あるセリ場跡地に建設します。セリ場の土台や骨組みなど、活かせるものは活用します。また味わいのあるブリキの看板など、歴史を伝える思い出の装飾として一部を残す予定です。

<初年度のブリ取扱量(予定)>

2024年9月~11月

約2トン

白糠漁港に隣接した建設予定地(写真右の青い屋根の建物)

■高付加価値漁業がめざすものとは

株式会社イミュー 代表取締役 黒田康平のコメント

現在、白糠町の漁業が抱えている課題は数多くあります。

漁場環境の変化に伴う魚種の変更や、漁業従事者の高齢化などは、日本全国の漁業で共通している課題です。

当社は、秋鮭が不漁となり代わりに豊漁となった白糠町のブリを新たな水産資源として確立するため、漁師さんや漁協、町役場と協力し、「極寒ブリ(TM)」としてブランド化、2023年には白糠の地に加工工場を建設しました。この度、新たに導入するこの「活性コントロール畜養」により、「極寒ブリ(TM)」の更なる価値向上を図ります。将来的には他の魚種にも展開する予定で、白糠町で始めるこの取組みが、日本の漁業の未来を明るくする大きな可能性を持っていると考えています。

<白糠町 町長 棚野孝夫氏のコメント>

白糠町の自然や気候風土など豊かな地域資源は、まちの宝であり、まちの力の源です。

基幹産業である農業・漁業・林産業などの1次産業をしっかりと支え、持続可能な形で発展させていくことが、将来に向けた「まちづくり」においてとても重要であると認識しています。

少子高齢化や人口減少といった喫緊の課題に対応するため、子育て・教育・定住支援など各種施策を展開していますが、生産者の所得向上も欠かせないポイントです。

環境の変化にフレキシブルに対応しながら、大切な水産資源を守り育て、漁業に新たな展開を創出するこの取組みは、まちの将来に必ずつながっていくものと考えており、官民一体となって推進してまいります。

<白糠漁業協同組合 組合長 山田明氏のコメント>

持続可能な漁業に向けて、海の環境保全や資源管理に力を入れています。また、地場水産物の付加価値向上については、町と

連携を深め今後注力していく方針です。イミューとはこれまでも「極寒ブリ(TM)」のブランディングなど、高付加価値漁業に向け共に取り組

んできました。

今回の新たな施設は、地場水産物の価値を更に向上させ、漁師の所得向上にもつながる取組みであると期待しています。

日本全国に先駆けて初の挑戦となる取組みですが、持続可能な漁業へ向けて、力を合わせて推進したいと考えています。

<有限会社木村漁業部 木村太朗氏のコメント>

白糠で獲れる魚の価値を高めるため、数々のチャレンジを行ってきました。15年ほど前から、当時はまだ珍しかった「活締め」を行い、更には「神経抜き」という技を磨きました。

日本全体で漁獲量が減少するなか、水産資源を保護し、持続可能な漁業を目指すためには、とれる量が減っても、一匹一匹の価値を高めていく必要があると考えています。

今回の新たな取組みでは、ブランディングしてきた白糠産「極寒ブリ(TM)」の更なる価値向上が可能です。

舌の肥えた人をもうならせるような、高品質で高鮮度な美味しいブリを、ここ白糠から発信したいと考えています。

<株式会社リバーサー 代表取締役 松田英照氏のコメント>

当社が開発しイミューに技術提供した、「低活性活かし込み技術(TM)」は、ある条件での環境の下で、一定期間畜養することで、魚本来の力強い身質や味、長期鮮度保持を可能にします。消費期限、賞味期限が大幅に伸びたこの鮮魚は使い手(料理人)にとって有効使用期限が伸び、料理の幅が広がり、ロスが減り、フードロスにも繋がります。

また、活魚保管できるため乱獲防止になります。生産者にとっては、出荷調整が出来、相場に振り回されない安定収入にも繋がり、持続可能な漁業にもなります。

沢山獲れる‘旬’ではなく、食べておいしい‘味の旬’を提案できる低活性活かし込み技術(TM)は生産者、使い手、食す人、みんなが幸せになります。

■ 株式会社イミュー概要

「地域に根を張り、日本を興す」というコンセプトのもと、地域産業課題の解決をおこなっています。2022年9月に、ふるさと納税の自治体向けに継続寄付可視化システム「ふるさとリピートマップ」(特許出願中

/

特願2022-144015)の提供を開始しました。これは、「ふるさと納税」による寄付者の行動を分析・可視化を行い、適切なコミュニケーションを行うことで、2年・3年と継続的に繋がっていただける寄付者を増やし、より豊かな地域経済の発展に寄与するものです。また、2022年に北海道白糠町産のブリを「極寒ブリ」としてブランディング、2023年には白糠町に水産加工工場を建設。地元特産品の魅力を広く世界に発信することを目指し、地域の方々と協力しながら産品開発・ブランド開発を行っています。

会社名:株式会社イミュー

所在地:東京都品川区西五反田3-15-8 Biz-Field目黒 3F

代表者:黒田 康平 設 立:2021年4月

事 業:ふるさと納税支援事業、ブランド開発事業、商品開発事業

ホームページ:

https://www.immue.co.jp/

公式note:

https://note.com/immue_inc 当リリースの詳細について

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000081865.html

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